ChatGPTをはじめとする生成AIの普及によって、文章の作成や調べ物、プログラミングなど、さまざまな作業が効率化されてきました。
しかし、AIに質問して回答をもらった後、実際に作業するのは人間という場面も多いのではないでしょうか。
例えば、旅行の計画を立てるにしても
- AIにおすすめの旅行先を聞く
- 自分でホテルを検索する
- 料金や口コミを比較する
- 予約サイトで必要事項を入力する
このように、AIを活用していても複数の作業が必要です。
そこで注目したいのが、Metaが提供するパーソナルAIエージェント「Muse(ミューズ)」です。
Museは、質問に答えるだけでなく、ユーザーに代わってWebサイトを操作し、さまざまなタスクを実行できるAIです。
今回は、Museで何ができるのか、どのように使い始めるのかを初心者向けに解説します。
Museとは?
Museは、FacebookやInstagramを運営するMetaが開発したパーソナルAIエージェントです。
10月23日から利用できるようになりました。
従来のチャットAIとの大きな違いは、回答を生成するだけでなく、実際の操作まで進められることです。
例えば「旅行の予約を手伝って」と依頼すると、必要な情報を調べ、候補を比較し、Webサイトでの入力などを進められます。
さらに、一度依頼したタスクをバックグラウンドで処理する機能もあります。
もちろん、すべてを無条件に自動実行するわけではありません。メールの送信や商品の購入など、重要な操作ではユーザーの承認を求める仕組みになっています。
Museでできること
Museにはさまざまな機能がありますが、特に注目したいのは次の6つです。
① Webサイトの操作
Museには専用のブラウザ環境が用意されています。
Webサイトを開いて情報を調べるだけでなく、フォームの入力や予約手続きなども進められます。
例えば、
来月、大阪に旅行したい。予算3万円以内で評価の高いホテルを探して、候補を比較してください。
と依頼すれば、条件に合う宿泊施設の調査や比較を任せられます。
旅行予約サービスのTrip.com、Agoda、Klookなどとの連携も案内されています。
② GmailやGoogleカレンダーとの連携
MuseはGmailやGoogleカレンダーなどの外部サービスと連携できます。
例えば、
来週の予定を確認して、会議が入っていない時間帯を教えてください。
といった使い方が考えられます。
メールの確認やスケジュール調整など、複数のアプリを行き来していた作業をまとめて依頼できるのが特徴です。
なお、利用するには対象サービスとの接続と必要なアクセス権限の設定が必要です。
③ バックグラウンドでのタスク実行
個人的に注目しているのが、この機能です。
Museは、アプリを閉じた後も依頼された作業を続けられます。
例えば、
この商品の価格を毎日確認して、1万円以下になったら教えてください。
といった依頼ができます。
価格の監視だけでなく、リマインダーの設定や目標の進捗確認にも対応しています。
毎回AIに質問し直す必要がない点は、従来のチャット中心の利用方法との大きな違いです。
④ 商品の購入や予約
Museは、商品の検索・比較だけでなく、購入手続きにも対応しています。
決済にはStripeの「Link」を利用でき、実際のカード番号をAIに見せずに支払える仕組みが用意されています。
ただし、商品の購入などはユーザーの承認が必要です。
⑤ ユーザーの好みや情報を記憶
Museは過去の会話などから、ユーザーにとって重要な情報を記憶できます。
例えば、Instagramで保存した料理動画をもとに買い物リストを作成したり、以前伝えた好みを参考に提案したりできます。
毎回同じ条件を説明する手間を減らせるのは便利です。
⑥ 文書作成や画像生成
画像生成は少し弱いところがあるかなとは思いますが、
Museは文章による回答だけでなく、文書の作成や画像生成にも対応しています。
調べ物をして、その内容を文書にまとめるといった複数工程の作業も依頼できます。
単に文章を生成するだけでなく、外部サービスの情報収集から成果物の作成までつなげられることが特徴です。
Museの使い方は?
ChatGPTと同じように基本的な操作はチャット形式です。
最初は、
今日のAI関連ニュースを5件調べて、初心者にも分かるように要約してください。
といった簡単な依頼から試すとよいでしょう。
慣れてきたら、メールやカレンダーなどを接続して、実際のタスクを任せてみるのがおすすめです。
セキュリティは大丈夫?
AIにメールやカレンダーへのアクセスを許可することに、不安を感じる方もいると思います。
Metaによると、Museには「Muse Secure VM」という、ユーザーごとに隔離された専用のクラウド環境が用意されています。
また、以下の安全対策が説明されています。
- メール送信や購入など、重要な操作では承認を求める
- 接続サービスごとにアクセス権限を設定できる
- AIが行った操作や予定している操作の履歴を確認できる
- 接続の解除や権限の変更ができる
- 会話をMetaのAIモデルの学習に利用させない設定ができる
Museの会話や仮想マシン内のデータはMetaの広告システムと共有されない
ただし、こうした仕組みがあっても、AIによる誤操作や誤判断の可能性がなくなるわけではありません。
最初は読み取り専用の権限から始め、重要な操作は必ず内容を確認することをおすすめします。
個人的に好きな部分
調査依頼をMuseに行った際、Museから「追加で 〜〜〜 しますか?」という内容があったのですが、無視していました。
そしたら5分後くらいに「気になる内容かと思うのでしらべてまとめておきました!」というような内容が飛んできた時は少し感動しました!
ぜひみなさんもAIアシスタントとして使ってみてください!
