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Claude Codeはコード以外の仕事も片づけられる

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「自分はエンジニアじゃないから関係ない」をやめる

Claude Codeという名前を聞くと、コードを書くエンジニア向けのツールだと思う人が多いかもしれません。

しかし、Claude Codeの強みはコーディングだけではありません。ファイルを読み、文脈を理解し、Markdownを作り、手順を整理し、必要に応じて外部ツールと接続できる点にあります。

つまり、日常業務の整理にも使えます。

  • 会議のアジェンダを作る
  • 議事録を整理する
  • 調査メモをまとめる
  • 経費精算の入力内容を下書きする
  • 勤怠や出社日の集計を補助する
  • 提案資料の構成案を作る
  • プロジェクトの引き継ぎ資料を作る
  • 定例報告のドラフトを作る

この記事では、Claude Codeを「コードを書くツール」ではなく、「日常業務を一緒に進めるAIエージェント」として使う方法を、具体的な作業手順に落とし込んで整理します。

単発のお願いではなく、仕事の背景ごと渡す

AIエージェントを使うときに重要なのは、単発の作業を投げるだけで終わらせないことです。

たとえば、次のような使い方は効果が限定的です。

この文章を要約して
このメールを丁寧にして
この議事録を作って

もちろん便利ですが、毎回背景を説明する必要があります。

より効果的なのは、Claude Codeに自分の仕事の背景を覚えさせ、継続的に同じ作業場所で業務を進めることです。

イメージとしては、優秀な中途入社メンバーに次の情報を渡すことに近いです。

  • 自分の役割
  • 担当している案件
  • 定例会の種類
  • よく作る資料
  • 社内ルール
  • よく使うフォーマット
  • 判断に迷うポイント
  • 過去の議事録や報告書

この文脈を渡しておくと、Claude Codeは単なる文章生成ツールではなく、業務の流れを理解した補助者になります。

まずはAIが迷わない作業部屋を作る

最初に、日常業務専用のフォルダを作ります。

例:

daily-work/
├── CLAUDE.md
├── 00_inbox/
├── 01_meetings/
├── 02_projects/
├── 03_reports/
├── 04_expense/
├── 05_research/
├── 90_templates/
└── 99_archive/

それぞれの役割は次の通りです。

フォルダ 用途
00_inbox/ まだ整理していないメモ、依頼、スクリーンショット
01_meetings/ 会議のアジェンダ、議事録、宿題管理
02_projects/ 案件ごとの資料、タスク、論点
03_reports/ 週次報告、月次報告、上長向け報告
04_expense/ 経費精算、出張、交通費の下書き
05_research/ 技術調査、比較表、参考リンク
90_templates/ よく使うテンプレート
99_archive/ 完了した資料や古いメモ

ポイントは、Claude Codeにとっても人間にとっても分かりやすい構造にすることです。

最初に覚えてほしい仕事のルールを書く

Claude Codeの公式ドキュメントでは、CLAUDE.mdのようなメモリファイルにプロジェクトの文脈や指示を書いておくことで、起動時に読み込ませられると説明されています。

日常業務用ワークスペースでは、まずCLAUDE.mdを作り、自分の業務ルールを書きます。

例:

# 私の業務コンテキスト

## 役割
- 社内外の関係者と調整しながら、IT関連プロジェクトを進める
- コーディングよりも、調整、資料作成、報告、調査、進行管理が多い

## 文章の方針
- 日本語で簡潔に書く
- 社外向けは丁寧だが回りくどくしない
- 社内向けは結論、理由、次アクションの順にする
- 不明点は推測で埋めず、確認事項として分ける

## 定例業務
- 月曜午前: 週次計画を整理する
- 金曜夕方: 週次報告の下書きを作る
- 会議後: 議事録、決定事項、宿題を整理する
- 出張後: 経費精算に必要な情報を整理する

## 禁止事項
- 個人情報、顧客情報、認証情報を本文に残さない
- 秘密鍵、パスワード、APIキーを読み込まない
- 社外秘の内容を外部公開用の記事に含めない

## 出力形式
- 議事録は「概要」「決定事項」「宿題」「次回確認」の順にする
- 報告書は「結論」「進捗」「課題」「次アクション」の順にする
- 調査結果は比較表と推奨案を含める

このファイルは、Claude Codeに渡す「業務の取扱説明書」です。最初から完璧にする必要はありません。実際に使いながら追記していく方が現実的です。

会議前の「何を話すんだっけ」をなくす

会議準備は、Claude Codeと相性がよい作業です。

会議前に、人間がやるべきことは意外と多いです。

  • 前回議事録を確認する
  • 未完了タスクを拾う
  • 今回の論点を整理する
  • 参加者ごとの確認事項を分ける
  • 会議時間に収まるアジェンダにする

