Daniel(シニアフルスタックエンジニア)です。AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイトの試験は、2026 年 10 月時点でも SAA-C03 のままです。一方で、2025〜2026 年の AWS のアップデートで「この要件ならこれが正解」という定番の判断がいくつか変わり、古い教材の説明が今の AWS と合わない箇所も出てきました。本記事では、試験の基本情報を確認したうえで、シナリオ問題の答え方に関わる変更を整理し、4 週間の学習計画とオリジナルの練習問題 5 問を紹介します。
- 本記事と練習問題は AI(Anthropic の Claude)の支援を受けて作成し、AWS 公式ドキュメントで確認しています。
- 練習問題はすべてオリジナルです。実際の試験問題ではありません。
- 2026 年 10 月 28 日時点の情報です。
本番形式の模擬試験 195 問(3 回分)を Kindle で出しています(試し読みあり):AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA-C03)模擬試験問題集
1. 試験の基本情報(2026 年 10 月 28 日に確認)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験コード | SAA-C03(現行) |
| 新しいバージョン | 発表なし(認定ページにも Coming soon のページにも SAA-C04 などの記載なし) |
| 問題数 | 65 問(採点対象 50 問、採点対象外 15 問)、択一選択または複数選択 |
| 試験時間 | 130 分 |
| 合格スコア | 720 点(100〜1,000 点の換算スコア)。分野ごとの合格基準はなく、試験全体で判定 |
| 受験料 | 150 USD |
| 言語 | 英語、日本語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)など 10 言語。イタリア語版は 2026 年 12 月 31 日で終了 |
| 受験方法 | ピアソン VUE のテストセンターまたはオンライン監督付き試験 |
| 有効期間 | 3 年 |
試験ガイドの分野と比率です。
| 分野 | 比率 | 50 問に換算した目安 |
|---|---|---|
| 第 1 分野:セキュアなアーキテクチャの設計 | 30% | 15 問 |
| 第 2 分野:レジリエントなアーキテクチャの設計 | 26% | 13 問 |
| 第 3 分野:高パフォーマンスなアーキテクチャの設計 | 24% | 12 問 |
| 第 4 分野:コストを最適化したアーキテクチャの設計 | 20% | 10 問 |
試験ガイドの改訂履歴(PDF 版と HTML 版の「Revisions」)には、公開日を 2026 年 10 月 29 日とするバージョン 1.1 が記載され、対象サービスから Amazon Elastic Transcoder を削除すると書かれています。ただし、この公開日は確認日(10 月 28 日)より後で、同日の HTML 版の対象サービス一覧(英語・日本語)にはまだ Elastic Transcoder が載っています。試験ガイドによると、ガイドの更新は試験に反映される約 1 か月前に公開されます。
2. 新しい機能は試験に出るのか
試験は試験ガイドの範囲から出題され、対象サービスの一覧は「すべてを網羅しているわけではなく、変更される場合もあります」とされています。次の章の変更は、VPC、Lambda、EBS、CloudFront、Savings Plans、DynamoDB、Security Hub といった対象サービスの新しい機能や料金オプションですが、AWS はそれらがいつ出題に反映されるかを公表していません。本記事も「出題される」とは言いません。
それでも押さえておきたいのは、「gp3 は最大 16 TiB」「NAT ゲートウェイの高可用性は AZ ごとに作るしかない」といった古い教材の前提が今の AWS では成り立たず、選択肢に新しい機能があると判断を誤りやすいからです。また、採点対象外の 15 問は、将来の採点対象の問題を評価するために使われています。要件に最も合う選択肢を選ぶ、という基本は変わりません。
3. 2025〜2026 年の AWS の変更で、答え方が変わるポイント
| # | 変更 | 日付 | 主な分野 |
|---|---|---|---|
| 3.1 | NAT ゲートウェイのリージョンモード | 2025 年 11 月 19 日 | 第 2・第 4 |
