1. はじめに
この度、Google Cloudの Associate Cloud Engineer (ACE) に合格したので、ブログに残しておきたいと思います。
以前にAWSのSAAを取得した経験があり、AWS以外のクラウドについても学びたいという思いから、今回ACEを受験しました。
またありがたいことに、Google Cloudから試験バウチャーをいただいたことも後押しとなりました。
この記事では、ACEの試験内容や学習方法に加え、AWSとGCPのサービスや特徴を比較しながら解説します。
両者の違いに焦点を当てていきますので、よければ参考にしてください。
2. GCP ACE試験の概要
ACE試験は、GCPクラウド技術者としての基本的なスキルを証明する認定資格です。
試験は、実際の業務に即したシナリオベースの問題が多く、実践的な知識が問われます。
出題範囲
試験は以下の5つの領域から出題されます。
- クラウド ソリューション環境の設定
- クラウド ソリューションの計画と構成
- クラウド ソリューションのデプロイと実装
- クラウド ソリューションの正常な運用
- アクセスとセキュリティの構成
試験形式
CBT(Computer Based Test)形式で、オンラインまたはテストセンターで受験できます。
問題数は50~60問、試験時間は2時間です。
個人的な感想
ACEは出題されるリソースがSAAより少ないものの、その分各リソースについて深く問われる印象でした。
gcloudコマンドを使った問題も出題され、より実践的な知識が求められると感じました。
3. AWSとGCPのサービス比較表
基本的なAWSとGCPの対応リソースを比較してみます。
| AWS | GCP | 概要 |
|---|---|---|
| EC2 | Compute Engine | 仮想マシンサービス |
| Lambda | Cloud Run関数 | サーバーレスのイベント駆動型コンピューティングサービス |
| EKS | GKE (Google Kubernetes Engine) | マネージドKubernetesサービス |
| S3 | Cloud Storage | オブジェクトストレージサービス |
| EBS | Persistent Disk | 仮想マシンのブロックストレージ |
| RDS | Cloud SQL | マネージドリレーショナルデータベースサービス |
| DynamoDB | Cloud Firestore / Cloud Bigtable | NoSQLデータベースサービス |
| VPC | VPC | 仮想ネットワークの構築(どちらも同じ名前ですね) |
| Route 53 | Cloud DNS | ドメインネームシステム |
| CloudFront | Cloud CDN | コンテンツデリバリーネットワーク |
4. AWSとGCPのコンセプトの違い
AWSとGCPは、いくつかのコンセプトに違いがあります。
特に、AWSの経験がある方は、これらの違いを理解しておくとGCPの学習がスムーズになるかと思います。
・リージョンとゾーン
AWSでは、「リージョン」(地理的な独立したエリア)内に複数の「アベイラビリティゾーン(AZ)」があります。
一方、GCPでは、「リージョン」内に「ゾーン」が存在します。
名称は異なりますが、概念は同じです。
・IAM (Identity and Access Management)
AWSでは、IAMユーザーやグループに「IAMポリシー」をアタッチして権限を管理します。
GCPでは「IAMロール」と「サービスアカウント」が中心です。
GCPのIAMは、プロジェクト、フォルダ、組織といった階層的な構造に加え、各リソース(特定のCompute Engineインスタンスなど)にも直接ロールを付与することが可能です。
・CLI/SDK
AWSではAWS CLIを、GCPではgcloud CLIを使用します。
AWS CLIは各サービスごとにコマンド体系が分かれているのに対し、
gcloud CLIは、gcloud <service> <command>という統一されたコマンド体系を持っています。
(例:gcloud compute instances list、gcloud iam roles list)
5. GCP ACE合格のための学習方法
約1ヶ月半の学習期間を経て、私は以下の方法で合格することができました。
主に「Cloud License」で練習問題を解き、わからない単語や問題についてはAIチャットで質問し、さらに公式ドキュメントで理解を深めるといった方法で学習しました。
(「Cloud License」は実際の試験と類似問題が多く採用されており、SAAでもお世話になったサイトです。)
また、GCPは無料で利用できる学習リソースが豊富なのが良いポイントだと思いました。
6. まとめ
GCP ACE試験の総括
GCP ACE試験は、今まで私が受けたAWS SAA,CLF試験とは異なり、各リソースを深く掘り下げる実践的な内容でした。
この試験を通じて、クラウド技術の基礎を固める第一歩になったと感じています。
AWSユーザーにとってのGCP
AWSユーザーがGCPを学ぶことは、クラウドの選択肢を広げる上で大きなメリットがあります。
両方の知識を持つことで、特定の要件に最適なクラウドを選択できるようになることはもちろん、新しい技術トレンドへの理解を深め、より幅広いソリューションを設計できるようになります。
読者の皆さんへ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事が、皆さんのGCP学習のきっかけになれば幸いです。