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日本のSaaS 100社のMCP・API対応状況を調べてまとめた【2026年4月版】

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AIエージェントが日本のSaaSを操作するのに必要なMCP(Model Context Protocol)やAPIの対応状況を、100社・18カテゴリにわたって調査した。

  • 公式MCPサーバーあり: 18社(freee、kintone、Slack、Backlog等)
  • サードパーティMCPあり: 17社(Stripe、Salesforce、Zendesk等)
  • APIのみ(MCP未対応): 65社

調査結果はMCPサーバーとしてパッケージ化した。エージェントが npx @kansei-link/mcp-server で起動すれば、この100社の中から最適なサービスをインテントで検索できる。

なぜ調べたか

2026年に入り、日本のSaaSベンダーがMCPサーバーを公式提供するケースが急増した。freee、マネーフォワード、kintone、Backlog、SmartHR — 主要どころは軒並み対応している。

しかしAIエージェントの立場から見ると、困ることがある:

  1. どのサービスがMCP対応しているか分からない — 公式サイトを1社ずつ確認するしかない
  2. APIはあるがMCPがないサービスが大半 — エージェントが直接APIを叩く必要がある
  3. 認証方式がバラバラ — OAuth2、APIキー、どちらもありうる
  4. 組み合わせパターンが見えない — freeeとkintoneを連携させたいとき、どう繋ぐのが定番なのか

これを解決するために100社分を一括調査して、エージェントが参照できる構造化データにした。

調査方法

  • 対象: 日本の企業で日常的に使われるSaaS・業務ツール
  • 調査項目: MCP対応状況(official / third_party / api_only)、認証方式、APIドキュメントURL
  • カテゴリ: 18分類(会計、HR、コミュニケーション、CRM、EC、法務、プロジェクト管理、マーケティング、グループウェア、生産性、ストレージ、カスタマーサポート、決済、物流、予約、データ連携、BI/分析、セキュリティ)

全体サマリー

指標 数値
調査対象 100社
カテゴリ 18
公式MCPサーバーあり 18社 (18%)
サードパーティMCPあり 17社 (17%)
APIのみ(MCP未対応) 65社 (65%)
OAuth2認証 45社
APIキー認証 53社

MCPサーバーがある = エージェントがすぐ使える。APIのみ = エージェントが自力でHTTPリクエストを組む必要がある。

この差は大きい。MCP対応率は全体の35%。残り65%は「APIはあるが、エージェントフレンドリーではない」状態だ。

カテゴリ別の詳細

会計 (9社)

サービス MCP状況 認証
freee 公式MCP OAuth2
マネーフォワード クラウド 公式MCP OAuth2
freee人事労務 公式MCP OAuth2
Stripe Japan サードパーティMCP APIキー
弥生会計 APIのみ OAuth2
MakeLeaps APIのみ OAuth2
board APIのみ APIキー
Misoca APIのみ OAuth2
バクラク請求書 APIのみ APIキー
invox受取請求書 APIのみ APIキー

freeeとマネーフォワードが公式MCPを提供しており、エージェントから直接仕訳・請求書操作ができる。バクラク(LayerX)やinvoxはAI-OCRで請求書を読み取るサービスだが、MCP対応はまだ。

HR (9社)

サービス MCP状況 認証
freee人事労務 公式MCP OAuth2
SmartHR APIのみ OAuth2
KING OF TIME APIのみ APIキー
ジョブカン APIのみ APIキー
カオナビ APIのみ APIキー
HRMOS勤怠 APIのみ APIキー
TeamSpirit APIのみ OAuth2
Talentio APIのみ APIキー
オフィスステーション APIのみ APIキー

HR分野は意外にMCP対応が遅い。SmartHRはAPIが充実しているにもかかわらず、まだMCPサーバーを提供していない。エージェントがSmartHRの従業員データを操作するには、直接REST APIを叩く必要がある。

コミュニケーション (9社)

サービス MCP状況 認証
Chatwork 公式MCP APIキー
LINE Messaging 公式MCP APIキー
Slack 公式MCP OAuth2
Microsoft Teams 公式MCP OAuth2
Twilio サードパーティMCP APIキー
Zoom サードパーティMCP OAuth2
LINE WORKS APIのみ OAuth2
Talknote APIのみ APIキー
Amazon SES APIのみ APIキー

コミュニケーション分野はMCP対応が最も進んでいる。Chatwork、LINE、Slack、Teamsの4大チャットツールが全て公式MCPを持つ。

プロジェクト管理 (7社)

サービス MCP状況 認証
Backlog 公式MCP OAuth2
kintone 公式MCP APIキー
Asana 公式MCP OAuth2
Trello サードパーティMCP APIキー
Redmine サードパーティMCP APIキー
Wrike サードパーティMCP OAuth2
Jooto APIのみ APIキー

kintoneとBacklogが公式MCP対応。kintoneは特にMCPサーバー界隈で「ハブ」的存在で、kintone経由で他サービスと連携するレシピパターンが多い。

EC (7社)

サービス MCP状況 認証
Shopify Japan 公式MCP OAuth2
楽天市場 サードパーティMCP APIキー
Amazon Japan (SP-API) サードパーティMCP OAuth2
BASE APIのみ OAuth2
STORES APIのみ OAuth2
EC-CUBE APIのみ OAuth2
カラーミーショップ APIのみ OAuth2

Shopifyが圧倒的に先行。楽天・AmazonもサードパーティMCPがある。一方、BASE・STORES・EC-CUBEなど国内プラットフォームはAPIのみ。

CRM (6社)

