最近、嬉しいことに社内外の技術イベントでライトニングトーク等の登壇機会をいただけることが多く、毎週何かしらの勉強会で発表予定があるというスケジュールが恒常的になってきました。(本当にありがたい限りです)
必然的に常時「次のイベント登壇資料を作っている」状態が多いのですが、たくさんライトニングトーク(LT)資料を作っているうちに自分の「型」ができて効率化してきたので、ノウハウをみなさんにもご共有します。
最初からテーマを決めなくていい。ネタをリストアップする
まずは何を喋るか考えてLTタイトルを決める方も多いと思うのですが、私は勉強会のテーマを眺めながら「何を喋ろうかな〜」と思い浮かぶネタを雑にメモ帳に書き殴ります。(Apple標準のメモ帳アプリを使っています)
断片的だったり具体的なバラバラのネタでもいいので、一部分でも喋れそうな経験や知識のキーワードを箇条書きにしていき、出し切ったところで発表に何を入れるか考えます。
まとまった一つのネタを広げて時間枠いっぱい使えそうな場合、直接関係ないネタは削って別の機会に再利用すればいいですし、逆に一つ一つのネタは小粒だから複数まとめて一本のLTにしたい場合は、どういうストーリーで繋げるかを考えます。どうしても自然なストーリーで繋げるのが難しい場合は「xxxな事例3選」など、オムニバス風にまとめます。
これらをふまえてLTタイトルを仮決定します。
まだパワポを開かないで! プロットから作ると結果的に早い
ここでPowerPointやKeynoteを開いてスライドを作り始めてしまわず、引き続きメモ帳のままプロットを書いてしまうのが個人的にオススメです。
スライドを先に作ってしまうと、ビジュアルを加工する作業とストーリーを具体化する作業を同時進行することになるので、大枠の方向性を途中から修正しようとするとロスが発生してしまいますし、いざ作ってみたらスライド増えすぎた!という場合も削るのが勿体なくなるでしょう。
前項でLTタイトルを考えた箇条書きメモをそのまま利用し、プロットを作ります。ここで言うプロットとは話の流れを箇条書きのテキストで簡単に表現するものを指します。
LTタイトルを考えた箇条書きメモの延長で、LTに採用しないパーツを欄外によけて、採用するネタの箇条書きメモをどういう順番で喋るかストーリーを想像しながら並び替えます。そして並び替えた結果、粒感が揃うようにインデントして親子関係をつけていきます。抽象部分が不足していればサブタイトル的な要素を作ったり、具体部分が不足していれば流れに沿った具体例を追加で肉付けします。
ここまで作ると、スライドがなくても簡単な発表練習イメトレぐらいはできるので、大きな手戻りなくザックリ時間調整なども可能になります。
最後にスライド化
プロットが出来たらあとは「作業」です。私はJTCのパワポDJ出身なので、お得意PowerPointを開いてスライド作成作業に入ります。プロットは「1行=1スライド」ぐらいの粒度で資料化することが多く、プロットに書いたテキストをベースに表現を工夫してみたり、図表を貼って聞き手フレンドリーにしたりといったビジュアライズをしていきます。
このとき、聞き手を飽きさせないコツをいくつかご紹介します。
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形式をきれいに統一しすぎると単調化します。例えばですが、「タイトル+説明文」の似たようなスライドが数枚続くときは途中で「デカ文字のみ」のスライドを挟んで「静と動」のアンバランスを意図的に作るといいです。
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個人的な好みですが、文字を増やすのが嫌いなので「基本は1行」でスライド内の文字を収めようと頑張ることが多いです。そうすると余白が空くので、解説イラストを作って貼るか挿絵を入れます。いずれの場合もいらすとや様は神です。(無償利用可能な条件がありますので、規約を確認のうえ利用しましょう)
実際に作った登壇資料の例
こちらの資料も完全に上記の流れで作成したものですが、プロット作成(&リサーチ)までで1〜2時間、スライド化でもう1〜2時間という感じで休日の午後半分使ってカフェで作っていました。(ちなみに同日、別件の登壇資料をもう一つ作っていました)
登壇資料は各自の個性が出るのも面白い部分なので、あくまで私の例ということでご紹介させていただきました。みなさんの登壇資料作成テクもあればぜひ教えてください!