👋 はじめに
この記事では、「CursorとGitHubを活用して日々の業務を楽にする」と題して実施した社内ハンズオンイベントの内容と、そこから得られた知見を共有します。
🎯 ハンズオンを実施するに至った背景
2025年7月に社内で実施した技術部門アンケートで、約8割がAIエージェントを業務で使用している一方、約2割が未活用という状況が明らかになりました。また、既存利用者の多くもコーディング業務に限定した活用にとどまっていました。「問題解決のためのAI活用」というパラダイムシフトを推進するため、プロジェクト管理・チーム管理などの非コーディング業務へのCursor活用を拡大する目的で、ハンズオンを企画・実施しました。マネジメント層や開発業務に携わらない方も対象とし、AIエージェント利活用のエントリーポイントとしての役割を担いました。
🛠️ ハンズオンの内容
今回のハンズオンでは、CursorとGitHubを連携させて、日常業務を効率化する仕組みを構築しました。特に、タスク管理と議事録作成の自動化に焦点を当てました。
1. プロジェクト構成の整備
まず、効率的な業務フローを実現するためのディレクトリ構成を整備しました。
.
├── .cursor/ # Cursorの設定ファイル
├── .github/ # GitHubワークフローファイル
├── meetings/ # 議事録
├── templates/ # テンプレート
│ ├── agenda.md # アジェンダテンプレート
│ └── meeting.md # 議事録テンプレート
└── transcript/ # 文字起こしファイル(.gitignore対象)
transcript/ディレクトリには会議の文字起こしファイルを一時的に保存しますが、機密情報保護のため.gitignoreで管理対象外としています。
2. CursorのRules機能でGitHub Issue作成を自動化
ハンズオンの目玉機能として、Cursorの.cursor/rules機能を活用したGitHub Issueの自動作成を実装しました。
この機能により、Cursor上で特定のコマンド(/create-issueなど)を実行するだけで、以下の処理を自動で実行できます:
- Issue作成: タイトルと本文を指定してIssueを作成
- ラベル付与: 用途に応じたラベル(bug、enhancement等)を自動付与
- Project連携: 作成したIssueを自動的にGitHub Projectに紐付け
- フィールド設定: Status、Priority、開始日、期日などを一括設定
実装のポイント
.cursor/rules/add-github-issue.mdcにルールを定義することで、GitHub CLIを使った一連の操作を自動化しました。特に以下の点に注意しました:
- 担当者の確認: Issue作成前に必ず担当者、開始日、期日を確認
-
Project連携:
gh project item-addでProjectに自動紐付け - カスタムフィールド: Status、Priorityなどのカスタムフィールドを設定
# Issue作成例
gh issue create --repo <repository> --title "タスク名" --body "内容" --assignee @me
# Project紐付け
gh project item-add --owner <owner> --url <issue-url> --format json
# フィールド設定
gh project item-edit --project-id <id> --field-id <field> --date "2025-11-07"
なお、workflowの自動化にはコマンド機能の方が適しているかもしれません。
参考:https://docs.cursor.com/ja/agent/chat/commands
ハンズオン内では、Rules内に同様の記載をすることで擬似的に動作することを確認しました。
3. GitHub Actionsで期日リマインダーを実装
タスクの期日管理を自動化するため、GitHub Actionsで期日リマインダーを実装しました。
主な機能
- 毎日10時(JST)に自動実行
- 期日3日前からアラート: 期日が迫っているタスクを検出
- 担当者への自動通知: 該当Issueにメンションとともにコメントを追加
- 期日超過の検出: 期日を過ぎたタスクも同様に通知
通知メッセージの例:
@担当者
このタスクの期日が明日 2025-11-08 に迫っていますが、まだ完了していません。
タスク: **○○機能の実装**
現在のステータス: In progress
期日: 2025-11-08
お忙しい中恐れ入りますが、進捗の確認をお願いいたします。
4. 議事録管理の効率化
会議関連の業務を効率化するため、以下のテンプレートを用意しました:
-
templates/agenda.md: 会議前のアジェンダ作成用 -
templates/meeting.md: 議事録作成用
これらのテンプレートをベースに、素早く議事録を作成できます。
5. 実際のワークフロー
ハンズオンでは、以下のような実践的なワークフローを体験しました:
-
会議前:
templates/agenda.mdからアジェンダを作成 -
会議中: 文字起こしツールで記録(
transcript/に保存) -
会議後:
- Cursorで文字起こしを読み込み、議事録を自動生成
- 議事録からタスクを抽出
-
/create-issueコマンドでIssueを一括作成
- 日次運用: GitHub Actionsが自動でリマインダーを送信
ハンズオンでの反省点
⏰ タイムマネジメントの課題
内容の詰め込みすぎ
2時間という限られた時間の中で、伝えたいことを盛り込みすぎてしまいました。「これも、あれも体験してほしい」という想いが先行し、結果として参加者が消化不良になってしまう場面が見られました。
次回開催時は、「深く学ぶ」か「広く体験する」かを明確に定め、コンテンツの取捨選択をより慎重に行う必要があると感じています。
🔧 事前準備の重要性
基本操作でのつまずきが想定以上に発生
GitHubの認証設定やCursorの基本操作の部分で苦戦する参加者が多く、本質的な内容(プロジェクト管理やドキュメント作成の実践)に十分な時間を割けませんでした。
対策として考えられること:
- 開催1週間前に事前準備チェックリストを配布
- 事前準備完了確認フォームの提出を必須化
- 準備が完了していない方向けの「事前サポート相談会」を別途開催
特に認証周りは環境依存の問題も発生しやすいため、事前準備の徹底が今後のハンズオン成功の鍵になると実感しました。
📊 進捗把握の難しさ(オンライン開催特有の課題)
完走率40%という現実
オンライン開催のため、参加者の進捗状況や理解度が非常に伝わりにくい状況でした。Teamsのpolls機能を活用して都度確認を行いましたが、それでも最後まで完走できた参加者は全体の約40%程度にとどまりました。
セルフヘルプ環境の整備
参加者が運営に質問するハードルを下げ、自己解決できる環境を作るため、Microsoft Copilotのエージェントを作成しました。ハンズオン用のドキュメントやトラブルシューティング情報を学習させたエージェントにより、参加者が自分のペースで問題を解決しやすくなる仕組みを導入しました。
🛠️ リハーサルと本番のギャップ
直前修正が招いた混乱
リハーサルで発見した不具合を修正する際、想定外の箇所まで手を加えてしまい、本番中にばたばたしてしまいました。
当たり前のことではありますが、直前にリハーサルをもう一度実施しておくべきだったなと反省しています。
参考資料
今回のハンズオンは、以下の記事を参考にさせていただきました:
その他、公式ドキュメント:
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