Obsidian という、ナレッジベース管理の人気アプリがあります。
ローカル上でMarkdownファイルをどんどん書いてリンクさせていくことで、自分だけの Wiki のようなものを構築できるアプリです。
普段のメモ書きからドキュメント作成まで、手元でMarkdownで整理できるというのは手軽ですし、なにより「ローカル+Markdown」の組合せは、昨今のAI事情にもマッチしていると思います。
プレインテキスト、最強。たしか「達人プログラマー」にもそんなこと書いてあった。
Foam
さて、私は少し前に Obsidian から VSCode と Foam(拡張機能)の組み合わせにツールを乗り換えました。Foam については自分の周囲ではそこまで知名度がないように思いましたので、今回簡単に紹介します。
Foam とは
オープンソースの VSCode 拡張機能です。Obsidian のように Markdownファイル同士をリンクさせ、個人のナレッジベースを構築できます。Obsidian でおなじみのデイリーノートやタグ管理、バックリンク、グラフ表示なども可能です。
個人的には常時使っている VSCode の拡張機能として動作するため、ツールを使い分けないで済むのが魅力でした。また、VSCode のエコシステムに乗っかれるので、
- 他の VSCode の拡張機能も使える
- ショートカットキーを覚え直さなくていい
- Git連携も楽
- AI連携も開発しているときと同じ操作感で
- Cursor とか Antigravity のような派生エディタでも使える
みたいなメリットを感じています。
(もちろん Obsidian には Obsidian のメリットがありますよね、モバイルアプリ対応とか)
簡単な使い方紹介
Foam の使い方を少しだけ紹介します。といってもまあ、基本的なことは Obsidian とほぼ同じです。
とりあえず Markdownファイルを作る
VSCode に Foam をインストールしたら、まずは適当なフォルダを VSCode で開きます。そこを Foam のワークスペースとし、あとはひたすら Markdownファイルを書いていくのみです。
タグ管理
Markdownファイル内で #タグ名 のように書くことで、ファイルへのタグ付けができます。
Frontmatter も使えるので、
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title: タイトル
tags: [tag1, tag2, tag3]
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のように書くこともできます。
タグの一覧はサイドバーの "Tag Exploler" というペインに表示されます。
リンク作成
Markdownファイル同士を Wiki のようにリンクさせるには、[[リンク先ファイルのタイトル]] のように書きます。リンク先のファイルが存在しない場合は、新規作成用のリンクになります。また、リンクは ⌘+クリック で開くことができます。
バックリンク
現在開いているファイルへリンクしているファイル(つまり、リンク元)を一覧表示する、バックリンク機能もあります。サイドバーの "Backlinks" というペインで確認可能です。
タグ、リンク、バックリンクあたりを使い出すと、徐々に複数のMarkdownファイルが連携されていき、オレオレナレッジベースが構築されていく感を味わえます。
グラフビュー
Obsidian でもおなじみグラフビュー。ぶっちゃけ自分はほぼ使ってないのですが、こんな感じで Markdown同士の繋がりを視覚的に表現してくれるもの。ぶっちゃけ自分はほぼ使ってないのですが、小宇宙(コスモ)っぽいロマンを感じます。
(画像は公式GitHubより)
デイリーノート
日記のような、1日ごとのノートをサッと開く機能です。ショートカット Option + D で、今日の日付のファイルが即座に開きます。日々のメモやログは、ひとまずこのデイリーノートに殴り書きでもいいから残しておいて、あとで整理する、みたいな使い方ができます。
ちなみに、デイリーノートのテンプレートは .foam/templates/daily-note.md に置くことでカスタマイズ可能です。詳しくはこのあたりのドキュメントを
おわり
というわけで、VSCode で Obsidian みたいなことができる拡張機能 "Foam" の紹介でした。Markdownで構築するナレッジベース、昨今のAI事情との相性も良いと思いますし、気になった方はぜひ一度お試しを。
