はじめに
こんにちは!
プロジェクトがうまくいかないとき、その原因は案外“よくある失敗パターン”にハマっているだけかもしれません。
本記事では、現場でありがちな13のアンチパターンとそれにまつわる具体的な症状・結果・回避策を紹介します。
⚠️ プロジェクトマネジメントのアンチパターン13選【実例つき】
1️⃣ ゴールが曖昧なままスタート
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症状
「とりあえず作ってみて」と言われたまま開発を始めた。 -
結果
実装後に「うーん、こういう機能じゃないんだよね」とクライアントに言われる。 -
回避策
要件定義書をもとにユーザーストーリーを作成し、ステークホルダーとレビュー会を実施。
2️⃣ スケジュール至上主義
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症状
「何が何でも来週までに出して」と無理なスケジュールを押し付けられる。 -
結果
テスト時間が削られ、リリース後にバグ報告が殺到。 -
回避策
スケジュールにテストとバッファを含めたWBSを提示し、リリース延期のリスクも説明。
3️⃣ コミュニケーションの過信/放置
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症状
仕様変更を会議で伝えただけで、資料やチャットでの共有をしなかった。 -
結果
メンバーが古い仕様のまま開発し、手戻りが発生。 -
回避策
仕様変更は議事録に残してチャンネルで全員に通知し、変更点を明示的に記載。
4️⃣ 全員で全ての意思決定
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症状
ボタンの色一つを決めるのに全員の意見を集めて1週間経過。 -
結果
作業が進まず、細かいことに時間を使いすぎて全体が遅延。 -
回避策
デザイン関連はUI担当者が決定権を持つなど、分野ごとに責任者を明確に分担。
5️⃣ リソースの楽観的な見積もり
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症状
全員が常にフル稼働できる前提でスケジュールを組んだ。 -
結果
一人が風邪で休んだだけで全体が数日遅れる。 -
回避策
各メンバーに対して80%稼働前提で見積もりを行い、想定外の事態に備える。
6️⃣ マイクロマネジメント
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症状
PMが毎日メンバーの作業内容を事細かく確認し、タスクの順番まで指示。 -
結果
メンバーが自律的に動けなくなり、相談も減ってパフォーマンスが低下。 -
回避策
タスクごとにアウトプットと期限だけ明確にし、進め方は任せる運営に切り替える。
7️⃣ 振り返りの欠如
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症状
プロジェクト終了後、すぐ次の案件に移ってふりかえりをしなかった。 -
結果
今回のスケジュール遅延の原因が曖昧なまま次プロジェクトにも同じ失敗。 -
回避策
終了後にKPT(Keep, Problem, Try)形式で振り返りミーティングを実施し、Miroなどで可視化。
8️⃣ 要件の後出しジャンケン
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症状
実装後に「やっぱりこれも追加して」と未定義の機能を依頼される。 -
結果
工数オーバー&納期遅れ。元の仕様との整合性も崩れる。 -
回避策
要件変更は**「スコープ変更申請書」のフォーマットを設け、影響見積もりを都度提示**。
9️⃣ ドキュメント軽視
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症状
データベース設計やAPI仕様が口頭でしか共有されていない。 -
結果
新メンバーが入ってもキャッチアップができず、属人化が進行。 -
回避策
NotionやConfluenceなどで仕様・手順・設計を体系的に残す運用を標準化。
🔟 フィードバックループの欠如
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症状
クライアントレビューが納品直前にしか行われない。 -
結果
大きな方向修正が後半に発生し、大量の作業が無駄に。 -
回避策
2週間ごとにデモを実施し、少しずつ動くものを見せて合意を取りながら進める。
1️⃣1️⃣ 責任の押し付け合い
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症状
トラブル発生時に「これはAさんがやるって言ってた」と責任転嫁が横行。 -
結果
チームの信頼関係が崩れ、心理的安全性が低下。 -
回避策
プロジェクト憲章で役割と責任範囲を明確にし、課題発生時はチームで対処する文化を促進。
1️⃣2️⃣ 不適切なリスク管理
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症状
外部APIの仕様変更など、潜在リスクを特に考慮していなかった。 -
結果
リリース前にAPIが廃止され、緊急で代替案を探す羽目に。 -
回避策
リスク一覧表(リスクマトリクス)を初期に作成し、定期的に更新・レビュー。
1️⃣3️⃣ ヒーロー依存
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症状
高スキルのAさんが設計・実装・レビューをすべて一人で担当。 -
結果
Aさんの不在時に誰も手を出せず、進捗が完全停止。 -
回避策
ペアプロ・モブプロ・コードレビューを徹底し、ナレッジの属人化を防止。
✅ まとめ
いかがでしたか?
現場での「なんとなくうまくいかない」には、必ず構造的な理由=アンチパターンがあります。
🔍 まずはチームでこの13個を読み合わせて、自分たちに当てはまるものがないか確認してみましょう!
改善の第一歩は、「気づくこと」から始まります。