IntServは実際に導入されていない
フロー・ベース・アルゴリズムは一つ以上のフローに対し、高いサービス品質を提供できる
。それは、ルート上で必要とされるあらゆるリソースを予約するため
である。しかし、欠点もある。各フローを構築するのに前もって設定を行う必要
がある。これは数万から数百万のフローが存在する場合は、スケーラビリティがない
。また、フローごとに内部状態を保持しなければならないので、ルーターのクラッシュ
の原因になりやすい。最後に、ルーターのコードに要求される変更も多く、フロー設定のためにルータ間で複雑な情報交換を必要とする。結果として、IntServの研究は進められているものの、実際に導入されている例はほとんどない
- フロー・ベース・アルゴリズムとは?
- スケーラビリティとは?
- IntServはルートの確保をしてフローを流す
- IntServは現実的でないのか
DiffServとは
前もって設定が不要で、全体の経路情報を必要とせず、各ルーターでローカルに実行することが可能
な方法がある。この方法は、クラス・ベース(class-based)のサービス品質として知られている。IETFはDiffServと呼ばれるクラス・ベースのサービス品質のためのアーキテクチャを規定
しており、RFC2474,RFC2475やその他で記述されている。
IPv4,IPv6のパケットでDiffServフィールドで提供されている
DiffServは管理ドメイン(例えばISPや地域電話会社)を形成するルーターの集合によって提供される。管理者は、対応する転送規則を備えたサービス・クラスの集合を定義する。もしユーザーがDiff Servの契約をした場合、そのドメインへ入ろうとするユーザーの
パケットは所属するクラスでマーク付け
される。この情報はIPv4,IPv6のパケットのDiffServフィールドで提供
されている
PHB(Per Hop Behavior:ホップごとの振る舞い)
そのクラスはネットワーク全体にわたる保証ではなく、パケットがそれぞれのルーターで受ける処理に対応しているため、
PHB(Per Hop Behavior:ホップごとの振る舞い)
として定義される。プレミアム・サービスといった特定のPHBを持つパケットは、通常のパケットよりも質の高いサービスを受ける
ことができる。一つのクラスのトラフィックは、ある特定の排出率を持つリーキー・バケツ・アルゴリズムのように、ある特定の形状(シェイプ)に従うようになっている
用途によってタグをつけ共有させる
フロー・ベースのサービス品質とクラス・ベースのサービス品質をより名かうに区別するために、インターネット電話を例に取って考えてみよう。フロー・ベースの方法では、各電話それぞれがリソース保証を得る。クラス・ベースの方法では、
すべての通話は共同して電話クラスのためにリソースを予約
する。パケットはこれらのリソースをWebブラウジングクラスや他のクラスから奪われることはない
が、個々の通話が自身のリソースを単独で予約するわけではない。