本ブログは、オラクル・クラウドの個人ブログの1つです。
目次
例-1. コンパートメント内のリソース検索
コンパートメント単位でエンドユーザーを分けるのは、SaaS提供者やISV(独立系ソフトウェアベンダー)にとって一般的な利用ケースです。特定のコンパートメント内のすべてのリソースを確認したい場合、「拡張リソース問合せ」を利用することで迅速に表示できます。
※ コンパートメントを削除する際、空の状態でないと削除できません。削除前に残っているリソースを確認したい場合、この機能が非常に役立ちます。
1. OCIコンソールを使う
OCIコンソールの上部にあるサーチボックスにマウスを置いて、「拡張リソース問合せ」をクリックします。
「コンパートメント内のすべてのリソースの問合せ」を指定し、compartmentOcidを入れ替えて、「検索」をクリックします。
検索条件:query all resources where compartmentId = 'compartmentOcid'
数秒後、リソース検索結果が表示されます(画面を表略)。
2. OCI CLIを使う
コマンドの出力はJSONフォーマットで表示されるため、grepで出力を絞り込み、見やすくします。
コマンド例:oci search resource structured-search --query-text "query all resources where compartmentId = 'compartmentOcid'" | grep "resource-type"
例-2. DRG使用量の確認
DRG (Dynamic Routing Gateway)は、SaaS提供者向けのネットワーク アーキテクチャの設計において重要な役割を果たします。主な利用シナリオは以下の通りです。
- SaaS提供者と各エンドユーザが、オンプレミスからIPSec VPNまたはFastConnectを使用してOCIに接続する。
- SaaS提供者の管理用VCNから、DRGを経由してエンドユーザー用の各VCNに接続する。
詳細は、次の記事をご参照ください。
OCI シングル・テナンシで複数エンドユーザー共同利用のSaaSモデル -- ネットワーク設計編
通常のネットワークリソースであれば、次の画面で上限値と現在の使用量が確認できますが、DRGはこの画面では確認できません(VCN以外を指定しても表示されません)。
「拡張問い合わせ機能」でDRGの使用量を確認する手順
1. OCIコンソールを使う
「拡張リソース問い合わせ」の画面で以下の条件を入力し、「検索」をクリックします。
検索条件:query drg resources
2. OCI CLIを使う
コマンド例:
oci search resource structured-search --query-text "query drg resources" | grep "display-name"
例-3. 夜間停止対象のリソースの検出
対象リソース(Compute、DB、ADBなどのインスタンス)を毎晩自動で停止させることは、一般的な要件です。これを実現する方法はいくつかありますが、フリーフォームタグとOCI CLIコマンドを組み合わせて利用するのも一つの方法です。
事前準備
停止対象のリソースに対して、フリーフォーム・タグを付けています。
参考例(自由に指定できる):
タグ・キー:daily_auto_stop
タグ値:Yes
1. OCIコンソールを使う(画面上の確認)
「拡張リソース問い合わせ」の画面で以下の条件を入力し、「検索」をクリックします。
2. OCI CLIを使う(スクリプト)
コマンド例:
oci search resource structured-search --query-text "query all resources where (compartmentId = '<Your_Compartment_OCID>' && freeformTags.key = 'daily_auto_stop' && freeformTags.value = 'Yes' )"
対象のリソースを検出したら、インスタンス停止用のCLIコマンドと組み合わせてスクリプトを作成します。これをLinuxのcrontabまたはWindowsのタスク・スケジューラ)と連携させれば、リソースの定時自動停止が実現可能です。
以上
関連記事
オラクル・クラウドの個人ブログ一覧
便利なOCI CLIコマンド例
ドキュメント
検索言語の構文
サンプル問合せ
フリーフォーム・タグの理解