Aiderとは
Aiderは、ChatGPTやClaudeなどの大規模言語モデルをコマンドラインから利用できるAIペアプログラミングツールです。
特徴は、gitリポジトリと統合して直接ファイルを編集し、変更をコミットまで支援してくれる点です。
CLIベースなので、vimユーザーを含めターミナル中心の開発者にとって自然な操作感があります。
対応モデルはOpenAI(GPT系)、Anthropic Claude、Google Geminiなど複数あり、精度やコストに応じて自由に切り替え可能です。
使い方もシンプルで、aiderコマンドを起動して日本語で指示するだけ。コード修正・リファクタリング・レビューのリクエストにも対応し、提案が妥当ならそのままgit commitまで行えます。
インストール方法
pipxを使ってpythonの隔離環境で使うのが安全です
# pipxをインストール(Ubuntu/Debian系の場合)
sudo apt update
sudo apt install -y pipx
# 環境によっては python3-pipx というパッケージ名になる場合もあります
# パスを通す
pipx ensurepath
# aiderをインストール
pipx install aider-chat
これで ~/.local/bin/ 以下に aider コマンドがインストールされます。
pipx ensurepath を実行すると .bashrc や .bash_profile にPATHを追加してくれるので、再ログインすれば aider が使えるようになります。
APIキーの設定
使いたいモデルごとに環境変数を設定してください。
.bashrc や .bash_profile に追記しておくと便利です。
# OpenAI (ChatGPT / GPT系)
export OPENAI_API_KEY="sk-xxxx..."
# Anthropic (Claude)
export ANTHROPIC_API_KEY="claude-xxxx..."
# Google Gemini
export GOOGLE_API_KEY="AIzaSy...."
.aiderignoreの作成
大きなファイルを送るとトークン消費が激しいので .aiderignore は必須です
.aiderignore は、Aider が LLM に送る対象から除外したいファイルやディレクトリを指定できます。
書式は .gitignore とほぼ同じで、コメント(#)やワイルドカードも利用可能です。
# 一般的なビルド・依存ファイル
node_modules/
vendor/
# 環境変数や秘密情報
.env
.env.local
.env.*
# キャッシュやログ
*.log
*.cache
# Git の管理ファイル
.git/
# Docker 関連
data/
*.pid
# 大きなバイナリやアセット
*.png
*.jpg
*.jpeg
*.gif
*.svg
*.mp4
*.zip
*.tar.gz
使い方
特定のファイルを対象にしたい場合は
aider <ファイル名>
プロジェクト全体を対象にしたい場合は(※gitリポジトリ配下で実行してください)
aider
で起動します。
CLI上に対話型のチャットが出るので、「リファクタリングして」とか「レビューして」といった日本語で指示を送るだけでOKです
参考リンク
公式GitHub → https://github.com/paul-gauthier/aider