NetApp Cloud Syncを使ってWindowsにあるファイルをFSxNに同期

この記事では、「NetApp Cloud Syncを利用してWindowsにあるファイルをCVOに同期」を参考してWindowsにあるファイルをAmazon FSx for NetApp ONTAPに同期できることを検証したいと思います。

Keyword

NetApp BlueXPとは？
オンプレミス及びクラウド環境におけるストレージとデータサービスにおいて、シンプルなハイブリッドマルチクラウドを統合管理・運用する為のコントロールプレーンサービスです。
Amazon FSx for NetApp ONTAP(FSxN)
AmazonがフルマネージドのNetApp ONTAPファイルシステム上に構築された、信頼性が高く、スケーラブルで、パフォーマンスが高く、機能が豊富なファイルストレージを提供するサービスです。ONTAPファイルシステムの使い慣れた圧縮・重複排除・階層化機能、及びAPIオペレーションと、フルマネージドAWSのネイティブサービスを兼ね備えています。
NetApp Cloud Sync
ファーマットを問わず、ハイブリッド・マルチクラウド環境でNFSまたはCIFSファイル共有、Amazon S3 Object、Azure Blob、Google Cloud Storage、IBM Cloud Object Storage、NetApp StorageGRID、Box、SMB Serverなどファイルサーバーの間でデータを同期するサービスです。
AWS Managed Microsoft AD
AWS Directory Serviceを使ってMicrosoft Active Directory (AD) をマネージドサービスです。AWSクラウドで簡単にディレクトリをセットアップしたり、AWS リソースを既存のオンプレミス Microsoft Active Directory に接続したり、ディレクトリを作成することができます。

手順

1.AWS Managed Microsoft ADとWindowsファイルサーバーを準備
2.Cloud SyncとFSxNを作成
3.WindowsにあるファイルをFSxNに同期
構成イメージ：

1.AWS Managed Microsoft ADとWindowsファイルサーバーを準備

こちらの詳しい手順を参考してAWS ConsoleでAWS Managed Microsoft ADとWindowsサーバーを設定します。

AWS Managed Microsoft ADを設定
AWS ConsoleでDirectory ServiceまたADで検索し、Standard Editionを選んでDirectory DNS nameなどの情報を入れてADを作成します。

Activeになるのを確認し、DNS address、Directory DNS nameとDirectory NetBIOS nameをメモして後程使います。Passwordを忘れたら、Reset user passwordできます。
EC2に上記のADにジョインしたWindowsサーバを立ち上げ
同じVPCにEC2を作成、Advanced detailsをクリックしてDomain join directoryを上記のADにします。

2.FSxNとCloud Syncを作成

FSxNを作成
FSxNを作成する方法は、AWS ConsoleとNetApp BlueXPから二つがあります。どちらでも上記のADにジョインするCIFSボリュームを追加できます。AWS ConsoleからFSxNを作成する時に直接ADにジョインする場合は、Standard createを選択し、Default storage virtual machine configurationの方に必要な情報を入れます。

Organizational Unitiに必ずADのNet BIOSを入れます。

今回はNetApp BlueXPのGUIにより、上記のADと同じVPCにFSxNを作成し、CIFSボリュームを追加します。

正しくADのの情報を入力し、DNSとIPを確認した上で追加します。
Cloud Syncを作成
「Amazon Cloud上にNetApp Cloud SyncのData Brokerを作成する二つの方法」を参考して簡単にCloud Syncを作成します。
注意事項
AWS ConsoleでFSxNを作成する時に直接ADにジョインすると、FSxNのSVMがエラーになってうまくいかない場合は下記の設定を再確認します。
1.この様なエラーが起きる場合は必ずADのNet BIOSをOUに設定します。

2.FSxN svmのNet BIOSがADのと異なる様に設定します。

3.WindowsにあるファイルをFSxNに同期

BlueXPのGUIからCloud Syncにより、WindowsとFSxNの同期関係を構築します。

SMB Server(上記のEC2で作成したWindows)の認証情報を入れて今回は同じVPCの中での為、EC2のprivate IPでOKです。

FSxNがジョインしたADの認証情報を入れます。ここで必ずADのDomainを入れます。

Windowsにあるファイル/test/NetAppCloudSyncDemoをFSxNの/cifs_shareに同期します。

WindowsにRDPで接続して確認します。
同期前:

同期後:

Dashboardから詳細も確認できます。

まとめ

NetApp Cloud Syncを使って、NetApp BlueXPのGUIにより、Amazon Cloud上でWindowsにあるファイルをFSx for NetApp ONTAPに同期できることを検証しました。

参考リンク

1.Amazon FSx for ONTAP
2.NetApp BlueXP
3.Amazon FSx for NetApp ONTAP とは何ですか?
4.Set up permissions for FSx for ONTAP
5.ネットアップ、進化したクラウドに対応した統合データエクスペリエンスを提供する「NetApp BlueXP」を発表
6.Cloud Sync: Creating a new data broker in AWS
7.NetApp Cloud Sync SMB server requirements
8.Amazon Cloud上にNetApp Cloud SyncのData Brokerを作成する二つの方法
9.Amazon Cloud上でWindowsファイルサーバーのデータをNetApp Cloud Volumes ONTAPに同期
10.AWS Managed Microsoft AD