はじめに
前回の記事と関連したものです。
AWS におけるパブリック IPv4 アドレスの使用状況の特定と最適化でアナウンスされているAWSにおけるパブリックIPv4アドレスの料金改定の影響調査を行っています。
前回はIPAMを利用して関連するIPアドレス等のリソースを確認しましたが、Cost Explorerでも費用を試算できそうだったので、やってみました。
その手順を記録のために残します。
というか、試算だけだったらIPAMなど使わずCostExplorerだけで確認できそうでした…。
使用タイプの追加
上記ブログには、以下のように書かれています。
本日より、デフォルトで、Cost and Usage Report (CUR) には、使用中のパブリックIPv4アドレスとアイドル状態のパブリックIPv4アドレスの両方に関連する包括的な使用状況データが含まれます
ということで、投稿日以降はCURにパブリックIPv4アドレスのデータが含まれるようになったようです。
まず、Cost Explorerで確認してみました、
使用タイプのフィルターで確認してみると、 PublicIPv4:IdleAddress
と PublicIPv4:InUseAddress
が追加されていました。
なお、 当環境のCost Explorerでは7月5日のデータから反映されているようです。
追加された使用タイプでフィルターしてみます。
コストと使用量を表示できました。
(わかりやすいようAPN1に絞ってフィルターしています。)
コストが0なのは、上記ブログにもあるとおり、
これらの新しい使用タイプは、パブリック IPv4 関連の料金を見積もるのに役立つように、本日追加されましたが、 2024 年 2 月 1 日までは請求されません。
ということが理由のようです。
ただ、使用量が確認できますので、これが請求されるようになった場合の見積もりは可能です。
見積もり
上記ブログから、以下のような計算式が記載されています。
2024 年 2 月 1 日以降
従来のアイドル状態のパブリック IPv4 アドレスの合計使用量に対するコスト
1つのIP x 1 時間 x $0.005/IP/時間
新しい使用中のパブリック IPv4 アドレスの合計使用量に対するコスト
1つのIP x 1 時間 x $0.005/IP /時間
今回、手元の環境で確認できた7/31のデータは以下のとおりです。
アイドル状態のパブリック IPv4 アドレスの合計使用量: 1,704.00hrs
使用中のパブリック IPv4 アドレスの合計使用量: 33,496.32hrs
以下のような見積もりになります。
従来のアイドル状態のパブリック IPv4 アドレスの合計使用量に対するコスト
1つのIP x 1,704.00hrs x $0.005/IP/時間 = $8.52
新しい使用中のパブリック IPv4 アドレスの合計使用量に対するコスト
1つのIP x 33,496.32hrs x $0.005/IP /時間 = $167.4816
合計: $176.0016
約1日あたり$176
ほどコストが発生する試算になりました。
アイドル状態のパブリックIPv4アドレスは既に課金対象なので、実際に増加するコストは$167
となります。
これは直近の為替レートだと、約¥23,000/日となります。
これはインパクトがある数字になりました。
おわりに
CURを使わずにCost Explorerで取得できる情報で見積もれたので、すぐに取り掛かることができました。
パブリックIPv4アドレスの使用を見直せるところは見直していく必要があるなと感じました。