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【基礎編】ELM DOORS Next :ExcelインポートとChange Setによる要求変更管理の流れ

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本記事では、IBM Engineering Lifecycle Management(ELM)の一部である DOORS Next を用いて、
Excelからの要求インポートを起点に、Change Set(変更セット)を活用した変更確認・管理の流れをご紹介します。

DOORS Nextを初めて触る方や、効率的な要求管理プロセスを構築したい方に向けた、基礎的な内容となっています。


🛠 環境設定の概要

今回使用した環境設定は以下の画像の通りです。

スクリーンショット 2025-05-13 8.10.07.png

📂 成果物タイプ(Artifact Type)

今回のケースで使用する成果物タイプは以下の3種類です。
下にいくほど粒度が細かくなり、階層的に整理された要求管理が可能となります。

image.png


🖥 DOORS Nextの基本UI:Viewsパネル

image.png

画面左側の Views(ビュー)パネル では、任意の表示条件を保存することができます。

たとえば Artifact Type を選択することで、以下のようなカラム構成の一覧ビューが表示されます:

  • Artifact Type
  • ID
  • Contents(Primary Text)

これにより、特定条件に基づいた要求の確認や絞り込みが効率的に行えます。


📤 手順 1:現状の要求をエクスポート

  1. Views パネルで対象の Artifact Type を選択
  2. 右側のプルダウンから Export view を押下
  3. 出力形式に「Excel」を選択
    image.png
    image.png

エクスポートされるExcelには、以下のようなカラムが含まれます:

  • Artifact Type
  • ID
  • Primary Text
  • isHeading
  • parentBinding
  • module

これにより、外部ツールでも要求構造を確認・共有可能になります。
image.png


🔀 手順 2:Change Setの作成

  1. 右上の 10. Aviary BaseCreate Change Set を選択
  2. 任意の名前を入力し、Create を押下

image.png

🎓 Change Setとは?
Gitで言うブランチ/コミットのようなもので、誰が・何を・いつ変更したかを記録する仕組みです。
本番(ストリーム)に直接反映せず、変更はレビュー後に Deliver することで正式に反映されます。

Change Set を作成すると、左上の 「Create」ボタン が活性化され、編集が可能になります。


📥 手順 3:Excelから要求をインポート

  1. CreateUpload Artifact… をクリック
  2. Import requirements from a CSV or spreadsheet」を選択し、Next を押下
  3. 手順1でエクスポートしたExcelから、必要なカラムのみを新しいファイルに貼り付け
    image.png

Excelのフォーマット例:

image.png

  1. 以下のインポートオプションを指定:
  • Select file:インポートするExcelファイルを選択
  • Specify locationAviary Stakeholder Requirements を指定
  • Choose import optionsInsert only を選択(※新規追加のため)
  • Finish を押下

image.png

正常にインポートが完了すると、IDが自動採番され、モジュール内に要求が追加されます。

(※要求が追加された画面のスクリーンショットを挿入)
image.png


🔍 手順 4:変更内容の確認

  1. 10. Aviary BaseCompare with Stream をクリック
  2. 作成した変更内容を一覧で確認

image.png

変更履歴は PDFなどのファイル形式でエクスポートすることも可能です。
関係者との情報共有やレビュー時にも非常に便利です。

image.png

image.png

さらに、変更を正式に反映させるには、**Deliver Change Set(変更セットの反映)**を行います。

Deliver Change Set とは?
作業用のChange Setをストリーム(本番)に反映させる操作です。
反映前に第三者による レビュー(Review) を実施し、承認されたうえでDeliverすることで、
品質を担保しつつ安全に変更を管理できます。

これにより、意図しない変更の混入を防ぎながら、チームでの合意形成を経たプロセスで要求の更新が可能になります。


✅ まとめ

本記事では、以下のプロセスを通じて DOORS Next における変更管理の超基本を紹介しました:

  • 要求のエクスポート(Excel)
  • Change Set による変更準備
  • 要求のインポート
  • 変更内容の比較と確認

初めてDOORS Nextを触る方にとって、構成管理とトレーサビリティを意識した運用の第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。


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