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【第3回】eager_loadとpreloadの挙動の違いをまとめた

Last updated at Posted at 2021-07-02

前回の記事では、joinsleft_outer_joinsの挙動の違いについてまとめました。
前回の記事をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ。
【第1回】RailsのN+1問題と解決するためのメソッド完全版
【第2回】Railsのjoinsとleft_outer_joinsの挙動と違いをまとめた

本記事の内容

  1. joins
  2. left_outer_joins
  3. eager_load <=(本記事ではここから解説)
  4. preload
  5. includes

eager_load

関連モデルを一括読み込みするメソッドです。
SQLのLEFT OUTER JOIN句を発行し関連付けをキャッシュします。
キャッシュとは一度取得したデータをメモリ上に一時的に保存する事で、次回のデータ取得時により高速にデータ取得する仕組みです。
eager_loadを使う事で、あるモデルを軸にその関連モデルの値を取得したい場合のN+1問題の解消ができる様になります。

例1
モデル名.eager_load(:関連モデル)

eager_loadは、関連モデルのデータをメモリに一時的に保存することで、メモリからデータを取得します。
関連モデルに存在する属性を、ループ処理の中で取得したい場合に使用します。

joinsleft_outer_joinsとの違いは、関連モデルを一括でキャッシュすることです。

使い方

例2
User.eager_load(:post).each do |user|
 p user.posts.title
end

Userモデルと関連するPostモデルを一括読み込みしたうえでeachメソッドでループ処理を実行しています。
キャッシュされたPostモデルを使用するので、DBへのアクセスはされません。
そのためSQLが発行されず、N+1問題が解消されるわけですね。

preload

同じく関連モデルを一括読み込みするメソッドです。
eager_loadとの違いは、SQLをモデルごとに発行し、関連モデルをキャッシュすることです。
つまり、eager_loadのSQL発行回数が1回に対して、preloadは軸となるモデルと関連モデルの2つに対してSQLを発行します。合計2回です。

preloadは対象テーブルのデータサイズが大きくJOINのコストが大きい場合に有効です。

使い方

例1
モデル名.preload(:関連モデル)

関連モデルに存在する属性を、ループ処理の中で取得したい場合に使用します。

例2
User.preload(:post).each do |user|
 p user.posts.title
end

注意点としては、モデルごとにSQLを発行するので、eager_loadと異なり絞り込み条件を指定できません。

includes

includesはSQL発行時の条件に合わせて、eager_loadpreloadどちらかを使用します。
N+1問題を解消するとき、とりあえずincludesを使っているという人も多いのではないでしょうか。

たしかに便利なメソッドですが、eager_loadpreloadのどちらの挙動を狙った実装なのかわからないので、最終的にパフォーマンスが落ちてしまう可能性があることに注意が必要です。
個人的にはincludesは非推奨です。eager_loadpreloadの挙動を理解したうえで実装するのがベストです。

使い方

例1
モデル名.includes(:関連モデル)

includesメソッドでは以下の条件に合致する場合にはeager_loadの挙動を、合致しない場合はpreloadの挙動を行います。

  1. 引数に指定した関連テーブルに対しjoinsメソッドを使用している場合
  2. 引数に指定した関連テーブルに対しwhereメソッドを使用している場合
  3. 引数に指定した関連テーブルに対しreferencesメソッドを使用している場合
例2
class PostsController < ApplicationController

 def index
  @posts = Post.includes(:photos, :user).order('created_at DESC').page(params[:page]).per(3)
 end

end

このように実装した場合には、上記3つのメソッドは使用されていないのでpreloadが実行されているということになります。

まとめ

  • eager_loadは、関連モデルのデータをメモリに一時的に保存することで、メモリからデータを取得する。
  • preloadは、SQLをモデルごとに発行し、関連モデルをキャッシュする。
  • includesはSQL発行時の条件に合わせて、eager_loadかpreloadどちらかを使用する。

ふぅー。やっとすべて解説できました。
「まだよくイメージがわかない」という人も手元の環境で色々試してみると、理解が加速するはずです。
ぜひ試してみてください。

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