🚀 Salesforce AgentForce
『ゼロから触ってわかった!Salesforce AgentForce + Data Cloud 非公式ガイド』
Salesforceの最新AI基盤 AgentForce と Data Cloud を、実際の操作を通じて理解できる解説書。
エージェント設計、トピック/アクション構築、プロンプトビルダー、RAG(検索拡張生成)など、
2025年以降のAI×CRMのハンズオン知識をまとめた一冊です。
トピック・アクション・フロー詳細
Salesforce AgentForce は、ユーザーが自然言語で入力した内容を理解し、
トピック(Topic) → アクション(Action) → フロー(Flow)
という 3 層構造で業務処理を実行するプラットフォームです。
この記事では、それぞれの役割と設計ポイントを、Qiita向けに整理して解説します。
🧩 1. トピック(Topic)
ユーザー意図(Intent)を分類する入り口レイヤー
AgentForce がユーザーの発話を受け取り、「これは契約確認だ」「これは請求問い合わせだ」
と意図を特定する仕組みがトピックです。
✨ 特徴
- ユーザーの自然言語を分類する“理解レイヤー”
- サンプル発話や条件を設定し、意図判定を最適化
- トピックごとにアクション・フローを紐づけられる
🧠 例
「契約内容を確認したい」 → トピック「契約確認」
→ アクション「契約情報取得」を呼び出し
→ フローが結果を整形しユーザーに回答
🎯 設計ポイント
- 業務単位でトピックを定義する
- 名称は自然言語でわかりやすく
- トピックは“入口”なので細分化しすぎない
⚙️ 2. アクション(Action)
Salesforce内部・外部の処理を実行する実行レイヤー
アクションは、Flow や Apex、外部 API を呼び出して実際にデータ操作を行う機能です。
✨ 特徴
- 業務ロジックの中心となる“手足”のレイヤー
- Flow・Apex・Named Credential の呼び出しを統一
- 入出力パラメータを設定し、トピックとフローに接続
💻 Apex アクション例
public with sharing class GetContractInfo {
@InvocableMethod(label='契約情報取得')
public static List<ContractResult> getInfo(List<ContractRequest> reqs) {
List<ContractResult> results = new List<ContractResult>();
for (ContractRequest r : reqs) {
Contract c = [SELECT Id, Name, Status, EndDate
FROM Contract WHERE CustomerId__c = :r.CustomerId LIMIT 1];
results.add(new ContractResult(c.Name, c.Status, c.EndDate));
}
return results;
}
}
🎯 設計ポイント
再利用可能な粒度でアクションを設計
外部 API 連携時は Named Credential を使う
セキュリティモデル(with sharing)を徹底する
🔄 3. フロー(Flow)
アクション結果を元にロジックを組み立てる制御レイヤー
Flow は、アクションで得たデータを判定し、結果をユーザーに返すための制御フローです。
✨ 特徴
ノーコードで業務プロセスを構築
条件分岐・データ整形・応答メッセージ生成が可能
RAG(検索結果)やアクション結果を自然言語応答に変換
🧠 例:契約更新案内フロー
トピック「契約更新案内」がトリガー
アクション「契約情報取得」を実行
Flow が有効期限を判定
Prompt Builder へ結果を渡して応答生成
🎯 設計ポイント
- 「アクション → 判断 → 応答」の3段構成が基本
- Flow 内で変数名を統一し可読性を保つ
- 例外パス(エラー時)を必ず定義する
🧩 4. トピック・アクション・フローの関係図
css
コードをコピーする
ユーザー入力(自然言語)
↓
[ Topic ] 意図判定(Intent)
↓
[ Action ] Flow / Apex / API 実行
↓
[ Flow ] 条件分岐・整形・応答生成
↓
ユーザーへ自然言語応答
この 3 層が連動することで、AgentForce は
「理解する」「検索する」「処理する」「伝える」
までを自律的に実行できる AI へ進化します。
✨ まとめ
-
Topic:AIが“意図”を理解する層
-
Action:処理ロジックを実行する層
-
Flow:結果を整え、自然言語で返す層
まとめると、
この3層モデルを正しく設計すれば、AgentForceは業務AIエージェントとして最大限に活躍できます。
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