背景
AWS の保存サービスをネットドライブとして使いたくて、調べる途中で段々わからなくなっているので、各保存サービスのコストとスピードを1回整理してみました。
本題
この画像を見たことがあるかもしれませんが、これは AWS 主な保存サービスのスピード(レイテンシー)の一覧表です。ただしスピードだけでは判断できないので、コストも追加してみました。
コストとスピード一覧表
前提
- リージョンは全部東京
- AWS 外部に転送する料金は含んでいない
- USD だと数字が小さすぎてJPYに変換
- USD : JPY は 150 とする
- EBS io2は IOPS の費用もかかるけど一旦無視
- FSx はいろんなスペックがあるけど、今回は一番よく使うはずの Lustre: 125 MB/s/TiB、OpenZFS: Multi-AZ (HA) を選ぶ
- S3 Standard, S3 Standard-Infrequent Access, S3 Glacier Instant Retrieval それぞれがあるけど、今回は一番よく使うはずの S3 Standard を選ぶ
注意
サービスによって、一部特殊な費用要件があるけど、今回は簡単に説明したいため省きました。
一覧表(数字)
一覧表(比較)
円でも見にくいので、さらに比較バーションを作ってみました。
S3 Glacier Flexible Retrievals の保存価格を星 1 つベースとして、ざっくりの比例を算出しました。
各サービスの解説
それではもう少しサービスごとを解説していきます。
S3 Glacier
Glacier は基本アーカイブ用なので、ネットドライブとして使う想定はないけど、公式によりますと、S3 Glacier Instant Retrieval だと、「四半期に 1 回アクセスするような長期保存のアーカイブデータ」の場合で使う
S3 Standard
一般的な保存サービスの選択肢で、Standard IA と Glacier 以外にはほぼ最安で、ただし、ややレーテンシーがあって、スピード敏感のタスクに向いていない
S3 Express One Zone (画像はタイピングミス)
約1年前に発表された、One Zone (AZ) なので耐久性と可用性も落ちるけど、S3 Standard より相当早くて、コストもまだ安くて、もともと S3 の外部との接続方法手法が多いの観点も含めて、個人的に「ダークホース」の選択肢
EFS
予想より相当高くて(星も星に見えないようなサイズになっちゃった)、複数 EC2 と繋ぐことができるメリットがあったとしても、コスパ的に悪い
FSx
比較的に選択肢として考える方が少ないかもしれないけど、実は EFS よりやすいし、レーテンシーも低くて、外部との接続性だけは S3 Express One Zone の方が有利
EBS
もちろん超早いけど、EC2 と繋がらないと使えないので、ネットドライブとして使う選択肢ではない(Instance storage ももちろん)
いかがでしょうか。ちなみにネットで S3 Express One Zone と EBS の詳しいスピード比較
もあって、改めて S3 Express One Zone の凄さを感じました。