| 3.2 | Lambda マネージドインスタンス | 2025 年 11 月 30 日 | 第 3・第 4 |
| 3.3 | EBS gp3 の上限の引き上げ | 2025 年 9 月 26 日 | 第 3・第 4 |
| 3.4 | CloudFront の定額料金プラン | 2025 年 11 月 18 日 | 第 1・第 4 |
| 3.5 | Database Savings Plans | 2025 年 12 月 2 日 | 第 4 |
| 3.6 | DynamoDB グローバルテーブルの MRSC | 2025 年 6 月 30 日 | 第 2 |
| 3.7 | Security Hub と Security Hub CSPM | 2025 年 6 月 17 日、12 月 2 日 | 第 1 |
| 3.8 | 新規受付の終了・提供終了 | 2025 年 11 月 7 日、13 日 | 全分野 |
3.1 NAT ゲートウェイの「リージョン」アベイラビリティーモード(2025 年 11 月 19 日)
- 変わったこと:リージョン NAT ゲートウェイは、ワークロードがある AZ に合わせて自動で拡張・縮小し、ホストするパブリックサブネットも不要です。すべての AZ で同じ NAT ゲートウェイ ID を使うため、AZ が違うサブネットでも同じルートエントリを使えます。
- 効く理由:定番の答えは「AZ ごとにゾーン NAT ゲートウェイを置く」でしたが、同じ高可用性を 1 つのリソースで実現できます。ただし、新しい AZ への拡張には最大 60 分かかる場合があり、プライベート NAT には対応していません。
- 試験のコツ:「高可用性」と「運用負荷の最小化」がそろえばリージョンモード。他の VPC やオンプレミスへのプライベート NAT はゾーンモードです。
3.2 Lambda マネージドインスタンス(2025 年 11 月 30 日)
- 変わったこと:Lambda 関数を自分のアカウントの EC2 インスタンス上で実行できます。キャパシティープロバイダーで VPC とインスタンスの要件を指定し、インスタンスの管理、スケーリング、パッチ適用は AWS が行います。料金は EC2 のコストに 15% の管理手数料を加えたもので、EC2 Savings Plans やリザーブドインスタンスが EC2 部分に適用されます。提供開始時から東京リージョンでも使えます。
- 効く理由:古い教材は「スパイクがあるなら Lambda、常に高負荷なら EC2 かコンテナ」の二択でした。
- 試験のコツ:「一定で大量のトラフィック」「特定のインスタンス(Graviton、高帯域幅ネットワーク)」「EC2 の料金モデル」「パッチ適用は任せたい」ならマネージドインスタンス。「バースト」「ゼロまでスケール」なら Lambda(デフォルト)です。
3.3 Amazon EBS gp3 の上限の引き上げ(2025 年 9 月 26 日)
| gp3 ボリューム 1 本あたり | 以前 | 現在 |
|---|---|---|
| 最大サイズ | 16 TiB | 64 TiB |
| 最大 IOPS | 16,000 | 80,000 |
| 最大スループット | 1,000 MiB/s | 2,000 MiB/s |
- 効く理由:以前は 16 TiB や 16,000 IOPS を超えると、RAID 0 か io2 Block Express が答えでした。AWS は、ストライプした複数のボリュームを 1 つの gp3 にまとめられると案内しています。gp3 は EBS で最も低コストの SSD です。ベースライン(3,000 IOPS・125 MiB/s)は容量にかかわらず一定で、IOPS は 1 GiB あたり 500、スループットは 1 IOPS あたり 0.25 MiB/s が上限です。
- 試験のコツ:この上限内で、99.8〜99.9% の耐久性で足りれば gp3。最大 256,000 IOPS、安定したサブミリ秒のレイテンシー、99.999% の耐久性が必要なら io2 Block Express です。
3.4 Amazon CloudFront の定額料金プラン(2025 年 11 月 18 日)
