同期処理(Synchronous)
同期処理は、あるタスクが完了するまで次のタスクに進めない処理のことです。
特徴
- 順番に実行:タスクは順番に実行され、前のタスクが完了しないと次のタスクは開始されない
- シンプル:処理の流れが分かりやすく、デバッグが容易
- ブロッキング:処理が完了するまで他の処理がブロックされる
例
- 料理:鍋に水を入れ、火をつけて沸騰させる。水が沸騰するまで次の作業に進めない
- プログラム:計算結果を得るために、計算処理が完了するまで次の処理に進めない
非同期処理(Asynchronous)
非同期処理は、あるタスクを開始した後、その完了を待たずに次のタスクに進める処理のことです。
特徴
- 並行実行:複数のタスクを並行して実行できる
- 応答性:ユーザーからの入力にすぐに反応できる
- 複雑:処理の流れが複雑になり、デバッグが難しくなる場合もある
例
- 料理:鍋に水を入れ、火をつける。水が沸騰している間に、野菜を切るなどの別の作業を行う
- プログラム:Webサーバーからデータを取得する処理を開始し、その間に画面表示などの他の処理を行う
なぜ非同期処理が必要なのか?
- ユーザー体験の向上:非同期処理により、ユーザーは待たされることなく、スムーズにアプリケーションを利用できる
- パフォーマンスの向上:複数のタスクを並行して実行することで、処理時間を短縮できる
- I/Oバウンドな処理:ファイルの読み書きやネットワーク通信など、I/O処理に時間がかかる場合は、非同期処理が効果的
同期処理と非同期処理の使い分け
- 処理の流れが単純で、順番に実行する必要がある場合:同期処理
- 複数のタスクを並行して実行したい場合、またはI/Oバウンドな処理がある場合:非同期処理
JavaScriptにおける非同期処理
JavaScriptでは、主に以下の方法で非同期処理を実現できます。
- コールバック関数:関数の引数に別の関数を渡すことで、非同期処理の完了後に実行する処理を指定する
- Promise:非同期処理の結果を表現するオブジェクト
- async/await:Promiseをより同期的に記述するための構文