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Eclipse EGitの「変更なしを想定」と「アントラック」の違い

Last updated at Posted at 2025-09-09

はじめに

image.png

EclipseでGit(EGit)を使っているのですが、「変更なしを想定」と「アントラック」という操作があることに気が付きました。
名前からすると似たような操作に思えたのですが、どう違うのか調べてみました。

ざっくり結論

  • ローカルだけで一時的に変更を無視したい→「変更なしを想定」
  • リポジトリからそのファイルを外したい(でもローカルは残したい)→「アントラック」と.gitignoreの追記

基本の考え方

Gitにおけるファイルの基本的な状態は主に次の3つです。

  • すでに管理している(tracked): Gitがバージョン管理しているファイル
  • まだ管理していない(untracked): Gitがまだ一度もバージョン管理していないファイル
  • 管理したくない(ignored): Gitがバージョン管理から明示的に除外しているファイル(.gitignoreで指定)

参考

「変更なしを想定」とは?

ファイルを右クリックして「チーム」→「拡張」→「変更なしを想定」をクリックすると、以下のコマンドと同じ操作が実行されます。

git update-index --assume-unchanged "ファイル名"

わかりやすく言うと

自分のパソコンだけに「このファイルは当分触らないよ」と教える設定です。
この操作をしたファイルは変更してもEclipseのGitステージングビューに表示されなくなり、見た目上は「変わってない」扱いになります。

こういう時に使う

  • 設定ファイルをローカルでだけ変えて一時的に動かしたい場合
  • ローカルだけライブラリを最新化したい場合

注意点

  • あくまで自分のパソコンのローカル設定です。チームの他の人やリモートには影響ありません
  • 長期間これを使うと、他の人の変更とぶつかる(マージで困る)ことがあります。短期間の一時的な利用が良いです
  • 元に戻すには、ファイルを右クリックして「チーム」→「拡張」→「変更なしを想定しない」をクリックすると、再度変更検知の対象になります

image.png

参考

「アントラック」とは?

ファイルを右クリックして「チーム」→「拡張」→「アントラック」をクリックすると、以下のコマンドと同じ操作が実行されます。

git rm --cached "ファイル名"

わかりやすく言うと

リポジトリ(プロジェクトの管理対象)からそのファイルを外します。ただし、自分のパソコンのファイル自体は消えません。
つまり「すでに管理している(tracked)状態からまだ管理していない(untracked)状態に変更する」操作です。
コミットしてプッシュすると、そのファイルはリモートリポジトリから消えます。

こういう時に使う

  • 誤ってプッシュしてしまったファイルを、リポジトリから外したいがローカルには残したい場合

注意点

  • 「アントラック」したファイルはGitステージングビューの「ステージされていない変更」欄に表示されます
    • 「ステージされていない変更」欄に表示したくない(=管理したくない(ignored)状態にしたい)場合は.gitignoreに記載が必要(参考URLを参照してください)
  • 元に戻すには、ファイルを右クリックして「チーム」→「索引に追加」をクリックすると、再度リポジトリにファイルが入ります

image.png

参考

違いを比較

項目 変更なしを想定 アントラック
目的 ローカルだけで一時的に変更を無視する リポジトリからファイルを外す(ローカルは残る)
実行コマンド git update-index --assume-unchanged [ファイル名] git rm --cached [ファイル名]
ローカルファイル 残る 残る
リモートリポジトリ(他の人)への影響 なし コミットしたらリモートから削除される
元に戻す方法 「変更なしを想定しない」を実行 (--no-assume-unchanged) 「索引に追加」を実行 (git add)

まとめ

それぞれ用途が違うので、使い分けていこうと思います。

参考

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