- 変わったこと:CloudFront の配信に、AWS WAF、DDoS 保護、Route 53 の DNS、CloudWatch Logs の取り込み、サーバーレスのエッジコンピューティング、S3 のストレージクレジットをまとめた月額プランです(Free 0 USD、Pro 15 USD、Business 200 USD、Premium 1,000 USD)。超過料金はなく、許容量を超えると性能が下がる場合があります。ブロックされたリクエストと DDoS 攻撃は許容量に数えられません。プランはディストリビューション(1 つのドメイン)ごとに適用され、従量課金のものと混在できます。
- 効く理由:従量課金の CloudFront では、アクセスの急増がそのまま請求に響きました。
- 試験のコツ:「請求額を固定」「バイラルや DDoS でも超過料金なし」「WAF 込み」なら定額料金プランです。
3.5 Database Savings Plans(2025 年 12 月 2 日)
- 変わったこと:データベースの 1 時間あたりの使用額を 1 年間コミットすると、前払いなしで最大 35% 割引されます。Aurora、RDS、DynamoDB、ElastiCache、DocumentDB、Neptune、Keyspaces、Timestream、AWS DMS が対象で(発表時点。現在の料金ページでは Amazon OpenSearch Service も対象)、エンジン、インスタンスファミリー、サイズ、デプロイオプション、リージョンにかかわらず適用されます(サーバーレスを含む)。
- 効く理由:古い教材では「データベースの割引=リザーブドインスタンス」の一択でした。
- 試験のコツ:「1 年以内にエンジンやリージョン、インスタンスの世代を変える」「サーバーレスへ移る」なら Database Savings Plans。期間は 1 年のみです。
3.6 DynamoDB グローバルテーブルのマルチリージョンの強力な整合性(2025 年 6 月 30 日)
- 変わったこと:従来の MREC(マルチリージョンの結果整合性)に加えて、MRSC(マルチリージョンの強力な整合性)を選べます。MRSC は項目の変更を少なくとも 1 つの他のリージョンに同期的にレプリケートし、RPO ゼロをサポートします。どのレプリカでも、強力な整合性のある読み込みは最新の項目を返します。厳密に 3 リージョン(3 レプリカ、または 2 レプリカと 1 ウィットネス)に配置し、レイテンシーは MREC より高く、TTL、ローカルセカンダリインデックス、トランザクションは使えません。
- 効く理由:古い教材の「グローバルテーブルは結果整合性で、競合は最終書き込み者優先」は、今の MREC の説明です。
- 試験のコツ:「RPO ゼロ」「どのリージョンで読んでも最新」なら MRSC。「各リージョンで低レイテンシーの書き込み」なら MREC です。
3.7 AWS Security Hub と AWS Security Hub CSPM(2025 年 6 月 17 日、12 月 2 日)
- 変わったこと:新しい AWS Security Hub が 2025 年 6 月 17 日にプレビュー、12 月 2 日に一般提供となり、従来の Security Hub は AWS Security Hub CSPM として提供されています。新しい Security Hub は、GuardDuty、Inspector、Security Hub CSPM などのシグナルを相関付けてリスクを検出し、攻撃経路を可視化します。有効にすると Security Hub CSPM も自動で有効になります。
- 効く理由:試験ガイドの一覧は「AWS Security Hub」のままで、古い教材の Security Hub は今の CSPM(セキュリティ体制の管理、つまり設定のチェック)を指しています。
- 試験のコツ:「複数アカウントの設定をベストプラクティスに照らしてチェックし、結果を集約」なら Security Hub(CSPM)。脅威の検出は GuardDuty、脆弱性は Inspector、S3 の機密データは Macie です。
3.8 新規受付の終了・提供終了
「AWS Service Availability Updates」(2025 年 10 月 13 日)などから、SAA のシナリオに関係するものを抜き出しました。
| サービス | 状態 | AWS が案内する代替 |
|---|---|---|
| AWS Snowball Edge | 2025 年 11 月 7 日から新規のお客様は利用不可 | オンライン:AWS DataSync オフライン:AWS Data Transfer Terminal、パートナーのソリューション エッジ:AWS Outposts |
