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SQL Developerで様々なDBに接続する方法

Last updated at Posted at 2021-03-22

本ブログは、オラクル・クラウドの個人ブログ一覧 【100件以上の記事を随時更新中】の1つです。

初めに
SQL Developerは、オラクルが提供する便利なGUIツールです。オラクルDBだけではなく、他の多種なDBにも対応します。今回は、様々なDBに接続する方法を紹介します。

DBに対するすべての操作は、接続から始まります。この記事が、DBに接続できずに困っている方々の参考になれば幸いです。

※、2022年4~5月、OCI Bation経由で「Oracle Base DB」、「Autonomous DB」及び「MySQL DB Servcie」への接続方法を追記しました。今後も他のターゲットDBを引き続き紹介していきます。左上の"LIKE"(LGTM)をいただければとても励みになります。

SQL Developerの基本情報
最新バージョン:23.1.1 (2024年9月時点)
対応OS:Windows/Linux/MacOS/Other
料金:無償

様々なDBに接続する

No. 接続先DB    JDBC Driver TCP Port コメント
1 Oracle DB 追加不要 1521 11gR2,12c,18c,19c,21c
(On-P/Cloud)
2 Autonomous DB 追加不要 1522 パブリックADBに接続する場合は、ウォレットが必須
3 MySQL mysql-connector-java-8.0.23.jar 3306 ドライバーはMariaDBにも適用。
Amazon RDS for MySQLにも接続できる。
4 MariaDB 同上 3306
5 PostgreSQL postgresql-42.2.19.jar 5432
6 IBM DB2 db2jcc.jar, db2jcc4.jar 25000 or 50000 DB2 11.5.6から、デフォルトポート番号は25000に変更される。
7 MS SQL Server jtds-1.3.1.jar 1433 ドライバーはSybaseにも適用

※JDBCドライバーは、2021年3月時点の情報です。
※以前、SQL DeveloprがNoSQLへの接続も対応していましたが、この記事を書いた時点(2021年3月)で、もう対応しませんのでご了承ください。

SQL Developer の準備

ダウンロードURL:https://www.oracle.com/tools/downloads/sqldev-downloads.html

Windows OS の場合
この例では、JDK8付きのWindows版を使用します。

Zipファイルを解凍して後、sqldeveloper.exeを実行すれば起動できます。(インストール不要)
image.png

前のバージョンの設定内容をIMPORTしたい場合、Yesにして、新規インストールの場合、Noにして進んでください。

Linux OS の場合
Windows だけではなく、LinuxでもSQL Developerが問題なく使えます。
次の記事は、Oracle Linux(OCI Compute VM)での利用方法のご紹介です。
Oracle LinuxでSQL Developerを利用する方法

GUIの設定変更
SQL DeveloperのGUIは、言語設定とフォントサイズの変更ができます。このブログの最後に、変更方法のご紹介があります。
A-1. GUI言語設定の変更 (日本語に変更する例)
A-2. GUIフォントサイズの変更

1. Oracle DBへの接続

1-1. 直接に接続する

接続先のOracle DB(またBase DBサービス)が、パブリックかプライベート・サブネットに格納されます。クライアン側から接続に行く時、それぞれパブリック・アクセス経由か、VPN/Fastconnect経由で、直接に接続できます。この場合、SQL Developerの設定はとても簡単です。この例は、OCIのパブリック・サブネットにあるBase DBインスタンスを使用します。

  • 接続を新規作成
    image.png
    Database Type: デフォルト(Oracle)を指定
    Role: デフォルトのままでよいが、必要に応じて指定できます。
    Username,Password: ユーザ名とパスワードを入力。
    Hostname: ホスト名、或いはIPアドレスを入力(この例は、Base DBインスタンスのパブリックIPを入力)。
    Port: 1521 (デフォルト)
    SID、Service Name: 片方を入力(PDBへ接続したい場合、PDBのサービス名を入力)。
    Save Password: チェックしたら、次回接続の時、パスワードの入力が省略できます。
    テスト」ボタンを押し、接続をテストします。接続成功を確認したら、「接続」ボタンを押し、接続を立てます。
    image.png
    サービス名の確認方法については、こちらの記事(Oracle Base DBのサービス名を取得する)をご参照ください。