サービス MCP状況 認証
Sansan 公式MCP APIキー
HubSpot Japan 公式MCP OAuth2
SALES GO 公式MCP APIキー
Salesforce Japan サードパーティMCP OAuth2
Eight APIのみ OAuth2
Zoho CRM APIのみ OAuth2

CRM分野はMCP対応率が高い(6社中4社)。名刺管理のSansanが公式MCP対応しているのは注目。

決済 (5社)

サービス MCP状況 認証
PAY.JP APIのみ APIキー
GMOペイメントゲートウェイ APIのみ APIキー
Square APIのみ OAuth2
LINE Pay APIのみ APIキー
Paidy APIのみ APIキー

決済分野はMCP対応ゼロ。Stripeは会計カテゴリに分類(サードパーティMCPあり)。決済はセキュリティ要件が厳しく、エージェントに操作させることへの慎重さが見える。

その他のカテゴリ(抜粋)

カテゴリ 社数 MCP対応率 注目点
マーケティング 6 17% Treasure Data公式MCP。SATORI、b→dashはAPI止まり
法務 5 20% CloudSign、DocuSign、GMOサインなど電子契約。MCPは少ない
カスタマーサポート 5 20% ZendeskのサードパーティMCPのみ
予約 5 0% 全社APIのみ。TableCheck、RESERVA等
物流 4 0% ヤマト、佐川、日本郵便 — 全てAPIのみ
BI/分析 3 0% Tableau、Looker、Metabase — APIは充実
セキュリティ 3 33% 1Password Businessが公式MCP
ストレージ 3 33% Google DriveのサードパーティMCPのみ
データ連携 3 33% Zapierサードパーティ、Yoom・MakeはAPIのみ

見えてきたパターン

1. MCP対応は「開発者向けSaaS」から始まっている

kintone、Backlog、Slack、Notion — 開発者やエンジニアが使うサービスが先行してMCP対応している。逆に、経理(バクラク)、HR(SmartHR)、物流(ヤマト運輸)など「バックオフィス系」は遅れている。

2. 認証方式の二極化: OAuth2 vs APIキー

  • OAuth2: 45社 — ユーザー認可フローが必要。エージェントにとってはセットアップの手間
  • APIキー: 53社 — シンプルだがセキュリティリスク

エージェントにとっては、APIキー認証の方が圧倒的に扱いやすい。OAuth2はブラウザリダイレクトが必要で、完全自動化のハードルになる。

3. 決済・物流・予約はMCPの空白地帯

決済(0%)、物流(0%)、予約(0%)— お金と物の移動に関わるカテゴリはMCP対応が進んでいない。セキュリティ上の理由もあるが、ここがMCP対応されればエージェントの自動化範囲が飛躍的に広がる。

4. 「kintoneハブパターン」が日本独特

kintoneを中心にして、freee(会計)、SmartHR(HR)、KING OF TIME(勤怠)、HubSpot(CRM)を接続するパターンが定番化している。kintone自身がMCPに対応しているため、kintone経由の連携がエージェントにとっても最もスムーズ。

この調査データをエージェントが使えるようにした

調査結果をスプレッドシートに放置しても誰も見ない。エージェントが実行時に参照できる形にした。

npx @kansei-link/mcp-server

7つのツールを提供する:

ツール 説明
search_services 「請求書を送りたい」→ 最適なサービスを検索
get_service_detail サービスのAPI接続ガイド(認証、エンドポイント、レート制限、クイックスタート)
get_recipe 複数サービスの組み合わせパターン(25レシピ)
find_combinations 「freeeと組み合わせ可能なサービスは?」
check_updates サービスの最近の変更・破壊的変更チェック
report_outcome 使用結果の匿名記録(PII自動マスキング)
get_insights コミュニティの使用実績・信頼スコア

検索の仕組み

日本語でも英語でも意図ベースで検索できる。

「従業員の勤怠管理」→ HR カテゴリ → KING OF TIME, ジョブカン, SmartHR...
「ダッシュボードで売上可視化」→ BI/Analytics → Tableau, Looker, Metabase
「SSO認証セキュリティ」→ Security → 1Password, Auth0, HENNGE One

内部では3層の検索エンジンが動いている:

  1. FTS5 (unicode61 / trigram) — 全文検索。日本語はトライグラムトークナイザーで対応
  2. LIKE fallback — FTS5でヒットしない短い日本語は、バイグラム分割でLIKE検索
  3. カテゴリ直接検索 — 意図からカテゴリを推定して、該当カテゴリのサービスも返す

セットアップ

Claude Desktop / Claude Code に追加:

{
  "mcpServers": {
    "kansei-link": {
      "command": "npx",
      "args": ["@kansei-link/mcp-server"]
    }
  }
}

まとめ

事実 数字
日本のSaaS MCP対応率 35%(100社中35社)
公式MCPサーバー 18社
APIはあるがMCP未対応 65社
エージェントにとっての空白地帯 決済・物流・予約

MCP対応は急速に進んでいるが、まだ3分の2はAPIのみの状態。エージェント経済が本格化するには、この65社がMCP対応することが必要だ。

特に「kintoneハブパターン」のような日本独自の連携パターンは、エージェントにとって非常に有用。こういった知識がエージェントの中に蓄積されていくことで、日本企業の業務自動化が一気に進むはず。

KanseiLinkはその第一歩として、100社の調査データをエージェントが直接参照できる形で提供している。

リンク

「このSaaSも追加してほしい」「MCP対応状況が違う」等のフィードバックは、GitHubのIssueでお待ちしています。


MIT License / Synapse Arrows PTE. LTD.

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