| Amazon Glacier(ボールトを使う独立したサービス) | 2025 年 11 月 7 日から新規のお客様は利用不可 | S3 Glacier ストレージクラス |
| Amazon S3 Object Lambda | 2025 年 11 月 7 日から新規のお客様は利用不可 | Lambda 関数を直接(Lambda 関数 URL や API Gateway 経由で)呼び出す クライアントアプリケーション側での処理 画像の変換:Dynamic Image Transformation for Amazon CloudFront |
| Amazon Elastic Transcoder | 2025 年 11 月 13 日で提供終了 | AWS Elemental MediaConvert |
- 既存のお客様は Snowball Edge やボールトを使い続けられ、試験ガイドの一覧にも AWS Snow Family は残っています。「大量データのオフライン移行」に Snowball Edge が出てくる可能性はありますが、新規の移行では DataSync や Data Transfer Terminal が案内されていることも知っておきます。
- S3 Glacier ストレージクラスと、ボールトを使う Amazon Glacier は別物です。「動画の変換=Elastic Transcoder」という覚え方は、もう使えません。
4. 4 週間の学習計画
AWS は、AWS サービスを使うクラウドソリューションの設計について 1 年以上の実務経験を推奨しています。基礎を一度学んだ方向けに、平日 1 時間・週末 2〜3 時間で組みました。
| 週 | 重点 | 押さえるサービスと判断 | 手を動かすこと |
|---|---|---|---|
| 1 | 第 1 分野(30%) | IAM と SCP、KMS、セキュリティグループとネットワーク ACL、VPC エンドポイント、WAF と Shield、GuardDuty・Inspector・Macie・Security Hub の使い分け | 検証用の VPC でリージョン NAT ゲートウェイを作り、パブリックサブネットなしでプライベートサブネットのルートに設定してみる(時間課金なので確認後すぐ削除) |
| 2 | 第 2 分野(26%) | マルチ AZ、Auto Scaling と ELB、Route 53 のルーティング、SQS・SNS・EventBridge による疎結合、DR 戦略、DynamoDB の MREC と MRSC | DR 戦略 4 種(バックアップと復元、パイロットライト、ウォームスタンバイ、マルチサイト)の RPO・RTO・コストを表にする |
| 3 | 第 3 分野(24%) | EBS(gp3 と io2 Block Express)、EFS と FSx、CloudFront と ElastiCache、Kinesis と Data Firehose、Lambda・マネージドインスタンス・コンテナの使い分け | 小さな gp3 ボリュームで、Elastic Volumes による IOPS とスループットの変更を試す |
| 4 | 第 4 分野(20%)と仕上げ | オンデマンド、リザーブドインスタンス、Compute Savings Plans、Database Savings Plans、スポット、S3 のストレージクラス、データ転送料金、CloudFront の料金 | 65 問・130 分の模擬試験を 2 回解き、間違えた問題は「どの言葉で正解が決まったか」を書き出す |
古い教材の説明と AWS のドキュメントが違うときは、ドキュメントを優先します。
5. 練習問題 5 問
答えと解説は折りたたんでいます。
問題 1(第 2 分野:NAT ゲートウェイのアベイラビリティーモード)
あるプラットフォームチームは、AWS CloudFormation テンプレートで多数の VPC を作成しています。各 VPC のワークロードは外部の SaaS API に IPv4 で接続しますが、外部から接続を受け付けてはいけません。使う AZ の数は VPC によって 2〜4 と異なり、あとから AZ を増やすこともあります。いまのテンプレートは、AZ ごとにパブリックサブネット、Elastic IP アドレス、NAT ゲートウェイ、ルートテーブルを定義しているため、複雑になっています。チームは、AZ の障害に強い構成を保ちながら、テンプレートをできるだけ簡単にしたいと考えています。NAT ゲートウェイの構成をどのように変えるべきですか。
