ChatGPT からフォームを作るとき、普通はこうなります。
1. ChatGPT にフォーム項目案を出してもらう
2. フォームサービスを開く
3. 項目を手で移す
4. プレビューする
5. 自動返信や回答管理を別画面で設定する
この流れは便利ですが、途中で手作業が挟まります。
MCP に対応した remote server を ChatGPT 側に追加すると、ChatGPT の会話から直接フォーム作成ツールを呼べます。この記事では、FORMLOVA の MCP サーバーを例に、ChatGPT の developer mode / MCP app / custom app からフォーム作成を試す手順をまとめます。
なお、OpenAI のヘルプでは「custom connectors」と呼ばれていた領域が、現在は「apps」「custom apps」「MCP apps」と表現されることがあります。画面名は変わる可能性があるので、実際の操作では ChatGPT 側の最新表示を優先してください。
この記事でやること
やることは次の5つです。
1. 前提を確認する
2. FORMLOVA の MCP URL を登録する
3. OAuth 認証を通す
4. ChatGPT の会話で FORMLOVA を選ぶ
5. フォーム下書きと公開前レビューを試す
この記事では、まず動かすための手順と詰まりどころだけに絞ります。公開後運用まで含めた正本リンクは末尾に置きます。
前提
必要なものは次の通りです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ChatGPT | developer mode / custom app / MCP app が使えるプランまたはワークスペース |
| FORMLOVA | 無料アカウントで可 |
| ブラウザ | OAuth 認証を通すために必要 |
| MCP URL | https://formlova.com/api/mcp |
OpenAI の公式ヘルプでは、developer mode を有効にして MCP app を作成・テストする流れが説明されています。ワークスペースプランの場合、管理者が先に許可しておく必要があることがあります。
参考:
Step 1: MCP URL を確認する
FORMLOVA の remote MCP server は次です。
https://formlova.com/api/mcp
末尾にスラッシュは付けません。
/api/sse のような SSE 用の古いパスではありません。FORMLOVA は remote HTTP の MCP server として使う想定です。
Step 2: ChatGPT 側で developer mode を有効にする
ChatGPT の設定から developer mode を有効にします。
画面名は環境によって違う可能性がありますが、探す場所はだいたい次の系統です。
Settings
-> Connectors / Apps
-> Developer mode / Create custom MCP apps
Business / Enterprise / Edu などのワークスペースでは、個人ユーザー側の設定だけでは出てこない場合があります。その場合は、管理者側の permissions / roles で developer mode や custom apps が許可されているかを確認します。
Step 3: FORMLOVA を MCP app として追加する
作成画面では、だいたい次のような項目を入れます。
Name: FORMLOVA
Description: Create and operate forms from ChatGPT
MCP server URL: https://formlova.com/api/mcp
Authentication: OAuth
ここで重要なのは、認証方式を OAuth にすることです。
FORMLOVA の MCP server は、ユーザーごとの権限でフォームを作成・操作します。共通の固定トークンを貼る形ではありません。
作成時に「このアプリを信頼する」系の確認が出る場合があります。MCP app は ChatGPT から外部サービスのツールを呼ぶ仕組みなので、接続先ドメインを必ず確認します。
接続してよい URL:
https://formlova.com/api/mcp
知らないドメインや、共有された不明な MCP URL をそのまま追加しないほうが安全です。
Step 4: OAuth 認証を通す
MCP app を作ると、FORMLOVA のログイン画面または認可画面に遷移します。
流れはこうです。
ChatGPT
-> FORMLOVA OAuth
-> 許可
-> ChatGPT に戻る
ここで失敗する場合は、まず次を見ます。
| 症状 | 見るところ |
|---|---|
| ログイン画面に進まない | MCP URL が正しいか |
| 許可後に戻らない | ブラウザのポップアップ/リダイレクト制限 |
| app が無効のまま | ChatGPT 側で app を有効化しているか |
| ツールが見えない | その会話で FORMLOVA app を選んでいるか |
認証が通っただけでは、すべての会話で自動的に使われるとは限りません。実際に使う会話で、FORMLOVA を選択しているかを確認します。
Step 5: 最初のフォームを作る
接続できたら、短いプロンプトで十分です。
社内勉強会の参加申込フォームを作ってください。
名前、メールアドレス、所属部署、参加形式、質問欄を入れてください。
期待する流れは次です。
1. ChatGPT が FORMLOVA のツールを呼ぶ
2. FORMLOVA 側で非公開の下書きフォームが作られる
3. preview URL が返る
4. ChatGPT の会話内で修正依頼を続ける
