WebCatalog版Geminiに選択テキストをAutoHotkey (v2) で爆速送信する
概要
WebCatalogでGoogle Geminiをデスクトップアプリ化して愛用しています。
ブラウザで調べ物をしている時、選択したテキストを Ctrl+C → Alt+Tab → Ctrl+V → Enter でGeminiに投げるのが面倒になりました。
これをAutoHotkey (v2) を使い、選択したテキストを Ctrl+Shift+G だけでGeminiに送信するスクリプトを作成した際の備忘録です。
実行環境
- Windows 11
- AutoHotkey (AHK) v2.0.19 (v2系であること)
- WebCatalog (Google Geminiをアプリ化したもの)
Step 1: ターゲットウィンドウを特定する
AutoHotkeyで操作対象のウィンドウを正確に指定するため、AHK v2に同梱されている「Window Spy」を使います。
- WebCatalogでGeminiアプリを起動します。
- Window Spyを起動し、Geminiのウィンドウをクリックします。
-
ahk_exeの値を確認します。
私の環境では、WebCatalog.exe ではなく Google Gemini.exe という固有の実行ファイル名が割り当てられていました。これはWebCatalogがアプリをどのようにパッケージ化するかに依存するようです。
Step 2: AutoHotkey スクリプトの作成
以下の内容で .ahk ファイル(例: gemini_sender.ahk)を作成します。
AHK v1 と v2 は構文が異なるため、v2で実行する必要があります。
; === AutoHotkey v2.0 スクリプト ===
; WebCatalog版 Gemini に選択テキストを送信する
; ホットキー: Ctrl + Shift + G
#SingleInstance force ; スクリプトの二重起動を許可(上書き起動)
; Ctrl + Shift + G をホットキーに設定
^+g::
{
; 1. クリップボードをバックアップ
Local bak_clipboard := ClipboardAll()
; 2. 選択テキストをコピー
Clipboard := "" ; クリップボードをクリア
Sleep(150) ; ホットキー入力直後の待機(コピー失敗対策)
Send "^c" ; Ctrl+C (コピー) を送信
; 2秒待ってもクリップボードにデータが来ない場合はエラー
if !ClipWait(2)
{
MsgBox "テキストのコピーに失敗しました。"
Return
}
; 3. ターゲットウィンドウを指定 (Window Spyで調べたahk_exe)
TargetWindow := "ahk_exe Google Gemini.exe"
; 4. Gemini のウィンドウをアクティブ化
if WinExist(TargetWindow)
{
WinActivate(TargetWindow)
}
else
{
MsgBox "Gemini のウィンドウ (Google Gemini.exe) が見つかりません。"
Return
}
; 5. ペーストしてEnter
Sleep(300) ; ウィンドウが切り替わるのを少し待つ
Send "^v" ; Ctrl+V (ペースト)
Sleep(100) ; ペーストからEnterまでの待機
Send "{Enter}" ; 自動でEnterキーを押す
; 6. クリップボードを元に戻す
Sleep(1000) ; 念のため1秒待つ
Clipboard := bak_clipboard
}
Step 3: スタートアップに登録
このスクリプトをWindows起動時に自動実行させるため、スタートアップフォルダにショートカットを配置します。
-
Win + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。 -
shell:startupと入力して Enter を押します。 - スタートアップフォルダが開きます。
- 作成した
gemini_sender.ahkファイルのショートカットを作成し、このフォルダに移動させます。
これでPC起動時にスクリプトが自動で常駐し、いつでも Ctrl+Shift+G が使えるようになります。