- A. 接続タイプを「プライベート」にして AZ ごとに 1 つずつ作成し、Elastic IP アドレスの割り当てをやめます。
- B. アベイラビリティーモードを「リージョン」にして VPC ごとに 1 つだけ作成し、すべてのルートテーブルでそれをデフォルトルートの宛先にします。
- C. 最初の AZ にだけ 1 つ作成し、ほかの AZ のワークロードの通信もそこを経由させます。
- D. Egress-only インターネットゲートウェイに置き換え、それをデフォルトルートの宛先にします。
解答と解説
正解:B
- A:不正解。プライベート NAT ゲートウェイは他の VPC やオンプレミスへの接続用です。Elastic IP アドレスを関連付けられず、インターネットゲートウェイにルーティングするとトラフィックは破棄されます。
- B:正解。リージョン NAT ゲートウェイは、ワークロードがある AZ に自動で拡張され、パブリックサブネットも不要です。すべての AZ で 1 つの NAT ゲートウェイ ID を使うため、どのルートテーブルにも同じルートを書け、AZ を増やしてもテンプレートは変わりません。
- C:不正解。ゾーン NAT ゲートウェイは 1 つの AZ で動作するため、その AZ の障害でほかの AZ のワークロードも外部に出られなくなります。
- D:不正解。Egress-only インターネットゲートウェイは IPv6 専用です。IPv4 には NAT ゲートウェイを使います。
ポイント:新しい AZ への拡張には最大 60 分かかる場合があります。プライベート NAT にはゾーンモードを使います。
参考:https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/vpc/latest/userguide/nat-gateways-regional.html
問題 2(第 4 分野:Lambda マネージドインスタンス)
ある企業は、大量のイベントを処理する AWS Lambda 関数を運用しています。トラフィックは 24 時間ほぼ一定で、急なスパイクはほとんどありません。関数はデータの送受信が多いため、ネットワーク帯域幅の大きい、最新の AWS Graviton プロセッサを搭載したインスタンスで実行したいと考えています。また、コストを下げるために、リザーブドインスタンスなど EC2 の料金モデルを利用したいと考えています。開発チームは、Lambda のプログラミングモデルとイベントソースとの統合をそのまま使い、OS のパッチ適用やインスタンスのスケーリングは自分たちで管理したくありません。どのソリューションがこれらの要件を満たしますか。
- A. 関数にプロビジョニングされた同時実行を設定し、初期化済みの実行環境が常に待機している状態にします。
- B. 関数のコードをコンテナイメージにして Amazon ECS に移行し、Graviton インスタンスの Auto Scaling グループをキャパシティプロバイダーとするクラスターで実行します。
- C. 関数のメモリ設定を最大値まで増やし、関数に割り当てられる CPU を増やします。
- D. インスタンスの要件と VPC 設定を指定したキャパシティープロバイダーを作成し、関数を Lambda マネージドインスタンスで実行します。
解答と解説
正解:D
- A:不正解。プロビジョニングされた同時実行はコールドスタートを抑える設定で、関数は Lambda(デフォルト)のままです。リクエストと実行時間の料金に加えて、設定した同時実行の量と期間にも料金がかかり、実行するインスタンスもリザーブドインスタンスなどの EC2 の料金モデルも選べません。
- B:不正解。Graviton と EC2 の料金モデルは使えますが、Lambda のイベントソースとの統合は使えず、コードの作り直しとインスタンスの管理(AMI の更新など)が必要です。
- C:不正解。メモリに比例して CPU は増えますが、インスタンスの種類や EC2 の料金モデルは選べません。
- D:正解。キャパシティープロバイダーで VPC とインスタンスの要件を指定し、Graviton4 などの最新の CPU や高帯域幅ネットワークを持つインスタンスを選べます。インスタンスの管理、スケーリング、パッチ適用は AWS が行い、イベントソースとの統合もそのまま使えます。料金は EC2 ベースで、EC2 Savings Plans やリザーブドインスタンスが適用されます。
ポイント:EC2 の割引は 15% の管理手数料には適用されません。トラフィックがなくてもゼロにはならず、設定した最小数の実行環境が残ります。
