はじめに
LaTeXで「①」や「Ⓐ」のような丸囲み文字を使いたいことがあるが、これらを直接入力するとコンパイルエラーになる場合がある。
そこで、自作コマンドで安定して丸囲み文字を出力する方法を紹介する。
以下のように出力できるようになる。
まず、プリアンブルに次の設定を追加する。
\newcommand{\circledtext}[1]{\leavevmode\raise0.2ex\hbox{\textcircled{\scriptsize #1}}}
使い方
文中で次のように記述すると、丸囲み文字を出力できる。
\circledtext{1}
\circledtext{12}
\circledtext{A}
\circledtext{あ}
\circledtext{漢}
数字・アルファベット・ひらがな・漢字など幅広く対応しているが、数字は2桁、それ以外は1文字までが推奨である。
解説
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\newcommandで新しいコマンド\circledtext{}を定義している。 -
\leavevmodeは段落の先頭でも安全に動作させるためのもの。これがないとエラーになる場合がある。 -
\raise0.2exは文字の位置を少し上にずらし、丸の中心と文字をきれいに合わせる。 -
\scriptsizeは囲まれる文字を小さくして、丸の中に収める。 -
\hboxは囲まれた内容を1つのボックスとして扱う。
