miseで管理できるCLIツールが爆増しました
要約
- miseが扱えるその他のパッケージマネージャーにaquaというCLIマネージャーが追加されました
- aquaにはインストール可能なCLIツールを管理する公式レジストリ
aqua-registry
を保有しています - aqua-registryに登録されているパッケージは1600を超えており、それらをmise経由でインストールできます
miseが扱えるパッケージマネージャーにaquaが追加されました
mise v2024.11.8より、miseが扱えるパッケージマネージャーにaquaが追加されました。
これによりnpmやcargoでインストールするCLIツールと同様に、aquaが管理しているaqua-registryからパッケージを導入することができます。
mise:~# mise use -g aqua:BurntSushi/ripgrep
mise aqua:BurntSushi/ripgrep@14.1.1 ✓ installed mise ~/.config/mise/config.toml tools: aqua:BurntSushi/ripgrep@14.1.1
mise:~# rg --version
ripgrep 14.1.1 (rev 4649aa9700)
aquaが使えると何が嬉しいのか
aquaはGo言語製のCLIツールマネージャーです。
asdfと異なる点として、aquaが使用するCLIツールの公式レジストリであるaqua-registry
を保有しています。
aqua-registry
はaqua公式がメンテンナンスしているため、「パッケージをインストールするために外部プラグインをインストールする」という作業を減らすことができます。
他にもRenovateと連携して、自動でCLIツールのバージョンをアップデートしてくれるという機能もあります。とても便利です。
aqua-registryでは日々mise, asdf, aquaのプラグイン数を数えて報告するissueがあります。
記事執筆時点(2024年12月15日)のmise, asdf, aquaのパッケージ数は以下のとおりです。
mise: 737
asdf: 821
aqua: 1657
圧倒的な数ですね。仮にmiseとasdfのパッケージが被ってなく、それらがaquaに入っているとしても、1657 - (737 + 821) ≒ 100くらいのCLIツールがaqua-registryに登録されています。
実際はこれ以上のツールがaqua-registryにあるため、miseで管理できるツールが大量に増えたと言えるでしょう。
CLIツールがaquaにあるか調べる
これだけ大量のCLIツールがあると、自分が使いたいCLIツールがaqua-registryに既にあるか気になりますよね。
そういう場合にはaquaproj/aqua-registry
のregistry.yaml
を確認すると良いです。
ただし、ファイルが巨大なのでaquaproj/aqua-registry
のpkg
ディレクトリからお目当てのパッケージを探すのも良いでしょう。
終わりに
miseが扱えるパッケージマネージャーにaquaが入ったことで、1600以上のパッケージをmiseで管理することができるようになりました。
これの応用として、デバッグ用のツールやビルドで使うツールをmise.toml
で管理することで、開発者にmise install
を叩いてもらうだけでビルドツールを導入してもらえることになります。
ビルド時に環境依存なパッケージが足りなくてビルドができなくなることや、デバッグ時のツールが不足していてCLIツールのインストール方法から教えるなどの手間が省けるかと思います。
開発環境を標準化するという意味で非常に嬉しい機能追加です。
それでは、よりよい開発環境のバージョン管理ライフをお過ごしください。