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SAP Fioriを1人で作れるようになるためのロードマップ【RAP】

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1.はじめに

Fioriを勉強し始めたときって、まず何から手をつければいいのか分からなくなりがちだと思います。
SAPUI5、OData、RAP、BTP…など、Fioriに関する用語がやたら多いですし、チュートリアルも大量にあって迷います。

私も最初は同じように手探りで進めていました。
この記事では、「当時これがあれば助かったのに…」と思う内容として、この順番で学習すればすんなり理解できたなという学習順と、実際に役立ったSAP公式チュートリアルを紹介します。

2.ゴール:どこまでできれば「Fioriを作れる」と言える?

Fiori開発には、SAPUI5、SEGW、Fiori Elements、BOPF、OData、RAP、BTP…など、さまざまな技術が登場します。
最初は「全部覚えないといけないの?」と不安になりますが、実はそうではありません。
以下の3つができれば、実務で“1人でFioriアプリを作れる”と最低限言えるレベルだと思っています。

2-1.REST APIを理解し、自分で叩ける

Fioriアプリの裏側で動いているのは、すべてREST APIです。

・GET(取得)
・POST(登録)
・PATCH(更新)

この基本的な挙動を理解し、自分でAPIリクエストを送れるようになると、

・画面で何が起きているのか
・なぜ値が更新されないのか
・どこでエラーが返ってきているのか

といった “Fioriの根本の仕組み” が見えるようになります。

2-2.RAPでODataを作れる

RAPというのは、REST API(OData)を開発するためにフレームワークです。
もっと言うと、

・データモデル(CDS)をどう定義するか
・そのデータにどんな動きを許すか(作成・更新・削除)
・チェックや自動補完をどのタイミングで行うか

といった 「ODataの裏側に必要なすべて」 をまとめて扱える仕組みです。
そのため、RAPを理解することでFioriアプリ開発の「裏側」が見えるようになり、
UIとAPIとデータの関係を自分の頭の中で整理できるようになります。

2-3.Fiori elementsを使い、List Reportアプリを作れる

FioriのUI開発の中心となるのがFiori Elementsです。
REST API(OData)を、SAPが用意したテンプレートに“乗せるだけ”で、様々なFioriアプリをほとんどコードを書かずに作ることができます。
テンプレートに乗せた後は、必要に応じてコードを書いて見た目や処理を柔軟に拡張することも可能です。
ただ、まず大事なのは「APIをテンプレートに乗せてアプリとして成立させる」という最初のステップです。
ここまでできれば、とりあえずは問題ないという所感です。

3. 最短でFioriを理解するための学習ロードマップ

3-1. STEP1:まずはREST APIから始める

最初に取り組むべきは REST API(OData)の理解です。
Fioriアプリは“見た目はUI”ですが、内部ではすべてAPIを叩いてデータを扱う仕組みで動いています。
REST APIの学習方法に関しては、SAPに依存した内容ではないので、YouTube や一般的な書籍、Web記事で学んでも全く問題ありません。
REST APIの基礎である、

・リクエスト/レスポンスの仕組み
・JSON/XMLの読み書き
・GET / POST / PATCH の使い分け
・HTTPステータスコードの意味
・APIツール(Postmanなど)の使い方

といった部分を学習すればいいかなと思います。

3-2. STEP2:RAPでODataを作ってみる

REST API(OData)の仕組みを理解したら、次は自分でODataを作ってみるステップに進みます。

下記のチュートリアルが特におすすめです。
というのも、データモデル(CDS)を組む・動作定義を設定・UI Annotationを設定など他にも色々とRAPで最低限覚えておいたほうがいいフレームワークの仕組みに触れることができます。
このチュートリアルさえ最後まで進めることができればRAPを使いこなすための「最初の大きな壁」はほぼ突破できています。

■やるべきおすすめチュートリアル
https://developers.sap.com/tutorials/abap-s4hanacloud-procurement-purchasereq-shop.html

3-3. STEP3:Fiori Elementsでアプリを完成させる

RAPでODataを作れるようになったら、次はそのODataを使って実際のFioriアプリを完成させるステップに進みます。

Fiori Elementsは、SAPが用意したテンプレートにREST API(OData)を“乗せるだけ”でアプリが成立するのが最大の強みです。

下記のチュートリアルでは、BTP(SAP Business Technology Platform)というSAPのクラウド開発環境を使いながら、Fiori Elementsアプリを“完成形”まで作り上げる流れを体験できます。

■やるべきおすすめチュートリアル
https://developers.sap.com/group.abap-create-fiori-element-btp.html

4.まとめ

いかがでしたか?
Fiori開発というと、SAPUI5・OData・RAP・BTP…と専門用語が多く、最初はどう進めればいいのか迷いやすい領域です。

しかし実際は、
REST API → RAP → Fiori Elements
この順番で学習すれば、最短で“1本のFioriアプリを作れる状態”に到達できます。

私自身、後輩からもよく、
「Fioriって何から始めればいいんですか?」
と聞かれます。そこでいつも伝えているのが、この記事で紹介したチュートリアルになります。
今後の記事では、今回紹介したチュートリアルの内容を私なりにさらに噛み砕いて、初学者向けに分かりやすく解説していく予定です。
これからも実務で役立つ内容を発信していくので、ぜひ次の記事も楽しみにしていただけたらと思います。

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