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Azure SQL Databaseを使ったPower Platformの検討

Last updated at Posted at 2023-11-30

Power PlatformはデータベースにDataverseを利用することが多いですが、Azure SQL Databaseを使うことも可能です。Azure SQL Databaseを使った場合を検討してみます。

Azure SQL Databaseを使う場合、SQL Serverコネクタを利用する方法と仮想テーブルを利用する方法があります。

SQL Serverコネクターを利用してAzure SQL Databaseを使う場合。

仮想テーブルを利用する場合は、Dataverseを経由してAzure SQL Serverへ接続します。

Azure SQL Databaseの準備

Azure SQL Databaseの無料プランを使って準備します。

  • Azure ポータルでAzure SQL Database for freeを有効にします。
    image.png

  • SQL Database サーバーを作成します。今回の認証方法は Microsoft Entraのみの認証を使用する を選択します。
    image.png

  • SQL データベースを作成します。
    image.png

  • 接続方法は、パブリック エンドポイント を選択して、Azure サービスおよびリソースにこのサーバへのアクセスを許可するはいにします。これでPower PlatformのSQL Serverコネクタからアクセスできます。
    image.png

  • クエリ エディターを使用してテーブルを作成します。

image.png

CREATE TABLE Member
(
	MemberId INT IDENTITY PRIMARY KEY,
	FirstName NVARCHAR(128) NOT NULL,
	LastName NVARCHAR(128) NOT NULL,
	DateOfBirth DATE
);

CREATE TABLE Team
(
	TeamId INT IDENTITY PRIMARY KEY,
	GroupName NVARCHAR(128) NOT NULL
);

CREATE TABLE TeamMember
(
	TeamMemberId INT IDENTITY PRIMARY KEY,
TeamMemberName NVARCHAR(128),
	MemberId INT REFERENCES Member (MemberId),
	TeamId INT REFERENCES Team (TeamId),
	TeamPoint DECIMAL(5,2) CHECK (TeamPoint >= 0.00 AND TeamPoint <= 100.00)
	CONSTRAINT [UQ_TeamMembers] UNIQUE CLUSTERED
	(
		MemberId, TeamId
	)
);

  • テーブルを作成します。
    image.png

SQL Serverコネクタを利用する場合

SQL Serverコネクターを利用してAzure SQL Databaseを使う場合。

  • make.powerapps.comからSQL Serverコネクタを利用してAzure SQL Serverへ接続します。
    image.png

  • 外部データを選択を選択します。
    image.png

  • Authentication typeAzure AD Integratedを選択します。
    image.png

  • Azure SQL ServerのDatabaseを選択して先ほど作成したテーブルMemberを選択します。
    image.png

  • テーブルMemberを閲覧、編集、削除できるアプリが作成されます。
    image.png

仮想テーブルを利用する場合

仮想テーブルを利用する場合は、Dataverseを経由してAzure SQL Serverへ接続します。

  • 仮想テーブルを作成を選択します。
    image.png
  • SQL Serverコネクタを選択します。
    image.png
  • Azure SQL Serverを入力します。
    image.png
  • テーブルMemberを選択します。
    image.png
  • 自動的にマッピング情報が生成されます。
    image.png
  • DataverseのテーブルMemberが作成されました。実体はAzure SQL DatabaseのテーブルMemberになります。通常のDataverseのテーブルと同様に利用できます。
    例えば、Dataverseの通常テーブルへ仮想テーブルの検索列を追加すれば2つのデータベースを連携することもできます。

image.png

注意点としては仮想テーブルを利用する場合、テーブルに文字列型のカラムが1つ以上ないとプライマリーフィールドが設定できないエラーが表示されます。

image.png

上記の方法で、Azure SQL Databaseを使ったPower Platformが利用できるようになります。

Azure SQL DatabaseであればAzureを利用して大量データのバッチ処理も作成することができるため、Dataverseのプラグインが2分以上実行できない問題も回避しやすくなります。

一方、Dataverseであれば標準で利用できる、行レベルによるアクセス制御、列レベルのセキュリティルール設定などが利用できなくなります。

DataverseとAzure SQL Databaseを組み合わせて、お互いのメリットを利用するのがいいのではないかと思います。

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