この記事は
コードレビューに関するTipsを投稿しよう! by CodeRabbit
Advent Calendar 2025 12日目の記事です。
Advent Calendar は久々に参加するミズサワキヌコです。よろしくお願いします。
※本記事は Chat GPT から得られた構成案、本文をリライトして制作しています
1. はじめに:本記事を書き始めるに至った経緯
今回、アドベントカレンダーをきっかけに
今年から「する側」になったコードレビューについて
今一度勉強のためも兼ねて、記事を書いてみることにしました。
記事を書き始めるにあたって、問題になったのは内容でした。
当初書きたいと思っていた実体験に基づいた説得力のある記事は、
わかりやすくまとめやすいですが、一方であらぬ誤解を生み
自分のみならず所属先へのよくない影響もありえてしまうと思いました。
Chat GPT に相談してみても、
「具体的なエピソードは避けた方がいい、一般例に落とすのが無難。」
とのことでした。
そこで考えてみたのは、コードレビューの省力化の 理論 について書いてみることでした。
理論を扱えば、実体験にふれる必要はなく、所属先や誰かを傷つける心配はありません。
省力化を扱う理由は、わたし自身「する側」になってみて
コードレビューが思った以上に大変だったからです。
時間がかかるし、指摘の基準がちゃんと一貫して保てているかや
伝え方に問題ないかということを気にしていると、
やり取りが増えるほどにその大変さを実感しました。
なぜこんなに大変なのか?
考えてみると、それは人間がやらなくていい領域まで
全て 人間がレビューしてしまっているからではないかと思いました。
機械に任せられることと、人間がやるべきことの境界線が
曖昧なままレビューを始めてしまうと、
機械に任せられることまで人間がやることにもつながりかねず、
レビューの負荷は膨れあがります。
そこで、本記事では 「機械に任せられるコードレビューとは何か」
というテーマで、昨今人間の負担を減らすために使われている
AIに任せられる部分と、人間が担うべき部分とを明確に整理してみたいと思います。
備考
なお、本記事の執筆には Chat GPT を利用しています。
一部の内容は内容精査の上、Chat GPT からの出力そのままにしておりますが
自分自身が書いた文章として責任を持てるよう
レビュー、リライトはしっかりと行っていますので、
安心してお読み頂ければと思います。
2. コードレビューがしんどい理由を考えてみた
わたしが Chat GPT にコードレビューについて相談してみる中で分かったのは、
コードレビューとは以下のように、複数の種類のタスクの集合体であるということでした。
- スタイルのチェック
- 潜在バグの洗い出し
- 設計の妥当性チェック
- 仕様との整合性チェック
- テスト
- 影響範囲の判断
これらを “全部ひとまとめの仕事” だと考えて人間が全て担おうとしてしまうと、
なかなか大変そうです。
まずは、このコードレビューという巨大な塊をバラして考える必要があります。
3. コードレビューをタスクに分解してみる
次に、コードレビューの内容を実務の観点で分解すると、
Chat GPTいわく、大体以下の5層に整理できるとのことでした。
① 表面的な品質(フォーマット・命名・規約)
自動フォーマットやLintで済む領域
② 機械的に検証できる安全性(潜在バグ・静的解析)
コンパイラや静的解析ツールが見つけてくれる領域
③ 実行してわかる問題(テスト・デグレ)
CI とテストで落とす領域
④ 設計・構造の妥当性
責務分離、アーキテクチャ方針の一致など。
最近ではAIによるレビューも可能になっている可能性もあるが、
一般的にはまだ人間の思考が必要と言われている領域
⑤ 仕様・文脈の妥当性
要件に対して正しいのか、チームの文脈として自然か。
こちらも一般的には人間の思考が必要な領域
ここまで分けると、
①〜③:機械が得意
④〜⑤:人間が得意
というラインが明確になります。
4. 機械に任せられる領域
まずは、機械に任せられる領域を Chat GPT に聞きながらまとめてみます。
カテゴリ1:フォーマット・規約 → 完全自動化
ここを手動でやるのは正直かなり非効率で、またレビュアーも大変です。
レビューで指摘されるとレビュイーのモチベーションも下がります。
フォーマット、規約関連のツールには、
例えば C# なら以下のようなものがあります。
- dotnet-format
- StyleCop Analyzers
- ReSharper CLI Tools
PR を出す前に自動整形される運用を徹底するのがポイントだと思われます。
カテゴリ2:潜在バグ・脆弱性 → 静的解析に任せる
これも人間の集中力を使うべきではありません。
- Roslyn Analyzer
- SonarQube / SonarCloud
- GitHub Advanced Security
- Snyk Code
「典型的なアンチパターンやミスはここで全部拾えます。」
というのが Chat GPT の論です。
カテゴリ3:実行してわかる問題 → CIの仕事
- ユニットテスト
- 結合テスト
- カバレッジチェック
- パフォーマンスのベースライン比較
“レビューで動作確認”するのは本来の仕事ではありません。
テストが担保してくれるべき領域です。
5. 人がレビューすべき領域
機械に任せたうえで、人間は何を見るべきか。