Claude Codeには、次のように依頼します。

01_meetings/配下の前回議事録を確認して、
明日の定例会のアジェンダ案を作ってください。

条件:
- 前回の宿題を冒頭で確認する
- 論点は最大5つに絞る
- 各論点に目安時間を付ける
- 参加者に事前確認してほしい事項を分ける

出力例:

# 定例会アジェンダ案

## 1. 前回宿題の確認
- A機能の要件確認
- 契約条件の確認
- 検証環境の準備状況

## 2. 本日の論点
| 論点 | 目的 | 目安 |
| --- | --- | --- |
| 要件の確定 | 実装範囲を決める | 15分 |
| スケジュール | 次回リリースまでの作業を確認 | 10分 |
| 課題 | 未解決事項を整理 | 10分 |

## 3. 事前確認事項
- 契約上の制約があるか
- リリース希望日は変わっていないか
- 検証担当者は決まっているか

会議前の15分を短縮できるだけでなく、論点漏れも減らせます。

議事録はきれいな文章より次の行動を残す

会議後の議事録も、AIに任せやすい作業です。

ただし、AIに録音や文字起こしをそのまま渡して終わりにするのではなく、出力形式を決めておくことが重要です。

依頼例:

この会議メモを整理してください。

出力形式:
- 概要
- 決定事項
- 未決事項
- 宿題
- 次回確認事項

宿題は「担当者」「期限」「内容」の表にしてください。
不明な担当者や期限は「要確認」としてください。

議事録では、きれいな文章よりも行動につながる情報が重要です。

特に次の3つを必ず分けます。

項目 意味
決定事項 もう決まったこと
未決事項 まだ決まっていないこと
宿題 誰がいつまでにやること

この3つが混ざると、会議後の動きが止まります。

週次報告は作業ログではなく判断材料に変える

週次報告は、Claude Codeにかなり任せやすい作業です。

日々のメモを03_reports/daily/に置いておき、週末にまとめてもらいます。

依頼例:

03_reports/daily/にある今週の作業メモをもとに、
上長向けの週次報告を作成してください。

形式:
- 今週の成果
- 進行中の作業
- 課題
- 判断してほしいこと
- 来週の予定

注意:
- 細かい作業ログではなく、意思決定に必要な内容を優先する
- 課題には影響と対応案を付ける

報告書の価値は、作業量を見せることではありません。相手が判断しやすくなることです。

Claude Codeには、単に日報を要約させるのではなく、「判断に必要な情報に変換して」と依頼すると実務に使いやすくなります。

調査はリンク集で終わらせず比較表まで作る

技術調査では、情報を集めるだけでなく、比較軸を決める必要があります。

依頼例:

社内の文書検索に使うツール候補を比較したいです。
調査メモを05_research/に作成してください。

比較軸:
- 既存システムとの連携
- 権限管理
- 日本語検索の精度
- 監査ログ
- 費用
- 運用負荷
- セキュリティ上の懸念

最後に、50人規模で始める場合の推奨案を書いてください。

比較表は、意思決定の材料になります。

候補 強み 懸念 向いているケース
A案 導入が簡単 権限管理が弱い 小規模な検証
B案 監査ログが強い 費用が高い 全社導入
C案 既存環境と相性がよい 初期設定が必要 情シス主導

AIに調査を任せる場合でも、最終判断は人間が行います。特に料金、仕様、契約条件、セキュリティ要件は公式情報で確認します。

古い社内システムでも半自動化ならすぐ効く

経費精算や勤怠申請は、完全自動化しなくても効果があります。

多くの企業では、社内システムが古く、API連携やMCP連携に対応していないことがあります。その場合でも、AIに入力内容を整理させ、人間がコピーして入力するだけで十分に効率化できます。