下書きが出たら、公開前レビューまで試します。
このフォームを公開前レビューしてください。
スマホでも入力しやすいか、必須項目が多すぎないかも見てください。
ここまでできれば、単なる「ChatGPT に項目案を出してもらう」状態から、実際のフォーム運用に一歩入れます。
動作確認で見るべきポイント
フォームが作成されたら、成功扱いにする前に次を確認します。
[ ] ChatGPT が静的な項目案ではなく、実際に FORMLOVA のツールを呼んだ
[ ] 非公開の下書きとして作成された
[ ] preview URL が返っている
[ ] preview URL を開くとフォームが表示される
[ ] メールアドレスや電話番号などの項目タイプが意図通り
[ ] 公開前レビューの指摘がフォームに反映できる
「フォーム案を返してくれた」だけでは MCP 接続の確認にはなりません。
ChatGPT は、ツールを使わずにもっともらしいフォーム項目を文章で返せます。MCP 接続の確認では、実際に外部ツールが呼ばれ、FORMLOVA 側に下書きが作られたことを見ます。
明示的に確認したい場合は、こう聞きます。
今の作業で、FORMLOVA のどのツールを使いましたか。
作成されたフォームの preview URL と、まだ公開されていないことを確認してください。
ただし、モデルの自己申告だけで完了判断しないほうがよいです。返ってきた preview URL を自分で開き、フォームの中身を見ます。
プロンプトを少し具体化する
最初の動作確認は短いプロンプトで十分ですが、実務に近い下書きを作るなら、次の情報を入れると質が上がります。
用途:
対象者:
必ず聞きたい項目:
任意でよい項目:
送信後に起きる運用:
公開前に確認したい観点:
たとえば、問い合わせフォームならこうです。
FORMLOVA を使って、BtoB SaaS の問い合わせフォームを下書きで作ってください。
対象者は導入検討中の企業担当者です。
必須項目は、氏名、メールアドレス、会社名、問い合わせ種別、問い合わせ内容です。
任意項目は、会社規模、導入希望時期、現在使っているツールです。
送信後は、問い合わせ種別ごとに対応優先度を分けたいです。
公開前レビューでは、必須項目が多すぎないか、スマホで入力しやすいか、営業メールっぽい回答を除外しやすいかを見てください。
公開はまだしないでください。preview URL を返してください。
イベント申込ならこうです。
FORMLOVA を使って、30名限定のオンライン勉強会の申込フォームを下書きで作ってください。
必須項目は、氏名、メールアドレス、所属、参加動機です。
任意項目として、講師への質問を入れてください。
送信後は、参加確定メールと前日リマインドにつなげたいです。
スマホで入力しやすいように、選択式にできるところは選択式にしてください。
公開せず、preview URL を返してください。
こう書くと、ChatGPT は「フォーム項目」だけではなく、公開後の運用まで含めて FORMLOVA のツールを使いやすくなります。
よくある詰まりどころ
1. 画面名が記事と違う
ChatGPT の apps / connectors / developer mode 周りは変わることがあります。
記事中の画面名と完全一致しなくても、探しているものは次です。
custom app を作る場所
MCP server URL を入力する場所
OAuth を選ぶ場所
会話内で app を有効にする場所
2. ツールを呼んでくれない
ChatGPT が FORMLOVA の app を選んでいない可能性があります。
会話の中で明示的に頼むと改善することがあります。
FORMLOVA の MCP app を使って、このフォームを作成してください。
3. 書き込み操作が怖い
フォーム作成や公開、メール送信は副作用のある操作です。
最初は次の順番で使うのが安全です。
1. 下書き作成
2. preview 確認
3. 公開前レビュー
4. 文言修正
5. 公開
6. メールや回答管理
いきなり本番公開や一括メール送信から試さないほうがよいです。
4. OAuth は通ったが別アカウントにつながっている
ブラウザに複数アカウントでログインしている場合、意図しない FORMLOVA アカウントで OAuth が通ることがあります。
確認することは次です。
[ ] ChatGPT 側の app が接続済みになっている
[ ] FORMLOVA 側で期待したユーザーにフォームが作られている
[ ] preview URL のフォームが自分のワークスペースに属している
[ ] 必要なら一度接続を解除して OAuth をやり直す
特に会社用アカウントと個人用アカウントを使い分けている場合は注意します。
5. 「使ってよいツール」の範囲が広すぎる
ChatGPT の MCP app は便利ですが、フォーム運用には副作用があります。
最初は次のように、会話内で範囲を縛ると安全です。
この会話では、FORMLOVA の下書き作成、preview 確認、公開前レビューだけを使ってください。
公開、メール送信、回答データの一括操作は、私が明示するまで実行しないでください。
モデル側の宣言だけで完全な安全性が決まるわけではありませんが、作業の意図を明確にする意味があります。加えて、サービス側でも公開やメール送信のような操作には確認を残すべきです。
この記事では扱わないこと
この記事では、MCP server を自作する方法、OpenAI Apps SDK でUI付きアプリを作る方法、Claude / Cursor / Gemini CLI の設定は扱いません。
目的は、ChatGPT から remote MCP server を追加し、フォーム作成の最初の動作確認をすることです。
FORMLOVA でできる公開後運用、回答管理、メール、Workflow Place まで含めた詳細は、以下の正本にまとめています。
