はじめに
Amazon Nova に Web Grounding という機能が登場しました。
しれっとスルーしそうになりましたが、あれ、意外といい機能?と思いさっさと記事にしています。
現在の利用条件(2025/10/31)
利用可能モデル: Amazon Nova Premier(他の Nova モデルも近日対応予定)
利用可能リージョン: 米国東部(バージニア北部)、近日中にオハイオとオレゴンでも利用可能
追加料金: あり
何ができるようになったの?
簡単に言うと、AI が公開されている最新情報を自動的に取得して、情報源の引用付きで正確な回答をしてくれるようになりました。
具体的な説明
- AI の「ハルシネーション」問題を軽減
AIは時々、事実と異なる内容を答えてしまうことがあります。Web Grounding を使うと、AI が公開情報を取得して、それを基に答えてくれるため、より正確になります。
- 複雑な仕組みが不要に
従来は「RAG(検索拡張生成)」という技術を自分で構築・管理する必要がありました。Web Grounding なら、シンプルな設定だけでこの機能が使えます。
- 情報源の引用が自動的に付く
AIが答える際、どこから情報を取得したかが明示されるため、情報の信頼性を確認できます。
- AI が自動判断
プロンプトの内容に応じて、AI が自動的に最新情報の取得が必要かどうかを判断します。
どんな時に便利か
- カスタマーサポート: 最新の製品・サービス情報の提供
- コンテンツ作成: 事実確認とソース検証が必要な場合
- リサーチアシスタント: 複数の最新情報源から情報を統合
- 正確性が重要なアプリケーション: ハルシネーションを減らしたい場合
やってみる
プレイグラウンドから動かせそうだったの簡単に動かしてみました。結果は画像の通りです。
Nova Grounding を OFF にした場合
Nova Grounding を ON にした場合
感想
完全にいい感じとまではいきませんが、想定ではこの辺りのページを探してくれると思いましたが、RAG や MCP サーバーも使わずにある程度最新の情報を取得できたのはいいじゃないですか!
SDK での実装(参考)
利用可能なツールとして nova_grounding を呼び出せばいいだけのようです。
model_id = "us.amazon.nova-premier-v1:0"
response = client.converse(
modelId=model_id,
messages=conversation,
toolConfig= {
"tools":[
{
"systemTool": {
"name": "nova_grounding"
}
}
]
}
)

