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【AWS re:Invent 2025】CEOキーノートのBedrock AgentCoreアプデまとめ

Last updated at Posted at 2025-12-03

現在、アメリカのラスベガスで開催されているAWS re:Invent 2025で発表された新機能の紹介です。

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本日未明はCEOのキーノートでした。大半がAgentic AI関連の発表でしたが、その中でもBedrock AgentCore関連のものをピックアップして紹介します。

10月にGAしたばかりの新サービスということもあり、今回は本番実装に向けたシブい機能拡充ばかりの印象でした。
(業務でAIエージェント構築をやってない人にはピンと来づらいアプデが多かったかもしれません)

おさらい: Bedrock AgentCoreとは?

AWS上にAIエージェントを構築する際に必要となる、「実行環境」「認証」「監視」などの様々なビルディングブロックを提供するサービスです。

入門ハンズオンも公開しているのでお使いください。

AgentCoreの新機能「ポリシー」がプレビューで登場

AIエージェントがツール(小さなブログラム)を利用する際、どういう条件であれば使っていい/よくないといった条件を制御し、リスクを低減させるための機能です。

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例えば、ECサイトのヘルプデスク用AIエージェントに「顧客から返金の依頼があったら、1,000円未満であれば返金処理ツールを実行してOK」といった条件を設定して、安全に作業自動化を行えます。

マネコンから設定画面を確認すると分かりやすいです。

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AWSのアクセス制御サービス「Amazon Verified Permission」で使われているCedarというポリシー定義言語を使います。マネコンに自然言語で条件を入力すると、Cedarに変換してくれます。(日本語もOK)

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作成したポリシーは、AgentCore Gatewayにアタッチして使います。

AgentCoreの新機能「評価」がプレビューで登場

AIエージェントの行動結果が適切だったのか、点数をつけて評価を行う機能です。いわゆる「LLM-as-a-Judge」をマネージドに行ってくれます。

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既存製品でいうと、OSSの「Ragas」をAWSマネージドにしたような機能と言えますね。

Bedrockにはもともと評価機能がありましたが、利用状況をニアリアルタイムで処理できる「オンライン評価」には対応しておらず、事後的にバッチ評価を行う「オフライン評価」しかできなかったのが難点でした。今回、その欠点を解消できました!

例えば、AIエージェントが日々多くのユーザーからの処理をさばいているとき「評価機能でスコアが低いトランザクションを絞り込んでから、それらを人間がチェックして品質低下の対策を行う(プロンプト修正など)」といった活用方法ができます。

利用方法は簡単で、マネコンから評価設定を作成し、AgentCoreランタイムに紐付けるだけです。

スクリーンショット 2025-12-03 3.47.28.png

「正確性」「目的達成率」「ツール選択精度」「有害性」といった多数の指標があり、それらから必要なものを選んで使います。エージェントが動作すると、一定時間経ってからCloudWatch GenAI Observabilityに表示されます。

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なお現時点では、Langfuseなどのサードパーティ製品へ直接スコアを送信することはできないようです。

AgentCore Memoryがエピソード型の長期記憶に対応

AgentCoreのメモリー機能は、AIエージェント用の「短期記憶」と「長期記憶」をマネージドで管理してくれます。

今回、長期記憶を取り出すための戦略の一つとして「エピソード」が新たに追加されました。

スクリーンショット 2025-12-03 3.51.41.png

例えば、カスタマーサポートのAIエージェントにおいて、顧客ごとの過去の対応履歴やクセなどを記憶しておき、次回対応時にスムーズに適切なふるまいをさせる、といった活用ができます。

実際の使い方は、クラメソの神野さんが早くもかなり詳細に検証してくれているのでご覧ください。

ちなみにAgentCore Memoryは、AWS製のAIエージェント構築フレームワーク「Strands Agents」を使うと、セッションマネージャーに統合してとても簡単に記憶管理を行うことができるのでオススメです。

AgentCore Runtimeが双方向ストリーミングに対応

AIエージェントをサーバーレスでホストできる機能「ランタイム」が、双方向のストリーミングに対応しました。これは主に、音声の入出力に対応したモデルを用いてAIエージェントを構築する場合に役立つものです。

/ws エンドポイントでWebSocket通信を使えるようになっているようです。

今回、同キーノートの大きな発表の一つとして「Amazon Nova 2 Sonic」という新型の音声対応モデルがリリースされています。こいつをAIエージェントに活用するためのアップデートが本件といえそうです。

なお、Nova 2 Sonicは日本語の音声入出力にも対応しています。いわばOpenAIのRealtime APIのAWS版ともいえるもので、ようやく日本企業でも音声エージェントが構築しやすくなりますね。

AgentCore MCPサーバーが登場

これ、実は前からあったらしいのですが、Bedrock AgentCoe用のMCPサーバーが登場していました!

AgentCoreを使ったAIエージェントを開発する際、コーディングエージェントにこのMCPサーバーを設定しておけば、常に最新の正確な仕様に基づいてコードを書くことができます。

おまけ

10月に出版した書籍「AIエージェント開発/運用入門」にも、Bedrock AgentCoreに入門できるハンズオンをフルカラーで掲載しています。ぜひご活用ください!

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「ITエンジニア本大賞2026」にもノミネートされていますので、本を気に入ってくださった方はぜひ投票くださいますと嬉しいです!

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