こんにちは。
私はAIを用いたFX投資システムの設計・開発・運用を行っているエンジニアです。
AI投資システムの本運用を開始してから、
まもなく丸1年が経過します。
またAI投資システム構築のノウハウをQiitaに投稿を始めてから、1年が過ぎました。
今回は、
- 実際の運用成績
- 運用して分かった重要な設計思想
- システムの弱点と今後の課題
について整理します。
■本システムは「統合型AI投資システム」です
本システムは単なる価格予測モデルではありません。
現在は以下を自動化し、
統合的に投資判断を行う構成となっています。
- AIによる価格方向予測
- ファンダメンタルズ情報の自動取得・数値化
- 市場イベント(政策金利・CPIなど)の影響評価
- ボラティリティ指標によるポジション設計
- 分散注文アルゴリズム
いわば、
「テクニカル × ファンダメンタル × リスク制御」
を統合したトレードエンジンです。
現在の売買スタイルは、
1日〜数日で決済するスウィングトレード型となっています。
■現在の運用成績(直近1年)
- 平均DD : 1.38%
- 最大DD : 8.92%
- 勝率 : 59.1%
- PF : 1.41
- 年利 : 12%
なお、一度だけ運用ミスによる大きな損失がありました。
それ以外の期間は比較的安定しています。
また、今年から、
AI予測の毎日の定期公開も開始しました。
実際の運用結果は、
Myfxbook にて公開しています。
過去の試行錯誤の成績も(恥ずかしい成績ですが)見えてしまいますが、本システム構成が確定した2025年4月以降の成績をご参照ください。
☕ Coffee Break
この1年間、相場が気になって夜中に起きた日も何度もありました。
それでも、少しずつシステムが安定していく過程は、エンジニアとして純粋に楽しい時間でした。
最近は、1日1回、
「今日はシステムがどんな判断をしたのか」を見るのが日課になっています。
■1年間で最も効果を感じた設計思想
最大の学びは、
AI精度よりも運用設計の方が重要
という点です。
特に効果が大きかったのは「分散の設計」です。
1. 通貨ペア分散
政策・地政学リスクの集中を防げます。
2. FX会社分散
約定品質・スプレッド差・システム停止リスクを低減できます。
3. 投資時間分散
同一通貨でもエントリータイミングを分けることで損失集中を回避できます。
4. 小ロット多重注文
1回の大きなポジションより分割注文の方が運用が安定しました。
■明確になった弱点
1. 未来ボラティリティ予測が不足
現在は価格方向予測が中心であり、
- 相場がどれだけ動くか
- どの程度のリスクを取るべきか
の判断は主に現時点のATRと保有オーダーの含み損益を基準にしています。
将来的には、
- 未来ボラ予測モデル
- 相場状態分類モデル
の導入が必要と感じています。
2. 人間裁量が最大リスクになる
AIシステムを構築していても、
裁量による損切り判断ミスで、大損しました。
この経験から、
自動売買の最大の弱点は人間
だと実感しました。
■今後の改善テーマ
- ボラティリティ予測の高度化
- 完全自動運用への移行
- リスク制御アルゴリズムの強化
引き続き研究・改善を進めていきます。
■シリーズ記事を書籍化予定
AI投資システム構築シリーズは、
個別にご質問やご相談をいただくこともあり、
想像以上に反響を感じています。
そのため、
- 詳細解説
- 実運用での経験
- 失敗事例
を整理し、
構築編・分析編・運用編の3部構成で書籍化する予定です。
まずは、6月に第1部の出版を目指しています。
■まとめ
AI投資は、
- 予測モデル
- ファンダメンタル分析
- 分散設計
- リスク制御
これらを統合して初めて安定運用が可能になります。
本記事が、皆様のAI投資システム構築の参考になれば幸いです。