モバイルアプリには大きく分けて4種類あることがわかりました。
- ハイブリッドアプリ
- PWA(プログレッシブウェブアプリ)
- ネイティブアプリ
- Webアプリ
今回はその中の「ハイブリッドアプリ」について学んでいきます。
ハイブリッドアプリとは
ハイブリッドアプリはネイティブアプリとWebアプリの特徴を組み合わせた、Webサイト制作の技術(HTML、CSS、JavaScript)で開発されたiOSやAndroidのアプリのことです。
ハイブリッドアプリは1つのコードベースで様々な種類のデバイスに対応することができます。
ハイブリッドアプリの特徴
ネイティブアプリのように動作しますが、プロセスの大部分はウェブブラウザ内で動作します。
ですが、Webアプリにはアクセスできないデバイス機能にもアクセスできます。
開発に使用されるフレームワークによっては、ハイブリッドアプリのコードベースはiOS、Androidなどのさまざまなプラットフォームを対象とし、よく似たUIのアプリを生成できます。
主な言語
HTML、CSS、JavaScript
ハイブリッドアプリ開発に使用される言語とフレームワーク
代表として3つ紹介します。
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React Native(リアクトネイティブ)
React NativeはFacebookが開発したオープンソースのフレームワークで、JavaScriptを使用して構築します。
言語:JavaScript、Java、C++、Objective-C、Objective-C++、Python
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Flutter(フラッター)
FlutterはGoogleが開発したオープンソースのUIフレームワークで、GoogleがJavaScriptの問題点を解消するために開発したDart言語を使用して構築します。
言語:C言語、C++Dart、Dart
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Ionic(アイオニック)
IonicはオープンソースのUIツールキットでAngular、React、Vueと組み合わせて使用出来ます。
言語:JavaScript、TypeScript
メリット
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開発費用・時間を抑えられる
ハイブリッドアプリは、Web技術を使用して開発するため、iOS、Androidなどの複数のプラットフォームで共有されるコードベースを持ちます。
一度の開発で複数のプラットフォームに対応できるので、開発にかかる時間や労力を省くことが出来、開発費用を抑えられることにつながります。 -
デバイスならではの機能へアクセスできる
Web技術を使用して開発されますが、プラットフォーム固有のAPIへのアクセスも可能です。
ネイティブコードとWebコードの組み合わせにより、デバイスの機能やOSの特定の機能へのアクセスも実現できます。
またデバイスならではの機能を活用して、カメラ、位置情報、通知、ストレージ、センサーなどのハードウェア機能を利用できます。 -
修正作業がスムーズに行える
ハイブリッドアプリは複数のプラットフォームで共有されるコードベースを持ちます。
個別のプラットフォームごとに修正を行う必要がないため、バグ修正や機能のアップデートなどの修正作業を一度の修正で行うことが出来ます。
Web技術に関するスキルが必要ですが、多くの開発者がこれらのスキルを持っているため既存のスキルを活用して修正作業に取り組むことができます。
デメリット
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動作がネイティブアプリよりも重たく遅延が起こりやすい
ハイブリッドアプリはすべてのプラットフォームで同じパフォーマンスを提供することが困難であり、特にグラフィックスやアニメーションの処理においては遅延が発生する恐れがあります。
また、新しいハードウェア機能やOSのアップデートに迅速に対応できるネイティブアプリと比べると、ハイブリッドアプリではWeb技術を使用しているため、新しい機能やAPIへのアクセスが遅れるケースがあります。 -
使えない機能がある
Web技術を使用して開発するため、すべての機能にアクセスすることはできません。
ハイブリッドアプリは、iOS、Androidなどの複数のプラットフォームで動作するように開発されますが、各プラットフォームには互換性や機能の差異が存在するので、ネイティブアプリのようにプラットフォームごとに最適化された機能やデザインを提供することが難しく、一部のプラットフォームでは特定の機能が使えない場合があります。
ハイブリッドアプリの開発事例
- Amazon
- ZOOM
- クックパッド
最後に
ハイブリッドアプリはフレームワークを利用して、「Webアプリ」のwebブラウザ上で使用されるアプリと「ネイティブアプリ」のアプリケーションストア経由でインストールして使用するアプリを組み合わせた開発ができる事を知りました。
最後の1つ「PWA(プログレッシブウェブアプリ)」はどのようなアプリなのでしょうか?
次回、学びたいと思います。