参考:https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/lambda/latest/dg/lambda-managed-instances.html
問題 3(第 3 分野:Amazon EBS のボリュームタイプ)
ある企業は、EC2 インスタンス上の自社管理データベースで、16 TiB の gp3 を 3 本、OS のソフトウェア RAID 0 で束ねて使っています(合計 48 TiB、45,000 IOPS、1,500 MiB/s)。バックアップのたびに 3 本のスナップショットの整合性をそろえる作業が負担になっています。1 年以内にデータは約 60 TiB まで増えますが、必要な性能は今と同じです。チームは RAID をやめて 1 本にまとめたいと考えており、gp3 と同等の耐久性で十分です。最も費用対効果の高い選択肢はどれですか。
- A. io2 Block Express 1 本(60 TiB、45,000 IOPS を指定)に移行します。
- B. gp2 1 本(60 TiB)に移行し、容量に比例するベースライン性能で要件を満たします。
- C. gp3 1 本(60 TiB、45,000 IOPS、1,500 MiB/s を指定)に移行します。
- D. gp3 1 本(60 TiB)に移行し、容量が大きいのでベースライン性能のまま使います。
解答と解説
正解:C
- A:不正解。io2 Block Express(最大 64 TiB・256,000 IOPS)でも要件は満たせますが、高い性能と 99.999% の耐久性を備えた、ミッションクリティカルなワークロード向けのボリュームです。gp3 は EBS で最も低コストの SSD なので、gp3 で足りる要件では割高になります。
- B:不正解。gp2 の最大サイズは 16 TiB、最大 IOPS は 16,000 です。
- C:正解。gp3 は 2025 年 9 月から 1 本で最大 64 TiB、80,000 IOPS、2,000 MiB/s に対応しています。60 TiB に 45,000 IOPS(上限は 1 GiB あたり 500 IOPS)と 1,500 MiB/s(上限は 1 IOPS あたり 0.25 MiB/s)を指定できます。
- D:不正解。gp3 のベースラインは容量にかかわらず 3,000 IOPS・125 MiB/s です。gp2 と違い、容量を増やしても性能は上がりません。
ポイント:以前の上限(16 TiB・16,000 IOPS・1,000 MiB/s)では、この構成に RAID 0 か io2 Block Express が必要でした。
参考:https://docs.aws.amazon.com/ebs/latest/userguide/general-purpose.html
問題 4(第 4 分野:Amazon CloudFront の料金)
ある小規模なスタートアップは、Amazon S3 をオリジンにした Amazon CloudFront ディストリビューション 1 つで、1 つのドメインのサイトを公開しています。先月はソーシャルメディアで記事が話題になり、さらに DDoS 攻撃も重なって、従量課金の請求が予算を大きく超えました。創業者は、AWS WAF と DDoS 対策を含めて毎月の支払いを一定にし、アクセスが急に増えても超過料金がかからないようにしたいと考えています。月の予算は 50 USD です。最も費用対効果の高い方法はどれですか。
- A. ディストリビューションを CloudFront の定額料金プランの Pro プランに切り替えます。
- B. AWS Shield Advanced を契約し、攻撃で増えた料金を DDoS コスト保護で取り戻せるようにします。
- C. AWS Budgets で月 50 USD の予算を作成し、予測コストが予算を超えそうなときに E メールで通知します。
- D. 価格クラスを「価格クラス 100」に変更し、料金の安い地域のエッジロケーションだけで配信します。
解答と解説
正解:A
- A:正解。定額料金プランは、CloudFront の配信に AWS WAF、DDoS 保護、Route 53 の DNS などをまとめた月額料金で、超過料金はありません。Pro プランは月額 15 USD で予算内です。ブロックされたリクエストと DDoS 攻撃は許容量に数えられず、許容量を超えても性能が下がる場合があるだけです。
- B:不正解。Shield Advanced は月額 3,000 USD で 1 年契約が必要なうえ、データ転送の従量課金も別にかかります。