例:

以下の出張メモから、経費精算システムに入力する内容を整理してください。

出力形式:
- 日付
- 用途
- 金額
- 支払方法
- 勘定科目の候補
- 備考

社内ルールに照らして、確認が必要なものは「要確認」としてください。

出力例:

日付 用途 金額 勘定科目候補 備考
2026-06-01 顧客訪問の交通費 1,280円 旅費交通費 往復
2026-06-01 出張時の宿泊 12,000円 旅費交通費 上限確認が必要

これを「半自動化」と考えます。

完全自動化を目指すと、システム連携、権限、監査、例外処理が問題になります。一方、下書きをAIに作らせ、人間が確認して入力する形なら、導入しやすくリスクも抑えられます。

外部ツール連携は最後でいい

Claude CodeはMCPを使うことで、外部ツールやデータソースと接続できます。公式ドキュメントでも、MCPはClaude Codeを外部ツールやデータソースにつなぐための仕組みとして説明されています。

たとえば、次のような連携が考えられます。

  • カレンダーから予定を取得する
  • チケット管理ツールから未完了タスクを取得する
  • GitHubからIssueやPull Requestを読む
  • 社内ドキュメントを検索する
  • 経費精算や勤怠システムの入力を補助する

ただし、最初からMCP連携を作り込む必要はありません。

導入順序は次の方が現実的です。

  1. 手元のMarkdownファイルで業務を整理する
  2. テンプレートを作る
  3. AIに下書きとチェックを任せる
  4. 効果が大きい作業だけ外部ツール連携を検討する
  5. 連携する場合は権限とログを確認する

外部ツール連携は、便利な分だけリスクも増えます。カレンダー、メール、ドキュメント、チケット管理などに接続する場合は、必要最小限の権限にします。

会社で使う前にここだけは確認する

企業でClaude Codeを使う場合、個人利用と同じ感覚で始めるのは危険です。

まず確認すべき項目は次の通りです。

観点 確認すること
契約 個人契約か法人契約か
データ利用 入力したコードやプロンプトが学習に使われるか
認証 SSOや多要素認証を使えるか
利用者管理 退職者や異動者の利用停止ができるか
ログ 利用状況や管理操作を確認できるか
権限 ファイルや外部ツールへのアクセス範囲を制御できるか
禁止情報 個人情報、顧客情報、秘密情報を入力しないルールがあるか

AnthropicのClaude Codeデータ利用ドキュメントでは、Team、Enterprise、API、サードパーティプラットフォームなどの商用条件では、顧客が明示的にモデル改善へ提供する場合などを除き、Claude Codeへ送信されたコードやプロンプトを生成モデルの学習に使わないと説明されています。

また、Amazon Bedrockのデータ保護ドキュメントでは、モデルプロバイダーはAmazon Bedrockのログや顧客のプロンプト、補完にアクセスできないと説明されています。Google CloudのVertex AIでも、顧客の許可や指示なしにデータをモデルの学習やファインチューニングに使わない旨が説明されています。

ただし、サービスや契約形態によって条件は変わります。社内利用では、必ず自社の契約、利用規約、データ保持、ログ、管理機能を確認します。

長い説明はタイピングせず話して渡す

AIへの指示は、情報量が多いほど精度が上がります。

しかし、長い背景情報を毎回タイピングするのは面倒です。そこで有効なのが音声入力です。

たとえば、会議後に次のように話してメモを作ります。

今日の会議では、まず予算の上限がまだ決まっていないことが分かりました。
ただし、検証環境は来週までに準備する必要があります。
担当はAさんですが、期限はまだ合意できていません。
次回は費用見積もりと検証項目を確認します。
これを議事録として整理してください。

このような雑な音声メモでも、Claude Codeに渡せば構造化できます。

音声入力を使う場面は次の通りです。

  • 会議直後の記憶が新しいうち
  • 背景説明が長い依頼
  • 頭の中の論点を整理したいとき
  • メールや記事の構成を壁打ちしたいとき
  • タイピングする気力がないとき

