Edited at

Webサービス設計におけるカスタマージャーニーマップの考え方

More than 1 year has passed since last update.


Webサービス設計におけるカスタマージャーニーマップの考え方

昨今、カスタマージャーニーマップというキーワードを良く耳にするが、形ある商品だけでなく様々なサービスでも活用されるべきマーケティング手法になりつつあります。

今回は、Webサービスにおけるカスタマージャーニーマップについて基本的な部分から、考え方や概念における重要なポイントをご紹介します。


カスタマージャーニーマップとは

Customer Journey = 顧客の旅

直訳すると「顧客の旅」ということになります。

これをマーケティングに置き換えると、顧客の購買(サービス利用)プロセスを可視化する!つまり、顧客が「商品やサービス」を知り、最終的に購買するまで(もしくは、その後の行動まで)の、顧客の「行動」、「思考」、「感情」などのプロセスを可視化したものとなります。


なぜカスタマージャーニーマップが必要なのか?

話題になっている「カスタマージャーニーマップ」を作った方がよさそうだと思って

始める方も多いのではないでしょうか。もちろん最初の着手としては、それくらい気軽に始めて重要性を理解していくこともありますが、目的をしっかりと理解するとよりスムーズに


ユーザーを取り巻く環境の変化


  • SNSやキュレーションサイトなどの登場=プロモーション手法増加

  • スマホ普及によりサービス利用までの導線(or時間)の短縮化

SNSやキュレーションサイトなどの登場により、ユーザーが情報を取集する場所が増えることで、運営側もプロモーション手法を広げ、より多くのユーザーにサービスを知って頂く機会を作ることができます。ただし、各メディアごとに、ユーザーと広告の接点が異なるため、最適化を図るためにも、ユーザーの「行動・思考・感情」を紐解き、サービス利用までつなげる必要があります。

また、スマホの普及により認知から購入(サービス利用)までのフローが短くなり、ユーザーの行動をより細かく把握することで重要になります。


サービス提供側のレベルアップが必要


  • ユーザーファーストなサービス設計

  • 運用者全員で共通認識が持てる

  • コンテンツの制作方針

  • 類似サービスの台頭

昨今、様々なメディアが誕生することで、ユーザーが求める情報情報量が格段に増えています。そんな中で、提供するサービスやコンテンツがユーザーのニーズに則しているかをしっかりと見極めて提供していく必要があります。また、Webサービスにおいては、類似サービスが台頭しやすい状況でもあり、サービス設計だけでなく・UIにおいてもより洗練された設計が必要になってきます。

ユーザーを取り巻く環境の変化と情報化社会において、多様化する顧客の購買(サービス利用)プロセスを細かく可視化することで、最適なマーケティングサービス設計・情報提供を行うことができます。


カスタマージャーニーマップの作成手順

カスタマージャーニーマップの作成手順は大きく分けて5つのフローになります。


  1. ペルソナの設定

  2. ペルソナの行動フローの洗い出し(仮説)

  3. 仮説を調査・検証

  4. カスタマージャーニーマップのフレームワーク作成

  5. フレームワークに沿って各項目を記入

簡単ではありますが、各フローについてまとめたものを紹介します。


1.ペルソナ設定

まずは、ターゲットとなるべきペルソナ(=顧客のより具体的な人物像)を作成します。スマホやSNSの普及により、ユーザーを取り巻く販売チャンネルが拡大している中で、ペルソナも多様化してきていると思います。この段階ではできる限り多くの仮説を立てるおススメします。最終的な落とし込みは「仮説を調査・検証」で行います。

※ペルソナの作成方法についてのおススメ記事

株式会社リードプラスのブログより(ペルソナの作り方


2.ペルソナの行動フローの洗い出し(仮説)

前述で作成したペルソナがどういった消費行動(サービス利用までの行動)をとるのか、時系列でまとめます。消費行動のプロセスモデルでよく使用させるのが「AIDMA」です。インターネットが普及したことで、「AISAS」なども活用されています。


3.仮説を調査・検証

ペルソナを一人の人物像に落とし込むことは非常に重要です。運営側に認識のズレもなくなりますし、プロモーションやサイトビジュアルを考える際に、より明確な落とし込みが可能になります。ただし、オムにチャンネル化している現在、明確な行動フローの違いなどがある場合は、2~3人設定することをおススメします。