- C:不正解。AWS Budgets のアラートは通知するだけで、請求額を固定しません。
- D:不正解。単価の高い地域を除外できますが、従量課金のままなので、アクセスが急増すれば請求も増えます。
ポイント:プランはディストリビューションごとに適用され、従量課金のディストリビューションと混在できます。
参考:https://aws.amazon.com/about-aws/whats-new/2025/11/aws-flat-rate-pricing-plans
問題 5(第 2 分野:DynamoDB グローバルテーブル、2 つ選択)
ある決済サービスは、口座残高を Amazon DynamoDB で管理しています。アプリケーションは米国東部(バージニア北部)、米国東部(オハイオ)、米国西部(オレゴン)で同時に動いており、どの拠点で残高を照会しても、ほかの拠点で直前に確定した更新が反映されている必要があります。また、1 か所が停止しても、確定した更新を 1 件も失ってはいけません(RPO ゼロ)。書き込みが多少遅くなることは許容されます。ソリューションアーキテクトが取るべき対応はどれですか。(2 つ選択してください。)
- A. 拠点ごとに別々のテーブルを置き、DynamoDB Streams で起動する AWS Lambda 関数がほかの拠点へ変更を書き込むようにします。
- B. グローバルテーブルの整合性モードに MRSC(マルチリージョンの強力な整合性)を選び、この 3 リージョンで構成します。
- C. MREC(マルチリージョンの結果整合性)のグローバルテーブルを使い、同じ項目への同時更新は最終書き込み者優先で解決させます。
- D. 残高を読み取る API 呼び出しで、強力な整合性のある読み込み(ConsistentRead=true)を指定します。
- E. 残高の更新に TransactWriteItems を使い、3 拠点への書き込みを 1 つのトランザクションにまとめます。
解答と解説
正解:B、D
- A:不正解。Streams と Lambda による複製は非同期なので、停止時に複製前の更新が失われるおそれがあり、ほかの拠点の読み取りが最新とも限りません。
- B:正解。MRSC は項目の変更を少なくとも 1 つの他のリージョンに同期的にレプリケートし、RPO ゼロをサポートします。MRSC は厳密に 3 リージョンにデプロイし、この 3 リージョンは対応リージョンに含まれます。
- C:不正解。MREC は非同期で、RPO はレプリケーションの遅延と同じです。強力な整合性のある読み込みでも、別のリージョンで最後に更新された項目は古いデータを返すことがあります。
- D:正解。MRSC レプリカに対する強力な整合性のある読み込みは、常に最新バージョンを返します。デフォルトの結果整合性のある読み込みでは、この保証はありません。
- E:不正解。トランザクションは同じアカウントとリージョン内の項目が対象で、グローバルテーブルのリージョンをまたぐトランザクションはサポートされません。MRSC はトランザクションオペレーション自体をサポートしていません。
ポイント:MRSC は MREC より書き込みのレイテンシーが高く、TTL とローカルセカンダリインデックスも使えません。
Kindle の問題集には、この 5 問とは別のオリジナル問題を 195 問(3 回分)収録しています(試し読みあり):AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト(SAA-C03)模擬試験問題集
6. まとめ
- 試験は SAA-C03 のままで、新しいバージョンは発表されていません。試験ガイドの改訂履歴には、Elastic Transcoder を対象から外すバージョン 1.1(公開日 2026 年 10 月 29 日)が記載されています。
- リージョン NAT ゲートウェイ、Lambda マネージドインスタンス、gp3 の新しい上限、CloudFront の定額料金プラン、Database Savings Plans、DynamoDB の MRSC で、「最適な答え」の前提が変わりました。
- Snowball Edge、Glacier のボールト、Elastic Transcoder を前提にした古い説明は、今の提供状況に合わせて読み替えます。
シリーズの一覧:「AWS 認定 模擬試験問題集」シリーズ
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