完璧なプロンプトを書こうとするより、まず大量に背景を渡し、Claude Codeに整理させる方が速いです。

いきなり作らせず、先に完成形をすり合わせる

AIにいきなり最終成果物を作らせると、意図と違うものが出たときに手戻りが大きくなります。

おすすめは、先にMarkdownで仕様や構成案を作らせることです。

例:

いきなり資料を作らず、まず構成案だけ作ってください。

目的:
- 部門長に新しい業務改善案を説明する

読者:
- 技術には詳しくないが、費用対効果は重視する

含めたい内容:
- 現状の課題
- 改善案
- 必要な準備
- リスク
- 期待効果

出力:
- 見出し構成
- 各見出しで伝える要点
- 不足している情報

まず構成案をレビューし、方向性が合ってから本文や資料を作らせます。

これは開発における仕様駆動の考え方に近いです。日常業務でも、先に仕様を合意することで成果物の精度が上がります。

コピペして使える依頼テンプレート

依頼を今日のタスクに分解する

以下の依頼を、実行可能なタスクに分解してください。

条件:
- 今日やること、今週やること、確認待ちに分ける
- 各タスクに成果物を付ける
- 不明点は質問として列挙する

相手が動きやすいメールにする

以下の要件でメールを作成してください。

目的:
相手:
伝えたいこと:
相手に依頼したいこと:
期限:

条件:
- 冒頭で結論を書く
- 丁寧だが長すぎない
- 相手の次アクションが分かるようにする

会議後に決定事項と宿題を抜き出す

以下の会議メモを整理してください。

出力:
- 3行要約
- 決定事項
- 未決事項
- 宿題
- 次回アジェンダ案

宿題は担当者、期限、内容の表にしてください。

調査結果を比較と推奨案にまとめる

以下のテーマについて調査メモを作ってください。

出力:
- 背景
- 比較表
- メリット
- デメリット
- 導入時の注意点
- 推奨案
- 追加で確認すべき公式情報

社内メモを外に出せる記事へ変える

以下の社内メモを、社外公開できる記事にしてください。

条件:
- 会社名、個人名、顧客名は出さない
- 読者が行動できる具体的な手順を入れる
- 体験談ではなく、再現可能なノウハウとして書く
- 最後にチェックリストを付ける

個人利用からチーム展開までの進め方

Claude Codeを日常業務に入れるなら、段階的に進めるのがおすすめです。

Step 1: まず自分のメモ整理で試す

  • 日常業務用フォルダを作る
  • CLAUDE.mdを書く
  • 会議メモや報告書をMarkdownで管理する
  • 議事録と週次報告の下書きを任せる

Step 2: うまくいった依頼をテンプレートにする

  • 会議アジェンダのテンプレートを作る
  • 議事録テンプレートを作る
  • 報告書テンプレートを作る
  • 調査メモテンプレートを作る

Step 3: チームで同じ型を使う

  • テンプレートをリポジトリや共有フォルダに置く
  • 新メンバー向けのオンボーディング資料を作る
  • よくある依頼文を共有する
  • AI利用ルールを明文化する

Step 4: 効果が大きい連携だけ試す

  • カレンダー連携
  • チケット管理連携
  • ドキュメント検索連携
  • リポジトリ連携
  • 経費や勤怠の下書き支援

Step 5: 使い続けるためのルールを決める

  • 入力禁止情報を決める
  • 利用ログを確認する
  • 権限を最小化する
  • 退職者の利用停止手順を作る
  • 定期的にテンプレートを見直す

小さな下書きから任せるだけで仕事は軽くなる

Claude Codeは、コードを書く人だけのツールではありません。

ファイルを読み、文脈を理解し、作業手順を整理できるため、会議、報告、調査、経費、勤怠、資料作成といった日常業務にも活用できます。

重要なのは、AIを単発のマクロとして扱わないことです。自分の役割、業務ルール、テンプレート、過去資料を渡し、継続的に同じワークスペースで働いてもらう。そうすると、AIは単なる文章生成ツールではなく、業務を前に進める相棒になります。

最初から完全自動化を目指す必要はありません。まずはMarkdownで整理する。下書きを作らせる。人間がレビューして、必要なところだけコピーして使う。

この半自動化だけでも、日常業務の負担はかなり減らせます。

参考リンク


作成日: 2026-06-02

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