はじめに
・AIに資料を食わせたら全然意図通りにならない、読み込ませられない。
・開発会社ならいざ知らず、事業会社となると使えるツールにも制限がある。
・いかにして精度高く読み込ませられるかを試行錯誤した結果得られた経験則を述べました。
結論から言えば、ほとんどは変換の問題です。
形式をちょっと変えて渡すだけで、結果が見違えるように良くなる。
今回はその気づきを整理してみます。
1. LLM活用は変換で決まる
AIとのやりとりって、結局は「どういう形式で渡すか」で精度が変わる。
議事録をダラッと渡すよりMarkdownで章立てした方が精度が上がるし、ExcelもCSVにした方がちゃんと理解してくれる。
• 議事録 → Markdownに変える
• Excel → CSVにする
• PowerPoint → テキスト化する
こういう単純な話なんですけど、やってみると結構精度が変わるのと、様々なLLMアプリで併用可能なのが利点です。
2. 構造化=ラベルをつけること
「構造化」って言葉をよく聞くけど、要はラベルをつけて渡すこと。
• Markdownなら「これは見出し」「これは箇条書き」
• JSONなら「キーと値」
• XMLならタグで役割を表現
AIは勝手に構造化してくれるけど、人間の意図とはズレがち。
だから最初から「意味づけ」を埋め込んでおいた方がブレにくい。
ちなみにPDFは見た目きれいでも中身はバラバラなので、非構造データ扱いです。
3. VBAで十分やれる
「変換って大げさなことしないとダメ?」と思うかもしれないけど、OfficeのVBAでだいたい何とかなる。
• Excel → Markdown表に変換するマクロ
• PowerPoint → スライド本文をテキスト化するマクロ(pdfでも十分だけどdocxにしてみると体感的に解釈が良くなった気がする)
• Word → XMLベースなので解析しやすい
自分はExcelをMarkdownに変換するマクロを作ったら、それだけでgeminiの読み方がガラッと変わった。(geminiのチャット欄は裏でMarkdownで書かれているのも一因かもしれない。)
特別な環境を用意しなくても、手元のソフトで十分です。
4. 「これは構造か?」と日常的に見る
今では資料を見るときに無意識にやってます。
• 構造 → CSV, JSON, Markdown, DOCX
• 非構造 → PDF, 画像, スキャン, 手書き
もしAIが「読めない!」と返してきても、実際は変換すればだいたい読ませられる。
ここに気づくと「活用の幅」って一気に広がります。
まとめ
LLM活用は「変換を習慣にできるか」で決まる。
環境がCopilotでもGeminiでも関係なく、形式を整えるだけで活用度は跳ね上がる。
自分も最初は「AIが賢くない」と思ってたけど、そうじゃなくて「渡し方が悪いだけ」だったんだなと。
今回出した考え方をもとに、LLMにVBAを作らせてみると、より良い業務体験ができるかと思います。少しでも読んでくれた皆様にとって有益で効率化に貢献できたら幸いです。