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Hugging Face➡Models➡Appsの徹底解説 🚀

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Hugging FaceのModelsページに表示される「Apps」は、ユーザーがAIモデルを簡単に試したり、自分のローカル環境で利用したりするための多様なアプリケーションを指します。これらのアプリは、特定のモデル(特に大規模言語モデルや画像生成モデル)の利用をより手軽にするためのものです。

Hugging Face HubのAppsセクションで紹介されているツールやアプリケーションについて解説します。これらは主に、ローカル環境でモデルを実行したり、特定のタスク(画像生成など)を簡単に行うためのものです。

🤖 大規模言語モデル(LLM)のローカル実行・開発ツール

これらのツールは、特に大規模言語モデル(LLM)を自分のPC上で動かすためのものです。

  • llama.cpp (ラマ・シーピーピー) 🦙💻

    • 特徴: GGML/GGUF形式のLLMをCPUで効率的に実行するために開発されたC++ベースの推論エンジン。メモリ使用量を抑え、多くの一般的なPCでLLMを動かすことを可能にしました。
    • 用途: PC(特にGPU非搭載PCや古いPC)でのLLMのローカル推論、研究開発、エッジデバイスへのデプロイ。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hubで公開されている多くのGGUF形式のLLMは、llama.cppで実行可能です。
  • LM Studio (エルエム・スタジオ) 🖥️💬

    • 特徴: llama.cppをベースにした、macOS/Windows/Linux向けのGUIアプリケーション。Hugging Face HubからGGUF形式のLLMを簡単にダウンロード・管理し、チャットインターフェースで試すことができます。
    • 用途: ユーザーフレンドリーなLLMローカル実行環境、チャットボットの試用、オフラインAIアシスタント。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hubから直接モデルを検索・ダウンロードする機能が統合されています。
  • Jan (ジャン) 🧑‍💻💬

    • 特徴: LM Studioと同様に、ローカルでLLMを実行するためのデスクトップアプリケーション。より開発者向けの機能や、モデル管理の柔軟性を提供することが特徴です。
    • 用途: オフラインでのLLM利用、モデルのテスト、プライバシーを重視したAIアプリケーション開発。
    • Hugging Faceとの連携: GGUF形式のモデルをHugging Face Hubから利用できます。
  • Backyard AI (バックヤード・エーアイ) 🏡🧠

    • 特徴: ローカルPC上で様々なAIモデル(LLMや画像生成など)を動かすことを目指すプロジェクト。まだ開発途上ですが、ユーザーフレンドリーなインターフェースを提供しようとしています。
    • 用途: ローカルAI環境の構築、複数の種類のAIモデルの管理。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルのローカル実行をサポートする可能性があります。
  • RecurseChat (リカースチャット) 💬🔄

    • 特徴: LLMとの対話に特化したローカルチャットインターフェース。特に会話履歴の管理や、特定のモデルとの継続的な対話に焦点を当てている可能性があります。
    • 用途: ローカルでのチャットボット開発、個人用AIアシスタント。
    • Hugging Faceとの連携: GGUF形式のLLMをロードして使用する可能性があります。
  • msty (エムスティ) 🗂️💬

    • 特徴: 大規模言語モデルの管理と利用を簡素化するためのツール。モデルの切り替えやバージョン管理に重点を置いている可能性があります。
    • 用途: 複数のLLMを比較・利用する環境、開発者のためのLLM管理。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face HubからLLMをダウンロードして管理します。
  • Sanctum (サンクタム) 🔐💬

    • 特徴: プライバシーとセキュリティを重視したローカルLLMアプリケーション。データがPCから外部に送信されないことを保証し、機密情報を扱う環境でのAI利用に適しています。
    • 用途: 機密データを扱うビジネスユース、プライバシーを重視する個人ユーザー。
    • Hugging Faceとの連携: ローカルで実行可能なLLM(GGUFなど)をHugging Face Hubから利用します。
  • LocalAI (ローカル・エーアイ) 🏠💡

    • 特徴: OpenAI互換のAPIを提供するローカルAI推論エンジン。ローカルでGPT、Llama、Stable Diffusionなどのモデルを実行し、既存のOpenAI APIを利用するアプリケーションから透過的にアクセスできます。
    • 用途: OpenAI APIを使用する既存アプリケーションをローカルで実行、オフライン開発、コスト削減。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルをバックエンドとして利用し、OpenAI互換APIとして公開できます。
  • node-llama-cpp (ノード・ラマ・シーピーピー) 🌐💻

    • 特徴: llama.cppのNode.jsバインディング。JavaScript/TypeScript環境からllama.cppの機能を利用し、ローカルでLLM推論を実行できるようにします。
    • 用途: Node.jsアプリケーションへのLLM統合、デスクトップアプリ(Electronなど)でのローカルAI機能。
    • Hugging Faceとの連携: GGUF形式のモデルをHugging Face Hubからダウンロードして利用します。
  • Ollama (オラマ) 🦙📦