こちらも Chat GPT に聞きながらまとめてみました。
カテゴリ4:設計・構造
- 責務が一箇所にまとまっているか
- 依存関係が自然か
- 変更に強い構造になっているか
- チームのアーキテクチャ方針に沿っているか
これらはAIによるコーディングが進んでいる現在も、
人間が保守の責任を持つ以上、
なんだかんだで人間による判断が必要なのではないでしょうか。
カテゴリ5:仕様・文脈
- 要件を過不足なく満たしているか
- 実装に不自然な“引っかかり”がないか
- UX を損なう仕様のズレがないか
- 過去の方針・制約に反していないか
こちらも同じくになります。
業務やチームの文脈を理解している人間ではないと責任を持てない領域だと思います。
6. 実務での分業モデル例
ここまで、機械と人間、それぞれの分担について述べてきました。
そこで、それらの分担を元に、もっとも実用的と思われるフローを
Chat GPT と相談しながらまとめてみました。
[レイヤー1]レビュー前の機械的なチェック
- Lint
- Formatter
- 静的解析
- テスト
ここで落ちたら PR を作り直して出す、というものや、
これで PR を人間が見られるようにする、というもののリストです。
ポイント: そのPRが “レビュー可能かどうか” を自動で判定する仕組みを作る。
[レイヤー2]人間のレビュー
- 設計意図
- 仕様との整合性
- 可読性(チーム文化による差異も含む)
- 影響範囲の判断
- 人でなければ出来ないテスト
人間は “人間が責任を持つべき部分” に集中することでレビューをする意義が出来ます。
7. 機械に任せていい/任せてはいけない判断基準
最後に、(Chat GPTいわく)超実務的な一覧です。
機械に任せていいもの
- 命名の揺れ
- 命令の文法的間違い
- 未使用変数
- nullチェック漏れ
- 巨大メソッドの検出
- 静的に分かるバグ
- 典型的なアンチパターン
- コーディング規約違反
- パフォーマンスの基本的なNGパターン
- 可能な範囲での自動テスト
人によるレビューでこれらを指摘したり、確認する時代はもう終わりです。
人間でなければダメなもの
- ビジネスロジックの仕様解釈
- 設計の整合性
- UX に影響する判断
- 過去の経緯を加味した判断
- チームの文脈での可読性
- 開発者が意図を隠した「理由のある実装」の発見
これらはレビューをする理由そのものです。
8. 結論:コードレビューは“フロー設計”で楽になる
結局のところ、コードレビューでしんどさを感じるのは、
機械がやるべき仕事まで人間がやってしまっているからかもしれません。
しかしながら、現実問題として
機械にすべてを任せることもできないことは前にも論じました。
すべて人間がやる
→ 機械的なチェックまで手作業でやることになるため、地獄
すべて機械に任せる
→ 人間のみが把握している情報がAIにはなく、
また機械が責任を持つことも出来ないため無理がある。現実的ではない
効果的なのは “機械と人間の分業フローを設計すること”
例えば、レビュアーがコードレビューする前に、
- PR 前の自動チェック
- 静的解析の強化
といった機械的なチェックをCIで済ませておければどうでしょう。
レビュアーは、人間が見るべき観点に集中できるので、
レビューがかなり楽になることが期待できるのではないかと思います。
9. おわりに:本記事を書いてみて
この記事は、AI, Chat GPT に相談しながら書き進めました。
もちろん、生成された文章をそのまま貼るわけではなく、
自分の言葉になるよう調整しながら完成させています。
その過程で、コードレビューと文章執筆のあいだに、
一つの共通点があることに気づきました。
どちらも最終的に重要なのは、
「書き手が伝えたい意図が、読み手に正しく届くか」
という点にあります。
そしてそのために、
機械が“伝達のノイズを減らす役割”を担ってくれる
という点で構造が似ていました。
コードレビューでの「ノイズ削減」
- Lint や自動フォーマットがスタイルの揺れをなくす
- 静的解析が明らかなバグや抜け漏れを先に拾ってくれる
- テストが動作面の不安を取り除いてくれる
これらが揃うことで、
レビュアーとレビュイーは“本当に話したい設計や意図”に集中できます。
つまり機械が、コミュニケーションの土台を整えてくれます。
文章執筆での「ノイズ削減」
今回の執筆でも、AI が
- 文章構造の整理
- 見出しの検討
- 言い回しの改善案
といった“整形作業”を引き受けてくれたことで、私は
「何を伝えたいのか」
という部分に集中できました。
コードと同じく、文章でも
AI が整形・補助を行ってくれることで、
最終的な意図が読み手に届きやすくなります。
機械に任せる目的は「意図を通すこと」
今回の記事を書いてみてはっきりしたのは、
機械に任せられるコードレビューとは、
人間同士の意図の伝達をスムーズにするための下支えである。
ということでした。
そしてそれは、
AI と協働して文章を書くことと、本質的には同じ構造なのだと気づきました。
レビューも文章も、人間の創造的な判断が必要な部分は必ず残ります。
しかし、その前段を整える作業を機械が引き受けてくれることで、
私たちは本当に大事なところに集中できます。
この記事が、あなたのチームのレビュー体験を少しでも軽くし、
より良い意図のやりとりに繋がれば幸いです。