こんにちは。日本マイクロソフトの向井です。
今回は、Power Apps のモデル駆動型アプリやDynamics 365 で、複数の列に入力された文字列を結合して1つの列に入力する方法をご紹介します。
この方法を使用すると、Dynamics 365 の取引先企業テーブルの住所を1行で表示することができます。
Dynamics 365 の住所は、都道府県、市区町村などそれぞれでデータを格納する列が違うため、表示も複数の行になってしまいます。
これらのそれぞれの列のデータを結合することで、このようにシンプルに表示をすることができるようになります。
表示は1行でされますが、クリックをすると各列それぞれにデータを入力することができます。
これを実現するためにはPCF Gallery を使用します。
0. PCF Gallery とは
PCF Gallery は、Power Apps のコンポーネントフレームワークで作成されたコントロールのコレクションです。
世界中のPower Apps ユーザーが作成したコントロールがこちらのサイトで公開されています。
公開されているコントロールはソリューションになっているので、ダウンロードして、Power Apps の環境にインポートすることができます。
PCF Gallery とは
1. PCF Gallery からコントロールをダウンロードする
今回は、こちらのPCF コントロール を使用します。
画面下部から、zipファイルをクリックし、ダウンロードします。
このzipファイルがソリューションになっています。
2. ソリューションをインポートする
Power Apps のホームページを開き、メニューからソリューションを選択します。
参照 から先ほどダウンロードしたzipファイルをアップロードし、次へ進みます。
しばらく待っていると、このようにソリューションのインポートが完了します。
3. インポートしたPCF コントロールを使用する
データを表示させたいフォームを編集します。
データを表示させるための列を一つ用意しておきます。
今回は 住所(1行) というテキスト列を1つ追加しました。
保存&公開します。
コントロールタブを選択し、コントロールの追加をクリックします。
Carfup.AnyCompositeFields を選択し、追加をクリックします。
まず、このコントロールを表示する設定をします。
今回は、Web、電話(スマホ)、タブレットすべてにチェックを付けました。
次に、結合したい列を選択していきます。
今回は住所に必要な項目を順番に選択しています。
選択したらOKをクリックします。
該当のモデル駆動型アプリを開いて、設定が反映されているか確認します。
このように1行に住所を表示させることができました。
まとめ
今回はPCF Gallery を使用して複数のフィールドに入力されたデータを1つのフィールドにまとめて表示する方法をご紹介しました。
PCF Gallery で公開されているPCF コントロールを使うと、この他にも標準機能では難しい機能を実装可能です。
ぜひいろいろなPCF コントロール を使ってみてください。