応用情報技術者平成28年秋期 午前13
仮想サーバの冗長化設計における可用性評価に関する記述のうち,クラスタソフトウェアを用いた評価として,適切なものはどれか。
1、
・OS,アプリケーション及びハードウェアの障害に対応し,障害時に障害が発生していないサーバに自動的に処理を引き継ぐので,切替え時間の短い安定した運用が求められる場合に有効である。
⇒クラスタリング方式の特徴です。
・仮想サーバを停止させずに物理サーバ間で仮想サーバを移動することが可能となるので,メンテナンスなど業務移行の際も含めて業務の停止が全く許容できない場合に有効である。
⇒ライブマイグレーション方式の説明です。
・物理サーバに備わっている機能を利用するので,ハードウェアの障害にだけ対応し,障害時に業務停止が許容される場合に有効である。
⇒仮想マシン方式の特徴です。
・物理サーバのリソース(CPU,メモリなど)をブロック単位に物理的に分割し,あるブロックの障害が他のブロックに影響しないようにするので,障害時に業務の停止が許容できない場合に有効である。
⇒パーティショニング方式の特徴です。
2、サーバー分割技術
1台のサーバを分割して複数の論理的なサーバー環境を作り、複数のシステムを稼働させることをサーバー分割技術と呼びます。
分割技術には「パーティショニング方式」と「仮想マシン方式」があります。
・パーティショニング方式
※サーバー内の物理的な構成単位をパーティションという単位で分割します。簡単にいうと、使用する機械そのものをサーバー内で別々に構成するということです。
※サーバー内のハードウェア資源をファームウェア*により論理的に分割します。
この方式では、CPUやメモリなどの資源を論理的に細かく分割して、自由に複数のパーティションに割り当てることが可能です。
・仮想マシン方式
仮想マシン方式は、サーバー仮想化ソフトウェアを使い、物理サーバーに搭載されているハードウェア資源を各仮想マシンに配分して、仮想マシン環境を構築する技術です。
※もともと物理的なサーバーで稼働しているOS(ホストOS)上で、仮想マシン内のOS(ゲストOS)を動作させる方式です。
※ハイパーバイザー型は、ハードウェア上にホストOSではなくサーバー仮想化ソフトウェアを配置します。
3、ライブマイグレーションとは、
アクティブな仮想マシン(VM)を現在展開中の物理ホストから別の物理ホストへ移行させることを指す。その際、稼働中のサービスの停止またはサーバの停止は発生しない。
4、クラスタリングとは、
複数台の安価なコンピューターを標準的なネットワーク技術で連結することで、まるで1台の高性能な大型コンピューターのように利用するための技術です。多額の投資により大型で高速な専用コンピューターを購入するのではなく、複数の標準化されたコンピューティング技術を活用することで、少ない投資で高速かつ信頼性の高いコンピューティング環境を実現できます。
参照:
https://www.ap-siken.com/kakomon/28_aki/q13.html
パーティショニング方式
https://www.itbook.info/network/virtual2.html
サーバー分割技術
https://avinton.com/blog/2018/01/virtualization/
MicrosoftとVMwareのライブマイグレーション機能を徹底比較
https://techtarget.itmedia.co.jp/tt/news/1411/27/news02.html