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株式会社ゆめみAdvent Calendar 2022

Day 7

iOSアプリ開発で始めるLint駆動開発

Last updated at Posted at 2022-12-06

私がコードレビューをするとき、文字や文体の誤りや不備はあまり重視していません。それらを確認するのは IDE や静的解析ツールの責務として考えているので、人間は API の使い方やアルゴリズムなどを確認すれば良いと考えています(ただ実際は見る場合も多い)。静的解析で解決できる問題は、機械にやらしたい。そのために Lint は整備したい、Linterに指摘して欲しい。本記事は Lint 関連で私がやることを紹介します。

Xcode

開発を進めていくと、非推奨の関数が発生することがあります。いま入れ替える必要はないけど、いつか入れ替えたい。そのときは、Xcode の機能を利用します。

@available(*, deprecated, message: "show() を使ってください", renamed: "show")
func showDog() {
    print("name: \(name)")
}
    
func show() {
    print("name: \(name)")
}

01.png

ありがとう、Xcode。関数の置換が分かりやすいですね。

SwiftLint

上記例は自作した関数に対してですが、標準ライブラリが提供する API に同様の制約を付けるのは難しいです。その場合は、サードパーティーの Lint ツールでカスタムルールで対応します。

例として、ある架空の開発チームにおいて、配列の要素を追加する場合に append() ではなく append(contentsOf: ) を使うという独自のチームルールがあったと仮定します。

class LintRule {
    
    var list: [Int] = []
    
    func append() {
        // NG にしたい
        list.append(1)
        list.append(2)
        list.append(3)
        
        // OK にしたい
        list.append(contentsOf: [1, 2, 3])
    }
}

このルールの厄介なところは、append() でも append(contentsOf: ) でもビルドはできるので、ビルドエラーで検出できません。目視が必要になります。しかし人間には限界があります。

そこで、Lintを使って自動検出しましょう。今回は SwiftLint を使用しました。appendcontentsOf なしで使用している箇所を表す正規表現を書いてあげれば、大丈夫です。

# カスタムルール
custom_rules:
  # append() ではなく append(contentsOf: ) を使うように設定する
  must_use_append_contentsOf:
    included: "LintDrivenDevSample\/.+\\.swift"
    name: "must use append(contentsOf: )"
    regex: "\\.append\\((?![\\s]*contentsOf)"
    match_kinds:
      - identifier
    message: "要素追加は append() ではなく append(contentsOf: ) を使ってください"
    severity: error

02.png

無事に Lint エラーがでたので、append()append(contentsOf: ) を置換箇所が静的解析で分かりました。ありがとう、Lint。

まとめ

最近は Apple Silicon の登場でビルド時間が短縮されて開発環境はよくなりました。ただ、ビルド前に分かれば、より時間の短縮に繋がります。事前の静的解析でよい開発体験をしましょう。今回のサンプルは mitsuharu/LintDrivenDevSample で公開しています。

おまけ

このサンプルプロジェクトを作る際に SwiftLint の GitHub を覗いてたところ、つい最近 (11/30) に Swift Package Manager Plugin に対応してました。やったね!

導入例

まだ main ブランチしかなので、mainブランチか対応する commit ab143685a4fce456183565e302fbaa47cd3e8d83 を指定します

03.png

チェックは不要で追加します

04.png

TARGETS から Buikd Phases の Run Build Tool Plug-ins で SwiftLintPlugin を追加すればOKです

05.png

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