はじめに
今更ではあるが、OpenFOAMのチュートリアルケースの実行方法をまとめてみる。
# OpenFOAMのチュートリルケースについて
4日目の記事に書いた$FOAM_TUTORIALSに格納されているフォルダにある。基本的には計算の分野、ソルバ、個別の問題の順に階層分けされている。
チュートリアルケースについては有志がドキュメントを作成しているプロジェクトがあるのでそちらも参考になる。
ユーザーマニュアルやESI版のサイトにもいくつか紹介がある。
チュートリアルケースのコピー
カレントディレクトリで、以下のように実行する。
cp -r $FOAM_TUTORIALS/incompressible/icoFoam/cavity ./
この場合はcavityケースをコピーしている。
チュートリアルケースの実行
大抵のフォルダにはAllrunファイルがある。これはOpenFOAMのコマンドを実行する処理の順番に並べたものである。
Allrunは以下のようにして実行する。
./Allrun
cavityケースのAllrunの中身は次のとおりである。
また、Allcleanを実行するとフォルダの中身をAllrun実行前に戻してくれる。
./Allclean
なお、pitzDailyなどAllrunがないケースもあるが、その場合はsystem下のdictファイルを見て実行するユーティリティを推定する。
そういえばpitzDailyのblockMeshDictがv5.0でmultiGrading使用に代わってしまったらしい。多数ブロックの写経ネタはもう使えないのか……
まとめ
最近はHelyxOSとかがあるのでGUIからOpenFOAMの世界に入る日とも増えてきたが、細かいユーティリティの使い方や境界の設定などはチュートリアルケースを見なければわからないこともある。
チュートリアルケースはやっぱりOpenFOAMの基本である。