4.カスタマージャーニーマップのフレームワーク作成

カスタマージャーニーマップのフレームワークを決定します。

下記が基本的なフレームワークとなります。

基本のフレームワーク


  • 横軸が消費行動プロセス

  • 縦軸がペルソナの行動心理

framwork.JPG

こちらのフレームワークはあくまで参考となります。

特に消費行動のプロセルモデルは、サービスによって変化します。

消費行動のプロセルモデルをベースに顧客の行動を埋めていくことになるので、自社サービスに合ったプロセルを採用しましょう。


5.フレームワークに沿って各項目を記入

上記のフレームワークに沿って、各項目を埋めていきます。


顧客接点

シーン:自宅、会社休憩時間、通勤中、飲食店、店頭...etc

チャネル:TV、ラジオ、電車、PC、タブレット、スマホ、友人...etc

タッチポイント:CM、紙広告、検索サイト、口コミサイト、メルマガ...etc

顧客の行動

家でTVCMを見る

Yahooで○○と検索する

ニュースサイトのPR枠をクリックする

QRコードを読み取る

CMについて友達に話す

キャンペーンサイトで応募する

...etc

顧客の心理

思考・感情:各プロセスで顧客が考えていることや感情を表記。

調査概要

ペルソナの仮説を調査・検証した際のデータを各プロセスで当てはめることで数値的根拠を記載する。

これらの項目を埋めていくことで、カスタマージャーニーマップが完成となります。


消費行動プロセスと顧客行動がポイント

今回、カスタマージャーニーマップを作成する上で重要なポイントの一つがこの消費プロセスモデルの認識です。一般的に言われている、AIDMAやAISASに沿った形で実施するのはもちろん重要ですが、自社サービスの消費プロセスをしっかりとイメージして構築することが大切です。

AIDMAやAISASに、こだわり過ぎて重要な行動フローを見失わないように注意しましょう!


【事例】引越し比較サイトの行動フローについて紹介

引越しが決まる。

・引越し先が決まる、もしくは決まっている。



TVCMをたまたま見かける



引越し業者を探し始める

・Googleで検索

 ・主要KWD:引越し、引越し見積もり、業者名

 ・指名検索



サイトにランディングする

・コンテンツを閲覧

・どの引越し業者がいいかを比較・情報収集



・サービスの利用を申し込む



引越し業者とのやり取りをする



引越しの準備を始める

その他周辺サービスの手続きをする



引越し当日:引越しをする



その他周辺サービスの対応をする

ここまでが引越しを完了するまでの一連の流れです。

これを見た方の中には・・・

長くないかな?

こんな幅広く作ってるの?

基本のフレームワークと全く当てはまっていないのでは?

と感じた方もいたのではないでしょうか。

事実、上記のフローの中で、

引越し比較サイトに関わっているのは、このフローの半分くらいです。

では、何故ここまで長くフローを作るのでしょうか。


目的に合わせたカスタマージャーニーマップを作る

カスタマージャーニーマップは、作成する側の目的に合わせて形が大きく変わります。


自社サービス周辺の改善を徹底的に行いたい場合

すでに存在しているサービスにおいて、今の集客手法やその後のサイトCVを改善して行きたい場合は、サービス周辺の行動フローを細分化して、カスタマージャーニーマップを作成するべきです。

では、今回ご紹介した行動フローは・・・?


新しい顧客層の開拓やサービス提供の拡大を検討したい場合

今回、ご紹介した行動フローはさらになる顧客層の開拓や、引越しに関わる周辺サービスへ事業を広げる際に、使用するものになります。


  • 「引越し比較サイトを業界の常識にしていきたい」

  • 「引越しに関するすべての不安や不便を解消するサービスを提供したい」

という考えから、サービス拡大に向けた次のSTEPを模索する際に


  • Web集客だけでなく、さらなるプロモーションの開拓

  • 引越しに関わる方へより便利なサービスを提供

これらを実現するために、引越しをする際の顧客行動をより幅広く可視化する必要がありました。


まとめ

カスタマージャーニーマップは、マーケティング手法のひとつとして、

顧客行動・心理を把握しサービスの拡大・改善につながるきっかけとなります。

サービス運営者が今の課題を正しく理解して、その課題に見合ったカスタマージャーニーマップの作成が必要になります。また、カスタマージャーニーマップを通してマーケッターだけでなく、運営するスタッフ(デザイナーやエンジニア、企画営業etc)の認識を統一して、より良いサービスを提供することに活用していけるのではないかと思います。