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週末集中で突破!Google Cloud Professional Machine Learning Engineer(PMLE)合格に効いた勉強法と教材まとめ

Last updated at Posted at 2025-09-15

1. はじめに

先日、Google Cloud Professional Machine Learning Engineer(PMLE)を受験し、合格しました。本記事では、合格までに取り組んだ学習計画・使用教材をコンパクトに整理します。また、これから受験する方が最短ルートを設計できるよう、「何を・どれだけ・どうやって」進めたかを具体的に記します。
※試験仕様は更新されるため、受験前に最新の公式情報の確認をおすすめします。


2. 受験者情報

IT 企業で機械学習エンジニアとして 7 年の実務経験はある一方、GCP は ほぼ未経験(案件で軽く触れた程度) の状態から受験しました。GCP の他プロフェッショナル資格の学習経験もない状況でした。

  • 職種:機械学習エンジニア/データサイエンティスト
  • 実務:ML 7年、GCP 3か月
  • 受験回数:1回(※GCP の他資格も未受験)
  • 学習期間:3週間
    • 実質:直前の金曜夜〜日曜午前に集中学習日曜午後に受験

3. 試験の基本情報

3.1 概要

  • 時間:120分/形式:単一・複数選択
  • 問題数:50–60問
  • 言語:英語・日本語
  • 受験料:$200(税別)
  • 受験方法:オンライン監督 / テストセンター
    (参照:PMLE公式ページ

3.2 結果通知

3.3 再受験ポリシー

「試し受験」がしづらい点 に注意が必要です。2年間で最大4回 しか受験ができず、不合格ごとに 待機期間(14日 → 60日 → 365日) が設定されています。
(参照:再受験ポリシー


4. 出題範囲と比率

最新版の試験ガイドで必ず確認してください。
出典:試験ガイドPDF(日本語)

セクション 1: ローコード AI ソリューションの構築(試験内容の 13%)

  • BigQuery ML:課題に応じたモデル選定(分類・回帰・時系列・行列分解・ブーストツリー等)、SQL 前処理/特徴量設計、ML.PREDICT/ML.EVALUATE による予測・評価。
  • ML API / 基盤モデル:Model Garden/業界特化 API(Document AI、Retail 等)で短期 PoC。Vertex AI Agent Builder による RAG(インデクシング、埋め込み、権限制御、ガードレール、評価)。
  • AutoML:データ準備(前処理・ラベリング・特徴選択)→ 学習 → 評価 → 推論を一気通貫。Tables / Vision / Natural Language / Video を使い分け。
  • 選定基準納期・コスト・精度・保守性で BQML / AutoML / API / RAG を切替。

セクション 2: チーム内およびチーム間の連携によるデータとモデルの管理(試験内容の 14%)

  • 取り込み・前処理(GCS / BigQuery / Dataflow / TFX)、Feature Store で学習・提供の特徴量を一貫管理。
  • 実行環境(Vertex AI Workbench / Colab Enterprise / Dataproc)の選定とリポジトリ連携。
  • セキュリティ/プライバシー(PII/PHI、IAM、監査ログ)方針を先に定義。
  • 実験管理(Experiments / ML Metadata / TensorBoard)で再現性・比較・ロールバックを担保。
  • 必要に応じて Model Garden の基盤モデル活用、生成 AI ソリューションの評価も対象。

セクション 3: プロトタイプの ML モデルへのスケーリング(試験内容の 18%)

  • モデル設計(アーキテクチャ/損失/評価指標)と解釈性・説明可能性の要件整理。
  • 学習手段:カスタムトレーニング / AutoML / BigQuery ML / Kubeflow。
  • ハードウェア / 分散学習(CPU/GPU/TPU、Horovod 等)と HPO(探索空間・早期停止)。
  • 失敗時のトラブルシュート:データ品質、I/O ボトルネック、前処理不整合、シード管理。

セクション 4: モデルのサービングとスケーリング(試験内容の 20%)

  • 提供形態:オンライン(低レイテンシ・スパイク対応) vs バッチ(高スループット・コスト効率)。
  • エンドポイント設計(Public/Private、オートスケーリング、CPU/GPU/TPU 選定、SLA/レイテンシ最適化)。
  • Model Registry 管理とリリース戦略(A/B・カナリア・ロールバック)。
  • 前処理の分離& Feature Store 連携でスキュー防止、SLO とコストの両立。

セクション 5: ML パイプラインの自動化とオーケストレーション(試験内容の 22%)

