9
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

AIがオブザーバビリティ需要を牽引!2025年版調査レポートを読み解く

Last updated at Posted at 2025-11-06

New Relicが調査機関とパートナーを組んで公開している年次のオブザーバビリティ予測レポートの2025年版が発表されました。AIエージェント元年と呼ばれる2025年はどのような変化が起きているでしょうか?いくつかトピックをピックアップして紹介します。

オブザーバビリティ予測レポートとは?

オブザーバビリティ予測レポートは、企業におけるオブザーバビリティの実践状況や成果、組織の抱える課題、未来の展望などについての調査結果をまとめたレポートで、New Relicが調査機関(Enterprise Technology Research)とパートナーを組んで調査した結果を年次で公開しているものです。日本を含むグローバルの様々な業種や規模の企業における実務担当者とITDM(意思決定者)が調査対象者となっており、世界的な傾向に加え、国別・業種別の傾向も把握できるものになっています。2025年版は全世界20カ国以上1700人の実務担当者(65%)、経営幹部(11%)、管理職(24%)が調査対象となっています。

オブザーバビリティレポート本体はこちら👇👇👇

以降は調査結果をいくつかピックアップして紹介します。

AI導入がオブザーバビリティの需要を牽引

本レポートでは毎年何がオブザーバビリティの需要のドライバーになっているかを調査していますが、今年の調査結果で顕著だったのは『AI技術の導入』がオブザーバビリティの需要を押し上げる要因として最も多かったということです。(以下図)

Observability_Report_1.png

どの企業においてもビジネスの中核になっているITシステムはますます複雑化する傾向にあります。加えて、生成AIやAIコーディングエージェントなど、昨今のAIの進化によって設計からコーディング、テスト、デプロイに至るまでソフトウェアの開発プロセスやアーキテクチャに大きな変化をもたらしています。

AIによってソフトウェア開発の敷居は下がり、開発自体のスピード向上が見込まれる一方で、システムの急速な大規模化・複雑化、AIによって作られるコードのブラックボックス化、LLMやMCPサーバーなどの新たな要素への対応、そして確率的な動きをするAIの不確実性などの新たな課題にも向き合っていかなければなりません。これらの課題に対応するにはシステムを観測できる能力、つまりオブザーバビリティは不可欠です。いざ問題が起きた時に、AIが作ったコードだからわからない、可視性がないため問題解決が遅れる、ということはあってはならない訳です。

これが、AIの進化・活用が急速に進み始めた今年の調査において、AI技術の導入がオブザーバビリティの需要を牽引している理由の一つと考えられます。実際、AI監視(AI Monitoring)の利用率は昨年から今年にかけて42%から54%と二桁成長をしています

AIOpsの期待も大きい、オブザーバビリティは必須

前述の通り、システムが複雑化・大規模化する中で、収集されるデータは膨大になっており、今や人間が従来と同じ手法で理解し、意思決定をするには限界があり、AIを活用した運用、いわゆるAIOpsへの期待が高まっています。

以下の図はどのような運用業務でAIが期待されているかの調査結果を示したものですが、インシデント発生時のトラブルシュートや根本原因分析、事前の予測分析などが上位を占めています。

Observability_Report_2.png

AIの活用にあたっては学習データやコンテキストのデータが重要になる訳ですが、例えば、インフラのデータやログだけを取り込んで、AIから有効な洞察が得られるでしょうか?答えはNoです。いくらAIを使っても、インフラやログだけで、ユーザーに影響がでているのか、問題の根本原因・ボトルネックが何かの解に辿り着くことはできません。

従い、AIOpsの実現にあたってもフルスタックでデータを収集してオブザーバビリティを向上させることは必須と言えます。これがAI技術の導入がオブザーバビリティの需要を牽引しているもう一つの理由と言えるでしょう。

フルスタックオブザーバビリティの実現が課題だが、ツール統合は進む

オブザーバビリティの重要性や、オブザーバビリティを向上させることの効果は、過去のレポートでも本ブログでの前半でも説明していますが、まだ実現に至っていない企業が多いのが現状です。

実際、調査回答者の所属する組織のうち73%はまだフルスタックオブザーバビリティを実現できておらず、障害が起きやすく、また障害が起きた時の回復が遅く損失が大きいということが分かっています。

その主な原因は、『技術スタックが複雑であること』と『監視ツールの乱立、データのサイロ化』であるということも調査結果から分かっています。

なお、企業が利用しているオブザーバビリティ関連ツール数は2023年の6個だったのに対し、2025年には4.4個と減少しており、去年同様にツールの統合は進んでいることがわかりましたので、上記の問題は今後解消の方向にすすむと考えられます。

まとめ

今回、2025年版のオブザーバビリティ予測レポートからいくつかのトピックをピックアップしてご紹介しました。

昨今のAIの進化と拡大という動向がわかりやすく反映された結果となり、オブザーバビリティの必要性が益々上がっているということがわかりました。AIの勢いを考えるとこの流れはさらに加速していくでしょう。

オブザーバビリティ予測レポート本体ではより詳細な解説をしていますので、是非レポートもご覧ください。

来年はどのようになっているでしょうか?お楽しみに🙌

過去のレポートはこちら

その他

New Relicでは、新しい機能やその活用方法について、QiitaやXで発信しています!
無料でアカウント作成も可能なのでぜひお試しください!

New Relic株式会社のX(旧Twitter)Qiita OrganizationOrganizationでは、
新機能を含む活用方法を公開していますので、ぜひフォローをお願いします。

無料のアカウントで試してみよう!
New Relic フリープランで始めるオブザーバビリティ!

image.png

9
5
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
9
5

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?