コメントを入れよう
プログラムの中のコメントは、やはり必要です。
コードの可読性を向上させ、チーム開発を円滑に進め、長期的にはコードの保守性を高めます。
すでにご存知のことと思いますが、C#はXMLドキュメントコメントを設定することができます。関数やクラスのコメントを所定のルールで作成すると、IDEのサポートを受けることができます。
具体的には、Visual StudioやRiderなどのIDEで, コード補完時にツールチップとしてコメント内容が表示されます。関数の定義元に戻り、コードを読み返す必要がなくなります。
知らなかった方は、これを機会に利用を検討されてください。
C#の場合
サンプルのクラスを例に、動作を確認してみましょう。
以下は、本のタイトルと著者名をプロパティに持つBookクラスです。
summaryやreturnsのタグで囲まれている箇所が、コメントです。
/// <summary>
/// 本の情報を管理するクラスです。
/// </summary>
public class Book
{
/// <summary>
/// 本のタイトルを取得または設定します。
/// </summary>
public string Title { get; set; }
/// <summary>
/// 本の著者を取得または設定します。
/// </summary>
public string Author { get; set; }
/// <summary>
/// 本の情報を文字列形式で取得します。
/// </summary>
/// <returns>
/// タイトルと著者を含む文字列。
/// </returns>
public string GetBookInfo()
{
return $"タイトル: {Title}, 著者: {Author}";
}
};
このクラスのインスタンスを、コンソールに出力するのが以下のコードです。
GetBookInfoで文字列として値が返ってきます。
var book = new Book
{
Title = "吾輩は猫である",
Author = "夏目漱石"
};
Console.WriteLine(book.GetBookInfo());
GetBookInfo()にマウスカーソルをかざすと, 直前に作成したコメントの内容がホバー表示されます。現在のカーソルの位置で、関数の仕様を把握することができます。
まとめ
C#のドキュメントコメントのルールに従うことで、IDEのサポートを最大限受けることができます。過去のコードを振り返るのではなく、コードを書くという建設的な作業に集中できるというわけです。
XMLのタグは他にもあるため、調べてみてください。
参考にした情報