はじめに
バージョンflutter-2.3.0-12.0.pre以降で、Desktop及びWebアプリにおいてマウスのドラッグ操作でスクロースすることが出来なくなりました。デスクトップ環境でアプリをデバッグしているときにあれ？って思うことがあるので（例えば、横方向へのスクロール操作）、元のようにドラッグ操作でスクロールを使えるようにする方法をまとめておきます。
※ 2021/8/22時点で stable 版にはまだリリースされていない機能ですが、そのうち反映されます。
マウスでドラッグしてもスクロールしないようにする変更。
— Kabo💉 (@kabochapo) May 5, 2021
ドラッグでスクロールするのはデスクトップやwebらしくなく感じる一因だと思ってたので嬉しい。https://t.co/HAIydWHWq8
@kabochapo ツイートありがとう（このツイートをなんとなく覚えていた）
アプリ全体でマウスドラッグ操作を有効にする方法
MaterialAppのscrollBehaviorにMaterialScrollBehaviorを継承した独自のインスタンスを渡してあげます。dragDevicesメソッドで返す値にPointerDeviceKind.mouseを追加してあげれば良いです。
class MyCustomScrollBehavior extends MaterialScrollBehavior {
@override
Set<PointerDeviceKind> get dragDevices => {
PointerDeviceKind.touch, // 通常のタッチ入力デバイス
PointerDeviceKind.mouse, // これを追加！
};
}
MaterialApp(
scrollBehavior: MyCustomScrollBehavior(), // これを追加！
// ...
);
特定のwidgetでのみマウスドラッグ操作を有効にする方法
目的のwidgetをScrollConfigurationで囲ってあげて、behaviorに上記と同じようにMaterialScrollBehaviorを継承した独自クラスのインスタンスを与えるだけです。
class MyCustomScrollBehavior extends MaterialScrollBehavior {
@override
Set<PointerDeviceKind> get dragDevices => {
PointerDeviceKind.touch,
PointerDeviceKind.mouse,
};
}
final ScrollController controller = ScrollController();
ScrollConfiguration(
behavior: MyCustomScrollBehavior(),
child: ListView.builder(
controller: controller,
itemBuilder: (BuildContext context, int index) {
return Text('Item $index');
}
),
);