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メインフレーム業界の将来像:20年後の未来を若手メインフレーマーが考える ~プロローグ~

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当記事の著作権はIBMに帰属します。
詳細はこちら を参照ください。

はじめに:メインフレームを取り巻く現状と課題

メインフレームは、銀行の勘定系システムや社会保険システムなど、社会基盤を支える重要な役割を担う大型コンピューターです。クラウドサービスが普及する現代においても、長年の運用で培われたノウハウ、高い信頼性・安定性・処理能力・セキュリティは、メインフレームの大きな強みです。

しかし、メインフレームは多くの課題を抱えています。まず、複雑なシステム構造や古くからある技術を理解できる技術者が不足しているため、人材育成やシステム改修に多くの時間と費用が必要となっています。さらに、富士通のメインフレーム事業からの撤退や老朽化したITシステムがDXの阻害要因となる「2025年の崖」問題など、将来への不安要素も少なくありません。

こうした状況下でも、IBMは「IBM Z」シリーズへ継続的に投資を行い、AIや機械学習などの最新技術を積極的に取り入れ、メインフレームの進化を推進しています。

そこで、本プロジェクトでは、若手技術者がメインフレームの将来像を描き、提言をまとめます。目指すのは、メインフレームが持つ強みを活かしつつ、課題を克服した未来です。

プロジェクト概要

研究テーマ :「若手視点で考える、メインフレームの将来像」

参加メンバー : IT企業のメインフレーム部門に所属する2~6年目の若手社員12名。

最終目標 : 若手技術者の視点からメインフレームの将来について考察・提言を行い、「こんなメインフレームにしたい」という理想の姿を提示する。現状分析(AsIs)と理想的な将来像(ToBe)を明確化し、実現に向けた提言を行う。

中間目標 : 最終目標達成に向け、まずは必要な知見の獲得を目指す。メインフレームの魅力を再確認し、ナレッジ継承の課題把握を図るため、二つの分科会を設置し、調査・研究を進める。

二つの分科会によるアプローチ:魅力の深堀りとナレッジ継承の課題把握

中間目標達成のため、以下の二つの分科会を設置し、それぞれ「メインフレームの魅力深堀り」と「ナレッジ継承の課題把握」をテーマに調査・研究を進めます。

メインフレームの魅力深堀分科会

目的 : メインフレームの現状における優位性と将来的な可能性を探る

活動内容とテーマ :

テーマ①「オープン系システムとの比較」: オープン系のITインフラと比較することで、メインフレーム特有の強みを分析

テーマ②「最新技術動向調査」: メインフレームにおける最新技術の活用状況を調査

メインフレームナレッジ継承分科会

目的 : 円滑なナレッジ継承を実現するための課題を洗い出し、解決の糸口を探る

活動内容とテーマ :

テーマ①「初学者の学習」: 学習初期段階における課題を洗い出し、マニュアル探索とTSOコマンドに関するヒント集を作成

テーマ②「実務者へのナレッジ継承」: 実務開始時の若手技術者が抱える課題を明確化し、課題解消につながる技術資料を作成

これらの分科会活動を通じて、メインフレームが持つ固有の価値を再認識し、将来への可能性を探ります。同時に、ナレッジ継承における課題を明らかにし、その解決策を検討します。

今後の活動:メインフレームの未来への提言に向けて

本プロジェクトは、若手技術者が主体となり、メインフレームの将来像を描き、提言をまとめることを最終目標としています。その前段階として「メインフレームの魅力深堀り」と「ナレッジ継承の課題把握」をテーマに調査・研究を進めます。

今後の活動として、まずは各分科会の活動内容を以下のシリーズ記事として発信していきます。

シリーズ1「他のITインフラとの比較、最新技術の導入状況からメインフレームの魅力を探る」

シリーズ2「メインフレーム初学者向けヒント集」

シリーズ3「マニュアルよりわかりやすいミドルウェア資料」


そして最終的には、これらの活動成果を基に、若手の視点からメインフレームの将来について考察し、提言をまとめた記事を発信します。現状分析(AsIs)と今後の方向性(ToBe)を考察し、「こういうメインフレーム業界にしたい」という私たちなりの提言を行います。

本プロジェクトが、メインフレームの課題や未来を考えるきっかけになることを期待しています。


この記事は、IBM Community Japanの主催する2025年ナレッジモール研究における「メインフレーム若手技術者の広場」の成果物です。

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