はじめに
Raspberry Pi 1 Model Bには、aptやnを使用した一般的なインストール方法でNode.jsをインストールすることはできません。
今回は、(いまさら感がありますが)Raspberry Pi 1にNode.jsをインストールする方法を説明します。
なぜaptやnではインストールできないのか?
これはCPUに原因があります。
aptやnでRaspberry PiにインストールされるNode.jsはARMv7用にビルドされたバイナリファイルで配布されます。ですがRaspberry Pi 1シリーズはCPUがARMv6であるため、動作しません。
※Raspberry Pi 2以降はARMv7,v8
どうしたらいいのか?
ARMv6用にビルドされたNode.jsのファイルが公式サイトに公開されているので、
Raspberry Piから取得し、手動でインストールします。
インストール手順
ローカル環境のNode.jsをアンインストールする。
既にaptなどでNode.jsをインストールされている方はアンインストールしてください。
※アンインストール方法はインストール方法によって異なるため、ここでの説明は割愛します。
アンインストール時に、ユーザディレクトリに作成されているキャッシュなどの情報を格納した.npmフォルダも削除しましょう。これが残っていると、インストール後にNode.jsが正常に動作しない場合があります。
※私の場合は、これが原因でその後のnpmモジュールのインストールに失敗しました。
rm -Rf ~/.npm
ARMv6用のNode.jsをダウンロードする
8/16時点の安定版だとv8.11.3が最新です。wgetコマンドでダウンロードしましょう。
ファイル名の最後が「armv6l」であることを確認してください。
wget https://nodejs.org/dist/latest-v8.x/node-v8.11.3-linux-armv6l.tar.gz
Node.jsをインストールする
インストールといっても、ダウンロードしたtar.gzファイルを解凍し、ファイルを環境にコピーするだけです。簡単ですね。
tar -zxvf node-v8.11.3-linux-armv6l.tar.gz
cd node-v8.11.3-linux-armv6l/
sudo cp -R * /usr/local/
動作確認
インストールできたら、node、npmのバージョンを表示し、正常に動作することを確認しましょう。
node -v # node(8.11.3)のバージョンが表示されれば成功
npm -v # npm(5.6.0)のバージョンが表示されれば成功
おわりに
Raspberry Pi 1にインストールするのが意外と試行錯誤しました。今どきRaspberry Pi 1を使おうという方が少ないせいか、なかなか情報がありませんでした。エラーメッセージもとてもわかりづらく、原因の特定まで時間がかかりました。
ですが、無事動作するまでこぎつけたので、使っていきたいと思います。