  • E2E パイプライン(データ検証 → 学習 → 評価 → 登録 → 提供)を Vertex AI Pipelines / KFP / Composer で構築。
  • メタデータ/リネージ(実験・アーティファクト・バージョン)を管理し、再現性・監査性を確保。
  • 再学習の自動化:ドリフト検知 → 再学習 → 承認 → 展開のワークフロー化(リトライ/再実行)。
  • CI/CD(Cloud Build / Jenkins 等)でコード・パイプライン・モデルを継続デリバリ。

セクション 6: AI ソリューションのモニタリング(試験内容の 13%)

  • Model Monitoring によるデータドリフト/スキュー/性能劣化の検知とアラート、再学習トリガ連携。
  • SLO 設計(品質・レイテンシ・可用性)に基づくメトリクス/ログ/トレース運用。
  • 責任ある AI:公平性・バイアス・有害応答/漏洩対策・説明可能性の実装。
  • インシデント対応:エスカレーション、ロールバック基準、再学習/再配備の判断プロセス。

5. 勉強方法

5.1 学習資源

5.2 学習の進め方と目安時間

短期で合格圏に入るために、「範囲把握 → 俯瞰 → 形式慣れ → 演習」 の順で学習を進めました。

5.2.1 試験範囲の確認(30分)

  • 試験ガイドをざっと読み、各セクションの配点とキーワードを把握しました。例)「Vertex AI Pipelines」「Model Registry」「Feature Store」「RAG/Agent Builder」など
  • すぐに答えられないキーワードはメモを取り、後続ステップで検索しました。

5.2.2 試験内容の概要把握(2時間)

  • 一般に公開されている試験対策ブログを参考に全体像を俯瞰し、試験に臨むにあたり必要な知識量を把握しました。
  • 不明点や知らない用語があれば検索やChatGPTで知識を補完しました。
  • 迷いやすい比較は対比表を作ると理解が進みました。
    例)「オンライン vs バッチ」「BQML vs AutoML」「Workbench vs Colab Enterprise」「Composer vs KFP」

5.2.3 問題形式の確認(4時間)

  • 公式サンプル問題2周解き、単一/複数選択や要件の読み取りなど出題形式のクセを把握しました。
  • 解答中に分からない用語や設問はその場で検索 or ChatGPTで補完し、それでも不明な点は解答を参照して要点をメモしました。
  • 設問 → 要件抽出 → 根拠づけ」の型を身につけ、本番の読解負荷を下げることを目指しました。

5.2.4 知識習得と実践演習(15時間)

  • 学習は市販されている 試験対策模擬問題集 を軸に進めました。分からない用語や設問はその場で検索または ChatGPT で補完し、それでも不明な点は解答を参照して理解を定着させました。このサイクルを 2 周行いました。
  • 進捗の目安は 30 分で 10 問で進めました。序盤はこの目安に届かなくても、50 問あたりから形式に慣れて解答速度が向上しました。
  • 本番は模擬と類似の問題が多数出題されたため、問題集をやり込むだけでも合格圏に近づけると感じました。
  • ただし、Vertex AI Agent Builder を用いた RAG生成 AI の評価は未掲載のことがあり、当日出題もありました。知見が薄い場合は、基本概念と設計観点(評価指標・ガードレール・コスト/レイテンシ)だけでも事前に押さえることをおすすめします。

5.2.5 公式ハンズオントレーニング(任意)

  • 今回は未利用ですが、公式ハンズオンは Vertex AI / BigQuery ML / AutoML を実環境で試しながら学べるため、設計 → 実装 → 評価の流れを体感できます。
  • 直前利用なら、試験ガイドの出題ドメインに対応するラボだけをピックアップして穴埋め用に使うのが効率的です。
  • 事前知識について :学習パス内のコースには、Python(スクリプト言語)や ML の基本概念、SQL の基礎 を前提・推奨とするものが含まれ、 CLI / Linux の基本操作があるとスムーズなコースもあります。はじめて取り組む場合は、入門コースから順に進め、必要に応じて前提スキルを軽く復習しておくと、ラボでつまずきにくいです。

6. 受験結果とその後

  • 提出直後に暫定合格 → 数日〜約 1 週間で正式確定(スコアは原則非開示)。
    (参照:FAQ(結果通知・スコア)
  • 認定後はデジタルバッジの取得や受験者ポータル(CertMetrics)での管理などが可能。
    (参照:受験者向けポータル

7. 参考リンク(公式)


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