こんにちは、リコーのMichaelです。
THETA VのAndroid OS上でプログラミングする際には、メインプロセッサの機能・性能を把握することで、より効果的にPlug-inを作ることができるのではないでしょうか? そこで、Qualcomm社のSnapdragon 625プロセッサについて解説します。
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##はじめに
THETA Vでは、メインプロセッサとしてQualcomm社のSnapdragon 625 [(APQ8053)] (https://www.qualcomm.com/products/apq8053-processor)を採用しています。昨今のスマートフォン進化は目覚ましいものがあり、それらを支えるプロセッサとしてSnapdragon 625は低消費電力、パワフルなGPUまた、Androidが使えるという点でTHETA Vの機能拡大とコンパクトボディの実現に貢献しています。そこでSnapdragon 625とAndroidベースのOS上で、Plug-in開発するために役立つ情報を記述します。
##1. Snapdragon 625の基本性能
性能面では、64-bit, Arm-based, octa-core CPU and Adreno™ GPU, と14nmプロセスによる低消費電力性が主なポイントです。
GPU性能を活かして、THETA Vではリコーのオリジナル画像ステッチアルゴリズムが使われています。つまり、汎用プロセッサとはいえ、差異化することが可能です。また、THETA Sでは2k/30fps動画処理でしたが、THETA Vでは、4k/30fpsの動画処理、しかもカメラ内部でのリアルタイムステッチを同等フォームファクターで実現しています。
##2.AndroidベースOS上にて、プログラミング領域を解放
THETA Vはカメラでありますが、IoTデバイスの一種として多様なニーズや用途に応じた使い方を提供することがPlug-inの目的です。膨大なるAndroidソフトウェアの資産を活かせることもメリットと見られます。Plug-inの開発環境では、ルート権限など一部を除いて、Androidプログラミング領域を解放しています。
##3.開発者モードに設定して、Vysorソフトウェアで中身を覗いてみましょう。
カメラだと思っていたTHETA Vの中身は、まさにSnapdragon 625上で動作するAndroid端末です。Vysorソフトウェアで確認してみてください。THETA VにおけるVysorの使い方はこちら
THETA VはAndroid端末なので、電卓アプリで1+1=2の計算も可能です。APKを放り込むことで制御可能なことが実感されます。THETA Vには、2つの魚眼カメラ、Wi-Fi、BLE、マイクロフォン、スピーカ、加速度センサ、ジャイロ、電子コンパス, LEDなどハードウェアが内蔵されていますので、それらを制御またはハードウェアから情報の獲得を可能とします。提供されたAPI、SDKを使うことでプログラミングを容易にしますが、Snapdragon 625のアーキテクチャを理解すれば、より高度な制御を可能にします!
詳細は下記リンクをご覧ください。
https://developer.qualcomm.com/get-started/start-here
##まとめ
Snapdragon 625 アーキテクチャの理解を深め、最大限にTHETA Vの機能を活かしたプラグイン開発をしてみませんか?
THETAプラグイン開発に興味を持たれた方はぜひパートナープログラムにご登録ください!
なお、登録時に申請したシリアルナンバーのTHETAについてはメーカーサポート対象外になりますので、ご注意ください。