はじめに
この記事の執筆環境
この記事の執筆は以下の環境で行っています。
Studio 2025.0.167 STS(Community License)
言語:日本語
なにをするの?
Studio 内の StudioX の機能と、StudioX のUIを比較してみます。
Studio 内の StudioX の機能については以前の記事を参照してください。
この記事の内容は普段からStudioXを触っている方向けになっています。
あまり触ったことの無い方は「そんな機能もあったのか」とお楽しみください。
変数の型の表現
一部の画面では変数の型が「データ型」という表現となっており、
表示名が本来の型名ではなく、平易な日本語表現に変わっています。
<StudioX>

<Studio 内の StudioX の機能>

StudioXではこの特性により、型について直感的に扱いやすくなっていました。
以下は名前と実際の型の対応です。

※期間型はやや直感的でない気もしますが、、、○秒や○分など、一定の期間を待機アクティビティなどで待たすといったシーンで使用する型となります。
+ボタンを押した時の表示内容
アクティビティ上の+ボタンを押すことで出てくる便利メニューですが、
表示内容が異なります。
<StudioX>

<Studio 内の StudioX の機能>

StudioXでは「ランタイム オプション」というメニューがあり、
クリップボードの利用が簡単にできます。
そのため、初心者の鬼門のひとつ、DataTable型の変数を意識しないで開発を行うことができました。
エディターの違い
<StudioX>「テキスト」「数」「式エディター」の3種類 ほか色々

<Studio 内の StudioX の機能>「式エディター」の1種類

StudioXでは「テキスト」と「数」というエディターがあり、
それぞれString型、Int型やDouble型の値設定が可能な項目で+ボタンを押すことで、
対応するエディターを開くことができました。
「テキスト」エディター
「テキスト」は編集内容をString型に変換してくれるエディターです。
- 文字列の入力時に
""ダブルクォーテーションで囲わなくて良い - 改行やスペースも入力したまま反映される
- プロジェクトノートブックの値や変数の部分が
[ノートブック]日付!今日の日付という形で自然言語にラッピングされる
と言ったいう特徴があります。
この特徴のお陰で、直感的かつ無意識に文字列の結合処理を行える点が魅力です。
「数」エディター
「数」は数式を入力することで四則演算+αが可能なエディターです。

「ほか色々」のエディター
日付型であれば、日付や時刻を操作するためのエディターが開きます。

期間型であれば、時間~ミリ秒までの期間を設定するためのエディターが開きます
※画像は30分を定義した様子

True または False 型であれば、どちらを設定するのかを選択するエディターが開きます

「式エディター」の使いこなし方
Studio 内の StudioX の機能では各種エディターは存在しないことが分かりました。
では、どのように対策を行えば良いのでしょうか。
UiPath では生成AI系の機能がこの課題に光を当ててくれています。
Autopilot for Developers を頼ろう
式エディターには「Autopilot for Developers」というワークフロー開発をサポートする機能が搭載されています。
この機能を活用することで、自然言語でやりたいことを記入することで、

対応した.netの関数などを自動で生成してくれます。

2025年8月現在、Autopilot for Developers の機能は Community 版では一部制限があるものの、誰でも無償で利用することが可能です。

https://docs.uipath.com/ja/autopilot/other/latest/overview/flex-licensing

https://docs.uipath.com/ja/autopilot/other/latest/overview/unified-pricing-licensing#autopilot-actions
このように、StudioXのエディターの代わりは Autopilot for Developers がある程度担ってくれるようです。
デバッグ機能
Studio 内の StudioX の機能では、StudoX には無かった大きな特徴があります。
それは、デバッグパネルが使えることです。
<StudioX>

StudioXを使った開発であっても、業務要件を叶えようと実装を重ねていくと、思いのほか複雑巨大なワークフローとなってしまい、デバッグで苦労した。なんて経験はないでしょうか?
Studio 内の StudioX の機能では、元が Studio であるため当然にデバッグの各種機能を使用することが可能です。
利用方法について学ぶ必要はありますが、開発効率やエラー時の対応効率が向上することは間違いないでしょう。
さいごに
本記事は、「Studio 内の StudioX の機能」と「StudioX」のUIの違い、使い勝手の違いについて、個人的にまとめてみたくて執筆しました。
記事の投稿直前で、StudioX の名前が消えているのを発見して、心がざわついていますが、引き続き動向を追っていきたいと思います。