  • 接続後
    DBの操作とSQLコマンドの実施ができます。
    image.png

接続の問題
DBへの接続が失敗した場合、以下のような原因は一般的です。ご参考ください。

  • 無効なユーザーまたはパスワード。
  • ユーザー・ロールの指定は間違った。
  • DBインスタンスは、まだ起動していない。
  • 物理サーバかIaaS DBの場合、接続先サーバのファイアウォールには、リスナー・ポート(1521)が公開されていない。
  • クラウドDBの場合、リスナー・ポート(TCP 1521)は、Ingressルールに追加されていない。(セキュリティ・リストまたはNSGを確認してください。)

1-2. OCI Bastionサービスで接続する


接続先のOracle DBがクラウド上にある場合、プライベート・サブネットに格納されるのは一般的です。この場合、On-Pからパブリック・アクセス経由で、直接にアクセスできないです。VPNを設定しない場合、踏み台サーバを利用し接続できますが、OCI Bastion サービスを利用すれば、踏み台サーバを立てず、On-Pのクライアントから、プライベート・サブネット内のOracle DBに接続できます。

設定方法の詳細については、次の記事をご参照ください。
OCI Bastion経由でプライベート・サブネット内のOracle DBに接続する

2. Autonomous DBへの接続

2-1. 直接に接続する

以下の2パターンは、いずれも直結の接続方法です(踏み台サーバ不要)。

No. 説明 コメント
1 パブリック・アクセス経由で、ADBに接続 ADBがパブリック・サブネットに所属しない
2 VPN/Fastconnect経由で、プライベート・サブネット内のADBに接続 クライアント側からプライベート・サブネットへの経路を確保しておく

この検証は、パターン1を例にします。

  • 接続を新規作成
    Database Type: デフォルトのOracleを指定
    Connection Type: Cloud Walletを指定
    Configuration File: Walletファイルを指定。事前にOCIコンソールよりダウンロードしてください(やり方は省略)。ダウンロード後、解凍不要でZIPファイルのままでOKです。
    Service: 必要に応じて、XXXX_high, XXXX_medium, XXXX_lowの選択肢から指定
    image.png

  • 接続後
    image.png

2-2. OCI Bastionサービスで接続する

image.png

プライベート・サブネットにADBを作成した場合、プライベート・エンドポイントを介してADBにアクセスします。VPNを設定しない場合、OCI Bastion サービスを利用すれば、踏み台サーバを立てず、プライベート・サブネット内のADBに接続できます。設定方法の詳細は、次の記事をご参照ください。

OCI Bastion経由でプライベート・サブネット内のAutonomous DBに接続する

3. MySQLへの接続

3-1. MySQL on OCI Marketplaceに接続する

この例は、パブリック・アクセス経由で、OCI ComputeインスタンスにあるMySQL DBに接続します(MySQL on OCI Marketplace)。

  • JDBCドライバーのダウンロード
    URL: https://dev.mysql.com/downloads/connector/j/
    ダウンロードには、オラクルのアカウントが必要です。
    Windows OSの場合、"Platform Independent"を選択します。

ダウンロード後、ZIPファイルを解凍します。

2022/05/04 追記:現時点、上記URLから直接にドライバーをダウンロードできません。インストーラ・ファイルを実施する必要があります。詳細、ここをご参照ください。

  • JDBCドライバーの追加
    MENU -> Tools -> Preferences -> Database -> Third Party JDBC Drivers -> Add Entry

  • クライアント側のIPを追加

SQL DeveloperのクライアントのIPアドレスを許可しないと接続できませんので、ご注意ください。
現象:Failure - message from server: Host <IP Address> is not allowed to connect to this MySQL server
対応方法:MySQLサーバ側に、以下のコマンドを実施します。(rootユーザの例)

mysql> create user 'root'@'<IP Address>' identified by '<Password>';
mysql> grant all privileges on *.* to 'root'@'<IP Address>';
  • 設定後、以下のコマンドで確認します。

  • 接続を新規作成
    Database Type: MySQLを指定

  • 接続後

3-2. Amazon RDS for MySQLに接続する

上記(3-1)の接続方法は、Amazon RDS for MySQLにも適用できます。AWSのセキュリティグループとネットワークACLのインバウンドルールに、アクセス元のIPアドレスを追加し、TCP 3306を許可する必要があります。

接続設定画面:
ホスト名のところに、MySQLのエンドポイントを入力してください。
例:<db_identifier>.xxxxxxxxxxxx.<region-id>.rds.amazonaws.com


接続後:

3-3. OCI BastionサービスでMySQL Database Serviceに接続する


MySQL Database Serviceに接続したい場合、OCI Bastionサービスを利用することで、踏み台サーバーを立てずに、MySQL DBに接続できます。設定方法の詳細については、次の記事をご参照ください。
OCI Bastion経由でMySQL Database Serviceに接続する

4. MariaDBへの接続

MySQLのJDBCドライバーはMariaDBにも適用できます。

  • クライアント側のIPを追加

SQL DeveloperのクライアントのIPアドレスを許可しないと接続できませんので、ご注意ください。
現象:Failure: Access denied for user '<User>'@'<IP Address>'
対応方法:MariaDBサーバ側に、以下のコマンドを実施します。(rootユーザの例)

MariaDB [(none)]> create user 'root'@'<IP Address>' identified by '<Password>';
MariaDB [(none)]> grant all privileges on *.* to 'root'@'<IP Address>';
MariaDB [(none)]> select host,user from mysql.user;
  • 接続を新規作成
    Database Type: MySQLを指定

  • 接続後

5. PostgreSQLへの接続

  • JDBCドライバーのダウンロード
    URL:https://jdbc.postgresql.org/download.html
    image.png

  • JDBCドライバーの追加
    MENU -> Tools -> Preferences -> Database -> Third Party JDBC Drivers -> Add Entry

  • クライアント側のIPを追加

SQL DeveloperのクライアントのIPアドレスを許可しないと接続できませんので、ご注意ください。
現象:Failure -Test failed: FATAL: no pg_hba.conf entry for host "<IP Address>", user "<Username>", database "<DB Name>"
対応方法:下記ファイルを開き、エントリーを追加します。
     C:\Program Files\PostgreSQL\13\data\pg_hba.conf


  • 接続を新規作成
    Database Type: PostgreSQLを指定

  • 接続後

6. IBM DB2への接続

  • JDBCドライバーのダウンロード
    URL:https://www.ibm.com/support/pages/db2-jdbc-driver-versions-and-downloads
    ダウンロード時にIBMidが必要ですので、事前にご用意ください。
    DB2のバージョンに応じて、適切なドライバーを選択してください。
    (※この例は、db2jcc4.jarを使います。)
    image.png
    ダウンロード後、ZIPファイルを解凍します。
    image.png

  • JDBCドライバーの追加
    MENU -> Tools -> Preferences -> Database -> Third Party JDBC Drivers -> Add Entry

  • 接続を新規作成
    Database Type: DB2を指定

  • 接続後

以前のバージョン(11.5.5まで)では、デフォルトポートは50000でしたが、11.5.6からはデフォルトポートが25000となります。

7. MS SQL Serverへの接続

付録

A-1. GUI言語設定の変更

デフォルトでは、SQL Developerの表示言語はOSの言語と同じです。必要に応じて言語を変更できます。例えば、UIを日本語に切り替えたい場合、以下の方法で言語設定を変更できます。

編集対象ファイル:C:\sqldeveloper\ide\bin\ide.conf
編集方法:ファイルの最後に次の行を追加してから、SQLDeveloperを再起動します。
日本語表示の場合:AddVMOption -Duser.language=ja
英語表示の場合:AddVMOption -Duser.language=en

A-2. GUIフォントサイズの変更

編集対象ファイル:
パス:C:\Users\<username>\AppData\Roaming\SQL Developer\system20.4.1.407.0006\o.sqldeveloper\
バージョンにより、system20.4.1.XXXXXの表示が異なります。
ファイル名:ide.properties

利用中の言語に応じて、以下の行を編集してください。編集後、SQL Developerを再起動してください。

改訂歴

2021年3月:初版作成
2021年7月:「言語設定の変更、フォントサイズの変更」を追加
2022年4月:「Oracle DB (Bastion経由)への接続」を追加
2022年4月:「Autonomous DB (Bastion経由)への接続」を追加
2022年5月:「MySQL Database Service (Bastion経由)への接続」を追加
2024年6月:DB2の新ポート番号を追記
2024年7月:「Amazon RDS for MySQL」のケースを追加

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Oracle LinuxでSQL Developerを利用する方法
OCI データベース・ツールでオラクルDBへの接続方法
Oracle Base DBのサービス名を取得する
OCI Cloud Shell上のSQL PlusからADBに接続する
OCI MarketplaceからMySQLインスタンスを作成する手順


公式ドキュメント
Oracle SQL Developer

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