    • 特徴: LLMをローカルで簡単にセットアップ・実行・管理するためのCLIツール。Dockerのようなシンプルなコマンドでモデルをダウンロードし、実行できます。
    • 用途: ローカル環境でのLLMの迅速な展開、開発・テスト、研究。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルをOllama独自の形式に変換して提供しています。
  • MLX LM (エムエルエックス・エルエム) 🍎💬

    • 特徴: Appleが開発したMLXフレームワークをベースにしたLLM推論ツール。Apple Siliconチップに最適化されており、Mac上で非常に高速なLLM推論を可能にします。
    • 用途: Apple Macユーザー向けの高性能ローカルLLM推論、オンデバイスAI開発。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face HubでMLX用に変換されたLLMモデルが提供されており、これを利用します。
  • Docker Model Runner (ドッカー・モデル・ランナー) 🐳⚙️

    • 特徴: Dockerコンテナを使ってAIモデルを隔離された環境で実行するためのソリューション。異なる依存関係を持つ複数のモデルを容易に管理・デプロイできます。
    • 用途: モデルのポータビリティ、本番環境へのデプロイ、開発環境の標準化。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルをDockerイメージ内にパッケージングし、どこでも実行できるようにします。

🎨 画像生成・その他のAIアプリケーション

これらのツールは、画像生成モデルやその他のAIタスクをローカルで利用するためのものです。

  • Draw Things (ドロー・シングス) 🖌️🖼️

    • 特徴: iOS/macOS向けのStable Diffusion画像生成アプリ。Apple Siliconに最適化されており、ローカルで高品質な画像を生成できます。
    • 用途: モバイル・デスクトップでの画像生成、AIアート作成。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のDiffusersモデル(Stable Diffusionなど)をダウンロードして利用します。
  • DiffusionBee (ディフュージョンビー) 🐝🖼️

    • 特徴: macOS向けのStable Diffusion画像生成アプリ。使いやすいGUIを提供し、ワンクリックで画像生成を開始できます。
    • 用途: Macユーザー向けの簡単なAI画像生成、AIアート作成。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のDiffusersモデルをダウンロードして利用します。
  • Jellybox (ジェリーボックス) 🧊📦

    • 特徴: AIモデルの管理・共有・実行を目的としたプラットフォーム。特にモデルのバージョン管理や共同作業をサポートすることを目指している可能性があります。
    • 用途: チームでのAIモデル開発、モデルの実験管理。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルとの連携を強化する可能性があります。
  • Invoke (インヴォーク) 🧙‍♂️🖼️

    • 特徴: Stable Diffusionを含む様々な画像生成モデルをローカルで実行できるツールキット。特にクリエイティブな用途やプロフェッショナルな画像生成に焦点を当てています。
    • 用途: 高度な画像生成、AIアート、デザイナー向けのツール。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のDiffusersモデルやCheckpointsを利用します。
  • JoyFusion (ジョイフュージョン) 🎮🎨

    • 特徴: ゲーム開発やインタラクティブなメディアにAIを統合することに特化したツール。リアルタイムでのAI画像生成や、AIを活用したコンテンツ作成を支援する可能性があります。
    • 用途: ゲームアセット生成、インタラクティブアート、VR/ARコンテンツ。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上の画像生成モデルなどを利用します。

🚀 推論エンジン・サーバー

より高性能な推論や、大規模なデプロイに適したツールです。

  • vLLM (ブイ・エル・エル・エム) 🚀💡

    • 特徴: 大規模言語モデル(LLM)の高速推論とスループット最適化のためのライブラリ。PagedAttentionという独自のアルゴリズムを使用し、複数のリクエストを効率的に処理します。
    • 用途: LLMのAPIサーバー、大規模なLLMデプロイ、高負荷環境での推論。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のLLMをvLLMでロードし、高速に推論できます。
  • TGI (テキスト・ジェネレーション・インファレンス) ✍️🚀

    • 特徴: Hugging Faceが開発した、大規模言語モデルのための高速なテキスト生成推論サービス。推論の最適化、ロードバランシング、ストリーミング出力などをサポートします。
    • 用途: LLMのAPI提供、大規模なLLMアプリケーションのバックエンド。
    • Hugging Faceとの連携: Hugging Face Hub上のモデルをTGIでデプロイし、Hugging Face Inference Endpointsの基盤としても利用されます。

これらの「Apps」は、Hugging Faceが提供するモデルをより多くのユーザーが、より簡単に利用できるようにするための重要な役割を担っています。特に、ローカルPCの性能が向上したことで、これまでクラウドでしか動かせなかったようなAIモデルが手元で動かせるようになり、開発や実験の可能性が大きく広がっています。

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