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5つのアルゴリズムを覚えるだけのルービックキューブ速習

Last updated at Posted at 2025-12-01

この記事は理情アドベントカレンダー2025の12月2日の記事です。

プロローグ

私の所属する理情には"地下"なる控室があり、いくつかのルービックキューブ1が点在しています。ただ、アルゴリズムの学習コストが高いからと言って触らない人が多いので、そういう人に向けて、一度でいいから6面完成してみない?というのがこの記事の目的です。

群論を使ったルービックキューブに関しての考察を期待していた読者には申し訳ないですが始めていきましょう。

用語紹介

コーナーキューブ エッジキューブ センターキューブ
隅にある3色のキューブです 辺にある2色のキューブです 真ん中にある、回転によって場所の変わらないキューブです

See the Pen CornerCube by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

See the Pen Untitled by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

See the Pen CenterCube by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

今回用いる解法の概要

現在のスピードキューブと呼ばれる競技の中ではCFOPと呼ばれる解法が主流ですが、今回はその源流にあるLBLと呼ばれるものを改造したアルゴリズムを使います。

LBL(Layer By Layer)とは

LBLは下段、中段、上段の3つの層に分け、それぞれを順に完成させることで6面を完成させます。

下段 下段+中段 下段+中段+上段

See the Pen Perfect1 by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

See the Pen 2LL by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

See the Pen Untitled by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

実際にやってみよう

下段の解法

いわゆる完全一面です。こんな記事を読んでいる読者なら、必ず揃えられます。きっと。そうに違いない2

中段の解法

下段を揃えた次は中段を揃えていきます。これは以下の手順を一つ覚えて繰り返し利用することで実現できます。必要なら左右対称の手順をうまくやると良いです(手順を再再生するにはRerunのボタンを押します)。

See the Pen EdgetoSlot by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

OLL

本来のOLL(Orientation of Last Layer)は57種のアルゴリズムのうちから一つを利用することで上面を一気に揃えていきます。

たとえば、57種のうちの一つはこんな感じ。

See the Pen OLL55 by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

しかし今回は

  1. エッジキューブの上面を揃える
  2. コーナーキューブの上面を揃える

と2段階に分けてそれぞれの段階で別々のアルゴリズムを高々3回ずつ使用することで57パターン全てに対応します。

1.エッジキューブの上面を揃える

上面のエッジキューブのパターンは以下の4種類であることが知られています。

DOT L BAR CROSS
dot.png bar.png am9.png pi.png

出典 : https://jperm.net/algs/oll

これはDOTからCROSSまで左から順に育てていくことができます。上の画像の下を手前になるようにキューブを合わせた上で以下の手順を行うとよいです。

See the Pen OLL by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

実際にやると以下のようになります。

DOT L BAR

See the Pen dot_to_9am by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

See the Pen am9tobar by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

See the Pen bartocross by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

2.コーナーキューブの上面を揃える

エッジキューブがCLOSSの時の上面のコーナーキューブのパターンは以下の7種であることが知られています。

Stage1

L T U
L.png T.png U.png

Stage2

H PI Sune
h.png pi.png sune.png

Stage3

AntiSune
antisune.png

画像出典:https://jperm.net/algs/oll

これもStage1からStage3へ順に育てていくことができます。上同様に、画像の下を手前に合わせて以下のアルゴリズムを利用すればよいです。

実際に実行した例はこのようになります。

Stage1 Stage2 Stage3

See the Pen Untitled by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

See the Pen AntiSuneonSune by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

See the Pen AntiSune by mf06359 (@mf06359)on CodePen.

PLL

本来のPLL(Permutation of Last Layer)は21種のアルゴリズムを用いて上段の側面を一つのアルゴリズムで一気に揃えていきます。が、OLL同様

  1. コーナーキューブの側面を揃える
  2. エッジキューブの側面を揃える

という2段階にそれぞれ別々のアルゴリズムを高々2回適用することで揃えていきます。

1. コーナーキューブの側面を揃える

上面のコーナーキューブの3点を交換する以下のアルゴリズムを用いてコーナーをうまく入れ替えます。4点の交換であるのでうまくやれば高々2回でコーナーの関係が揃えられます。

Abperm.png
出典 : https://jperm.net/algs/pll

この画像の下を手前(以下の緑)に持ってきて以下のアルゴリズムを進めると良いです。

See the Pen AbPerm by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

2. エッジキューブの側面を揃える

コーナーキューブ同様、3点を交換するアルゴリズムでエッジキューブを入れ替えます。3点の交換が以下のアルゴリズムでできるので高々2回でエッジキューブが揃えられます。

Uaperm.png

出典:https://jperm.net/algs/pll

上の画像の下を手前(以下のみどり)に持ってきて以下のアルゴリズムを進めると良いです。言い換えれば、エッジキューブが揃っているところを手前にすると、他の3つのエッジが入れ替わるということです。

See the Pen UbPerm by mf06359 (@mf06359) on CodePen.

完成!!

やったね(*∂v∂)

終わりに

似たような内容の記事やページはたくさんあると思うのですが、1ページで完結し、動いているキューブを見ることができる記事としては悪くないのではないかと思います3。読者を信頼して無駄な情報(主観)を省きに省いたので、記事というよりチートシートかもしれません。

長くなりましたが、ここまで読んでいただきありがとうございました。それでは。

  1. 厳密にはルービックキューブは商標名であり、地下にあるものはそれではない。

  2. 不安な人のために参考文献を用意しようと思ったが、この記事が包含されていることを恐れて、引用しないことにした。

  3. 動いているキューブは良いものがなかったので仕方なく作った。

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