はじめに
この投稿は、RPAツール「UiPath」で 2023年12月にリリースされた、バージョン「23.12」Community版について「個人的に」 まとめたものです。
情報ソース
情報は、以下の「UiPath公式リリース」を元にしています。
目次
今回紹介する内容は下記になります。
- 01)[Studio] Studioでオートパイロット(自然言語でフロー自動生成)
- 02)[Studio] デバッグ実行中にフローを変更可能に
- 03)[Studio] Alt+左右キーで前後移動
- 04)[Studio] 「新規プロジェクトでモダンを使用」設定が無くなった
- 05)[CodedAutomation] Excel 系の操作をサポート
- 06)[Activity] PowerShell を呼び出し アクティビティで「実行モード」選択
- 07)[Activity]「選択範囲を取得」と「範囲を選択」がモダンに追加
- 08)[Assistant] ランチャーに「タスクマイニング」を追加
- 09)[Assistant] エラー時に診断ツールで情報収集
- 10)[UIAutomation] 埋め込みブラウザのトリガーサポート
- 11)[UIAutomation] ブラウザウィンドウ系操作のトリガーサポート
- 12)[UIAutomation] JxBrowser 7のサポート
- 13)[UIAutomation] レコーダーで SAP、WPF、QT が認識可能に
- 14)[UIAutomation] クロスプラットフォーム で オブジェクトリポジトリ が使用可能に
- 15)[UIAutomation] Inject Js Script アクティビティの最新化
- 16)[UIAutomation] フォーム入力(ClipBoardAI相当のアクティビティ)
- 17)[ComputerVision] クロスプラットフォーム プロジェクトでの要素認識 等
- 18)[DocumentUnderStanding] 生成AIでの検証 等
01)[Studio] Studioでオートパイロット(自然言語でフロー自動生成)
「式エディタ」と「コード化されたワークフロー」で、入力欄に文章を書いて「紙飛行機?ボタン」を押すと、生成AIが対応するコードを用意してくれます。
02)[Studio] デバッグ実行中にフローを変更可能に
デバッグ実行中にフローの内容を変更できます(アクティビティの変更・削除・追加)
変更しても保存はされず、デバッグ実行終了時に「変更したものを保存しますか」と聞かれます。変更内容次第では、デバッグを中止する必要あり。
03)[Studio] Alt+左右キーで前後移動
「Alt+左」「Alt+右キー」で「前後のアクティビティに移動」できるショートカットキーが追加されました。
04)[Studio] 「新規プロジェクトでモダンを使用」設定が無くなった
無くなったということは「モダン使用がデフォルト」で、クラシックを使いたければ「フィルタで表示」させる必要があります。
05)[CodedAutomation] Excel 系の操作をサポート
「コード化されたオートメーション」で Excelアクティビティを使用できるようになりました。利用可能なアクティビティは、まだ一部ですが、拡充される予定です。
06)[Activity] PowerShell を呼び出し アクティビティで「実行モード」選択
利用可能な PowerShell SDK を使用するかを選択できるため、開発の柔軟性がさらに高まります。
07)[Activity]「選択範囲を取得」と「範囲を選択」がモダンに追加
クラシックにはある「選択範囲を取得」と「範囲を選択」アクティビティが、モダンに追加されました。
08)[Assistant] ランチャーに「タスクマイニング」を追加
アシスタント右側パネルの UiPath 製品セクションで、タスクマイニングが利用できるようになりました。
09)[Assistant] エラー時に診断ツールで情報収集
(製品版ライセンスでの利用時のみですが)エラー発生時の調査・チケット管理システムへの記録を楽にするために「エラー情報を保存しました」ダイアログが表示されるようです。(未検証)
10)[UIAutomation] 埋め込みブラウザのトリガーサポート
バージョン 23.10 以降、Slack、DiscordなどのElectronアプリ内にブラウザを埋め込まれている場合でも、トリガーを設定できるようになっていますが、23.12 では、CefSharp(WPF)のアプリにも対応したらしいです。(未検証)
11)[UIAutomation] ウィンドウ イベントのトリガーサポート
ブラウザウィンドウを指定した場合、ダウンロード開始やタブ操作などのイベントをトリガー設定できるようになりました。
12)[UIAutomation] JxBrowser 7のサポート
JxBrowser 7 で作成されたアプリの要素認識に対応しました。JxBrowser は ChromiumベースのJava系ブラウザライブラリです。
13)[UIAutomation] レコーダーで SAP、WPF、QT が認識可能に
Modern UI オートメーション レコーダーは、SAP Web GUI、SAP Win GUI、WPF、および QT 固有のセレクターをサポートするように拡張されました。
14)[UIAutomation] クロスプラットフォーム で オブジェクトリポジトリ が使用可能に
(Windowsプロジェクトだけでなく)クロスプラットフォーム で オブジェクトリポジトリ が使用可能になりました。※ UiAutomationパッケージの23.10以上を使用している必要があります
15)[UIAutomation] JSスクリプトを挿入 アクティビティの最新化
JSスクリプトを挿入(Inject Js Script)がモダンアクティビティ化され、モダンの要素認識・オブジェクトリポジトリ使用ができるようになりました。
16)[UIAutomation] フォーム入力(ClipBoardAI相当のアクティビティ)
Fill Form アクティビティが追加され、Clipboard.AI のように DataTable/Dictionary/Json などのデータを読み取り、指定のフォームに自動で入力してくれます。
※ アクティビティが見つからなかったので未検証です
17)[ComputerVision] クロスプラットフォーム プロジェクトでの要素認識 等
以下の改善がされました。
- クロスプラットフォーム プロジェクト でも使用できるように
- CVアクティビティで自動スクロールのオフセット(位置)指定
- checked属性の取得
18)[DocumentUnderStanding] 生成AIでの検証 等
以下の改善がされました。
- 認識結果の検証時に、生成AIでの読取結果と照合できるように
- 抽出分類での生成AIへの入力プロンプトのサイズを 500 文字に増加
- 入出力データの複数値サポート
終わりに
以上、23.12 Community版 のリリース内容まとめ でした。