記事の趣旨
ネット広告で使われているRTBというシステムのプロトコルであるOpenRTB。
昨年9月にOpenRTB3.0が発表されたので、OpenRTB2.5での課題を踏まえて概要をながめてみます。
確定版もまだですし、3.0が各所で導入されるのは先のこととは思いますが、いざ導入という時に乗り遅れないよう準備しときましょう。
本当にざっくり書いているのであしからず。
OpenRTB3.0の指針
プログラマティックバイイングは便利になった一方、複雑化が進んでいるので、RTB3.0により透明化する新しい手続きの設計が進めている。
特徴
- 重複したコードを減らし、高速な入札を可能にする
- 関与したimpressionに認証済みの署名を提供することが求められる
- ヘッダー入札やサプライチェーンに複雑化に対応するよう策定された
- 現在のRTBプロトコルは、オープンエクスチェンジか、OTT動画か、プログラマティックギャランティードのインベントリーかによって仕様が異なる
- ↑の複数の仕様を指定した場合、重複する変数があり無駄があるので、3.0では繰り返すことがないようにしている
- トラフィックを処理する計算の負荷が減り、入札の高速化と、処理に必要なサーバーの削減につながる
現在(2.5)の課題
詐欺の横行
OpenRTBの登場により以前のような詐称はなくなったが、以下のような詐欺が生まれ、広告主が受け取る価値とパブリッシャーが受け取る金額を減らし、業界の信頼を損なっている。
- ドメイン詐欺(より価値の高いサイト運営者にドメインを変更する)
- ロケーションの不正(IPアドレス/ロケーションをより貴重な場所に変更する)
- ユーザーIDの不正行為(デバイスIDまたは購入者IDを、過去に収益を上げたIDに変更する)
- デバイスの不正使用(スマートフォンなど)から収益化しにくいデバイス(デスクトップなど)に変更する場合
玉石混交なクリエイティブ
サイト運営者やサイト運営者のプラットフォームでは、従来のディスプレイ広告が送信される不透明な方法のため、サイトで実行されるクリエイティブの種類を制御する能力はほとんどない。
- 望ましくないクリエイティブ
- 重いペイロード
- ブランド以外の広告
- 重いまたはマルウェアのJavaScript
- 過度のピクセル火災
OpenRTB 3.0では、バイヤーがパートナーやパブリッシャーからの認証された供給を要求し、需要パートナーから安全なパフォーマンス広告を要求するよう促します。
参考
周辺知識おまけ
アドエクスチェンジ
広告枠をimpressionベースで取引する広告取引市場ヘッダー入札
広告サーバー(多くの場合、Googleの「DoubleClick for Publishers」)に掲載する前に、手持ちの広告在庫を複数のアドエクスチェンジに同時に提供するというプログラマティック取引の高等テクニックです。同じ広告在庫を複数の需要元に同時入札させることで、パブリッシャーは収益を増加させ、儲けが多くなるというわけです。OTT動画
インターネットによるコンテンツ配信。代表格は、YouTube、Netflix。プログラマティックダイレクト
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